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- 2023年年初来の運用状況アップデートと今後の運用方針
●2023年年初来の当ファンドのマザーファンドの基準価額は上昇基調。ただし、先進国株式の上昇率を下回る
●足元の先進国株式市場は、一部の超大型テクノロジー銘柄の大幅上昇が、相場全体をけん引している状況であり、先行きについてはリスクが高まる可能性
●当ファンドの運用に際しては、特定の銘柄に偏ることなく、高い競争優位性をもつグローバル優良企業を選別した上で投資を行う方針
年初来の株式市場は引き続き上昇
2023年年初来の世界の株式市場は、米国をはじめとした主要中央銀行によるこれまでの金融引き締めにより、インフレ率のピークアウトの兆しがみられる一方、世界経済の急速な減速は回避できるとの見方などから、上昇基調を続けています。さらに、今後の経済成長や生産性の向上などに大きく貢献すると期待されるAI(人工知能)関連銘柄への注目の高まりを追い風に、超大型テクノロジー銘柄の株価が大幅上昇しています。
こうした市場環境下、2023年年初来の当ファンドのマザーファンドの基準価額も、2022年(年間)の下落から上昇に転じ、2023年年初来、足元(2023年7月末)までで+21.9%の上昇となりました。また、当該期間の当ファンドのマザーファンドの基準価額の上昇に大きく貢献した主な銘柄の多くは、AI関連の一角をはじめとしたテクノロジー関連銘柄となりました。
一部の超大型ハイテク銘柄が市場を大きくけん引~リスクが高まっている可能性~
前述の通り、2023年年初来の当ファンドのマザーファンドの基準価額は上昇しているものの、先進国株式(MSCI世界株価指数、円換算)の上昇率を下回っています。
前述の通り、足元の株式市場は、AIへの期待の高まりを受けて、時価総額の大きいテクノロジー銘柄など一部の銘柄の大幅上昇しており、そのことが相場を大きくけん引しています。一方、その他の銘柄については、年初来でそれほど大きく上昇しているわけではありません。こうした相場状況は長くは続きにくく、先行きについてはリスクが高まる可能性も警戒されます。
特定の銘柄に偏ることなく、高い競争優位性をもつグローバル優良企業に選別投資
当ファンドは、世界株式の中でも、高い競争優位性をもつグローバル優良企業の株式に投資を行っています。投資銘柄の選定に際して、代表的な株価指数における構成比率や時価総額が大きいことを理由に組入比率を大きくすることはありません。運用チームによる個別企業の丹念な調査・分析に基づき、高い競争優位性をもつグローバル優良企業であるとの確信度が高い企業の株式を選別した上で投資を行います。また、特定の銘柄に大きく偏ることがないように組入比率を調整しています。
こうしたことから、時価総額の大きな特定銘柄の値動きに大きく影響されることなく、また、株価の上昇により時価総額が拡大した割高な銘柄に投資してしまうリスクを比較的うまく回避することができると考えています。
一方で、各投資銘柄の株価が個別の要因で大きく下落した場合には、当ファンドの基準価額は市場平均などに比べて下落率が大きくなるリスクもあります。これについては、丹念な調査・分析による銘柄選別をしっかりと行うことが重要になるほか、特定銘柄に偏りなく投資を行うことで得られる分散効果により、マイナスの影響をある程度吸収できるものと考えます。
中長期的にみれば、当ファンドの投資先であるグローバル優良企業は、①世界的なブランド力を持っていること、②大量生産/販売により高い収益性をもつ傾向があること、③グローバルな事業展開によって広大な市場を有すること等から競争優位性があり、グローバル優良企業の利益は企業全体の平均を上回って拡大していく潜在力があると考えます。
足元では、世界経済の先行きに依然として不透明感が残る局面では、財務レバレッジが低く、業績が景気変動に左右されにくいといった特徴を持つ銘柄に投資妙味があると考えます。こうした観点から足元では、グリーン・トランスフォーメーションやサプライチェーン(供給網)の再構築、オートメーション化の促進などに関連した設備投資の増加で恩恵を受ける銘柄が多く存在する資本財・サービスセクターに特に注目しています。また、AI関連銘柄についても、経済成長や生産性の向上に大きく貢献すると考えられるため注目しています。ただし、こうした分野の中でも、時を経て勝ち組と負け組が鮮明になることがあるため、しっかりと銘柄選別を行っていく必要があると考えます。
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