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- 中国株式市場に回復の兆し
ゼロコロナ政策の緩和を受けて、中国経済に関するポジティブなニュースが出始めています。経済、不動産セクター、海外からの往来再開の3点から中国の景気回復の動向を探ります。
中国ではここ数週間、ポジティブなニュースが出始めたことが好材料となり、中国株式市場においてリスクの低減、リターンの改善がみられます。
現在、中国株式のバリュエーション(投資価値評価)は割安な水準となっており、市場心理にはようやく改善の兆しが見え始めた上、当局の新型コロナウイルス対策の追加規制への懸念は落ち着きを見せています。
中国株式市場へのポジティブな見通しについて、以下の3つのポイントが注目されています。
1 経済: 経済成長対ゼロコロナ政策
中国は、ゼロコロナ政策の施行に非常に厳格な姿勢をとっており、その結果、今年上半期は経済成長よりも当政策が優先されました。先週、習近平主席はBRICSビジネスフォーラムにおいて、今年の経済成長率目標である「GDP(国内総生産)成長率5.5%」を達成する意思を改めて表明しました。この目標を達成するためには、7月の政治局会議を目処に、年内の景気刺激策を大幅に強化する必要がありますが、市場はこのニュースを好意的に受け止めています。
2 不動産セクター: 不動産市場にみられる改善の兆候
中国の不動産セクターは、ロックダウン(都市封鎖)による不動産購入の遅れや、労働市場の悪化による購入の先送りなどの影響で価格が下落し、前年同期比で急減速しています。しかし、住宅ローン金利の引き下げを開始後、改善がみられ始めました。先週、30都市において不動産売買の水準が回復し、建設活動も活発になっていることが、不動産セクターの回復を物語っています。
3 海外からの往来再開: ビジネス活動正常化
中国で、海外からの往来者の隔離期間が短縮されることが発表されました(従来のホテルにて14日間、自宅にて7日間から、それぞれ7日間、3日間へ変更)。政府の往来者の受け入れに対する前向きな動きは、ついに中国でのビジネス活動が再び開放され、それが中国経済を後押しすることの重要性を改めて示すものであり、発表後、旅行関連やビジネス再開の関連銘柄が市場の上昇をけん引しました。
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