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2024年7月の新興国株式市場
2024/08/05

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概要

7月の新興国株式市場(現地通貨ベース)は月間で下落となりました。主要国別の市場動向、今後の見通しについてご紹介いたします。
※記載内容はすべて海外市場の月末1営業日前ベースでのコメントになります。



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新興国株式市場は月半ばにかけて、予想より弱い米経済指標などを受けて米金融当局による利下げへの期待が高まり、投資家のリスク・オン姿勢が強まったことや、引き続きAI(人工知能)ブームの追い風を受けたハイテク銘柄などを中心に、上昇基調となりました。その後、発表された予想を下回る中国の経済指標を受けて、中国経済に対する懸念が再燃したことや、米バイデン政権が対中国半導体規制の強化を検討していることが伝わり、半導体を中心にハイテク銘柄が下落に転じたこと、さらには11月の米大統領選挙でトランプ前大統領が勝利した場合の新興国への影響を懸念する見方なども重なり、月末にかけては下落基調となり、前月末比でも下落となりました。

(国・セクター別動向)

国別では、インドは、予想を上回る直近四半期決算を発表したITサービス銘柄を中心に上昇となりました。南アフリカは、金価格の上昇を受けて素材セクターの銘柄が上昇したほか、新内閣発足を受けて景気回復期待が高まり、その恩恵を受けると期待される金融セクターも堅調な推移となりました。ブラジルは、金融セクターや公益事業セクターなどを中心に上昇しました。一方、韓国と台湾は、月後半以降、米国の対中国半導体規制強化の動きや11月の米大統領選挙を巡る思惑などが重荷となり、主力の情報技術セクターを中心に下落しました。中国は、景気減速懸念の再燃や、中国共産党中央委員会第3回全体会議(3中全会)で、期待されていた景気刺激策が明示されなかったこと、さらに米中対立激化への懸念などを受けて、相対的に下落率が大きくなりました。

セクター別(現地通貨ベース)では、ヘルスケアが相対的に大きく上昇したほか、公益事業や金融なども上昇しました。一方、コミュニケーション・サービスや情報技術などが下落したほか、一般消費財・サービスも低調でした。

 

 

(※将来の市場環境の変動等により、上記の内容が変更される場合があります。)


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