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実践的基礎知識  決算書の読み方編(4)<損益計算書 ①>
2021/11/26

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概要

損益計算書(P/L:Profit and Loss Statement) は企業の一定期間の収益と費用と損益を報告するものです。「いくらの売上があったのか」、「どのくらいのコストがかかっているのか」、「差引きでどのくらいの利益がでているのか」等を動画のように、一定期間で、記録して表しています。ただ単に「いくら入って、いくら出て、いくら儲かったか」というフローだけでなく、商売の構造の「どこが良くてどこが悪いのか」までを明らかにしながら、商売の状況を教えてくれます。




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損益計算書の構成

まず損益計算書には、いつからいつまでの期間の記録なのか を表す「期間」が書いてあります。そしてその期間中に「いくら 分売れました」「コストはいくらかかりました」「その結果、差し引 きいくら儲かりました」という1年間の商売の状況が報告されています。

具体的には「この1年間でどれだけの売上があったのか」を表 の一番上に書き、そこから「何にどのくらいの費用がかかった のか」をコストの種類別に差し引いて各段階までの利益を上か ら順番に書いていって、一番下に最終的な儲けが残るという 形でまとめられています。 損益計算書には各段階までの利益、「とりあえずここまでのコ ストを差し引いていくらの儲けです」ということを教えてくれる 「○○利益」という項目があり、途中で分からなくなってしまっ ても、この「 ○○利益」を目印にして読んでいくことができます。

 

図表1:損益計算書の構成イメージ図

損益計算書というのは非常によくできており、ただ単に「いくら 入って、いくら出て、いくら儲かったか」というフローだけでな く、商売の構造の「どこが良くてどこが悪いのか」までを明らか にしながら、商売の状況を教えてくれます。
尚、次ページに損益計算書の項目について用語解説を記載 いたしました。

損益計算書の項目 用語解説

損益計算書の各項目について以下具体的に解説いた します。

売上高:1年間でこれだけ売れました。

売上原価:仕入れや材料費等の原価でこれだけかかりました。

売上総利益(粗利):売上から仕入れ代等の原価を引いてこれだけの儲けです。

販売費及び一般管理費:人件費や賃料、広告費、通信費等でこれだけかかりました。

営業利益:商売に必要な付随的な費用も引いてこれだけの儲けです。

営業外収益:利息など商売以外の部分でこれだけの収益がありました。

営業外費用:利息など商売以外の部分でこれだけの費用がかかりました。

経常利益:会社の運営に必要な費用も引いてこれだけの儲けです。

特別利益:今回たまたま発生した利益がありました。

特別損失:今回たまたま発生した損失がありました。

税金等調整前当期純利益:今回たまたま発生したものも引いてこれだけの儲けです。

税金:税金をこれだけ払いました。

当期純利益:この1年間の最終的な儲けはこの金額です。

 

図表2:損益計算書(見本)

 



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