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中国の再生可能エネルギー関連分野に注目
2022/07/26

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概要

ピクテの新興国株式運用チームでは、競争優位性と中長期的な成長性への期待から、中国の再生可能エネルギー関連分野の企業に注目しています。



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再生可能エネルギーへのシフトが進む中国

世界的に再生可能エネルギーへのシフトが進んでいますが、中国においてもこうした動きは顕著になっています。再生可能エネルギーは、太陽光、風力、水力などを発電源とするもので、これまで主流であった石油や石炭などの化石燃料の代替手段となるものです。

再生可能エネルギーの中でも、風力発電については、2010年以来、中国は設備容量ベースで世界最大の市場となっており、世界のリーダー的な存在となっています。

今後、原子力や水力発電などの比率が高まっていくことも予想されますが、発電設備の立ち上がりなどには平均で5年以上かかるため、当面は引き続き風力や太陽光発電関連などが有望であるとみています。

中国がネットゼロ(温室効果ガスあるいは二酸化炭素(CO2)の排出量から吸収量と除去量を差し引いた合計をゼロにする)達成を目指していることも、風力や太陽光発電分野の市場拡大を大きくけん引するものとみられます。

中国の発電能力全体における再生可能エネルギーの割合は、2025年末までに50%を上回るものと予想されています(2020年末では40%)。

欧州のエネルギーにおける脱ロシア依存の流れも追い風に

欧州ではエネルギーをロシアに大きく依存していますが、ロシアのウクライナへの軍事侵攻を受けて、脱ロシア依存を図っています。こうした動きは、欧州における再生可能エネルギーへのシフトを大きく加速させるものとみています。

欧州各国政府は、新プロジェクトの承認を加速させており、欧州の再生可能エネルギー関連需要は拡大しています。再生可能エネルギー関連企業にとっては追い風となるような環境であるものの、欧州の風力タービン製造企業は、サプライチェーン(供給網)の混乱に加えて、ウクライナ情勢の波及的な影響として、鉄鋼価格の上昇によるコスト負担の増加といった苦難に直面しています。一方、同業の中国企業は、ロシアからの資源輸入依存度が相対的に低く、それゆえ、資源・原材料価格高騰の影響が比較的穏やかであり、収益性の面で優位性が高まり、欧州における需要拡大の恩恵もより大きく受けることができる可能性が高いと考えられます。

元々、中国の再生可能エネルギー関連企業は、再生可能エネルギーを促進する政府の強力なサポートなどを背景に国内市場が活況で、そこから大きく恩恵を受けられるほか、規模の経済を活かしやすいことなどもあり、相対的な競争優位性がある考えられます。中国企業は、欧州企業のおよそ半額で風力タービンを提供することも可能とみられています。

2021年のユーロ圏における発電設備の追加は、中国の1/4以下に留まっています。

ピクテの新興国株式運用チームでは、中国の再生可能エネルギー関連分野の企業への中長期的な投資の魅力が高まっていると考えています。


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