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企業が目的志向型のアプローチを重視する理由
2023/02/27

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概要

今日では、ビジネストランスフォーメーションや世代交代が重要な役割を担っています。



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アーンスト・アンド・ヤング社の最近のレポートによると、ミレニアル世代(1980年~1990年代半ばに生まれた世代)とZ世代(1990年半ば~2010年代序盤に生まれた世代)の53%が、購買の意思決定をする際にサステナビリティを重要視していると答えています。地政学的緊張、気候変動、不平等の拡大など、世界が直面する大きな課題が持つ意味を経営戦略に組み込む企業が世界中で増えている背景には、次世代の人々が持つ世界に対する強い責任感があります。

同時に、持続可能なビジネスの実行を定義する上で、政策立案者の果たす役割はますます大きくなっています。実際、規制政策はすでに大きな影響を及ぼしており、持続可能な経済をいかに構築するかという問題は、多くの国で政治の中心舞台へと移ってきています。利益至上主義ではなく、目的志向を持つ若い世代のリーダーたちが、このトレンドの先陣を切っているのです。

アメリカン・エキスプレス社の調査によると、ミレニアル世代は2025年までに世界の労働人口の75%を占めるようになり、すでに欧米では、労働人口を形成する各世代の中で同世代が最大になっています。このため、世界中の組織は、より倫理意識および目的志向の高い彼らの考え方に適応することが求められています。

また、組織にも大きなメリットがあります。目的意識を軸に事業を展開することで、すべてのステークホルダーが価値を見出せるような成果を目指して事業を推進することができます。同様に重要なこととして、より目的志向で倫理感を重視し、合理的なワーク・ライフ・バランスを育む企業は、優秀な人材を確保・維持し、結果的に消費者からも好感を持たれるようになります。

ファミリービジネス(一般に、創業者一族が企業経営を担っている、もしくは、株式を保有している会社などを指す)の例をみてましょう。ファミリービジネスは、次の世代に引き継がれることがそもそも決まっているため、持続可能なアプローチを採用し、次の四半期ではなく次の10年について考えることにおいて、他の企業よりも前向きであることが多いです。この理由は、ファミリービジネスにとって、スチュワードシップは富だけでなく、一族の価値を守ることであり、それはしばしば企業の枠組みを超えて、その事業を取り巻く広い世界にまで及ぶからです。

ピクテ・ウェルス・マネジメントのアジア投資部門責任者であるEvelyn Yeo氏は、以下のように提言しています。「ファミリービジネスの持続可能性に向けた変化を加速させることは、一族のレガシーを守るために世代交代を行うこと、を意味します」「ファミリービジネスは、そのビジネスモデルを徐々に変化させ、物質的な持続可能性と、地域社会に与えたい影響について、より考慮できるようになります」

またYeo氏は次のように述べます。「より持続可能なビジネスの展開によって今日の課題に対応することは、イノベーションや新しいソリューションをもたらし、また将来のビジネス案を刺激し、新しいチャンスにつながるかもしれません」


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