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バイオジェンがアルツハイマー病治療薬候補の治験を中止
2019年3月21日、米大手バイオ医薬品企業のバイオジェンが、日本の医薬品企業エーザイと開発を進めていたアルツハイマー病治療薬候補アデュカヌマブについて、治験の中止を発表しました。
この発表を受けて21日のバイオジェンの株価は前日比-29%と大きく下落しました。
アデュカヌマブは、これまでの公表されてきた治験データが良好で、株式市場からも非常に高い期待が寄せられてきた新薬候補であったことから、株価には承認されることが相当程度織り込まれていたと考えられます。
ほかのバイオ医薬品企業の株価に与えた影響は大きくない
バイオ医薬品関連株式の代表的な株価指数であるナスダック・バイオテック指数も前日比-1.1%の下落となりましたが、同日はバイオジェン以外の企業については概ね上昇しており、今回のニュースがほかのバイオ医薬品企業の株価に与えた影響はあまり大きくありませんでした。
開発が難しいアルツハイマー病治療薬、これまでの多くの企業が断念
アルツハイマー病の治療薬については、現在、多くの医薬品企業が研究開発を行ってきましたが、これまでのところ大きな成果は得られていません。
これまでもロシュ・ホールディング(スイス)やイーライ・リリー(米国)、アストラゼネカ(英国)、ジョンソン・エンド・ジョンソン(米国)などの大手医薬品企業も開発途上にあった新薬候補の治験を中止したことがあり、アルツハイマー病治療薬の開発がいかに難しいかを物語っています。
バイオジェンとエーザイは、アデュカヌマブ以外のアルツハイマー治療薬候補については治験を継続していますが、開発動向については、今後、より慎重に見ていく投資家が増えるものと考えます。
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