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- 商品価格上昇継続か?恩恵を受ける新興国株は?
新興国株式は足元では世界株式を上回って上昇
商品価格の上昇は新興国株式、新興国通貨の追い風になるとみる
その中でも、労働人口が増加する新興国の株式がより恩恵を受けると予想され注目
■ 新興国株式は足元では世界株式を上回って上昇
新興国株式は、足元2ヵ月間(2024年2月12日から4月12日)で、他の資産に比べて上昇率が高くなり、世界株式を上回る上昇となりました。この期間、上昇率が最も高かったのは商品指数で、それに続いて新興国株式、世界バリュー株式など、商品価格と連動する傾向がある資産が続きました。
最近の商品価格は、ウクライナや中東の紛争による地政学リスクの高まり、輸送コストの上昇、エルニーニョ現象による食品価格の高騰などを背景に上昇しているとみられます。景気の先行き不透明感が高まるなか、今後、景気減速となれば商品需要が減少し、商品価格の下押し材料になる可能性も考えられます。一方、米国をはじめ多くの国では金融政策の引き締めが終わりに近づいていることに加え、主要な石油輸出国の政治的・地政学的な動きや、国家安全保障に関連したサプライチェーンの強化による経済の分断から、供給面の問題で商品価格がさらに上がる可能性もあると考えられます。
■ 商品価格の上昇は特に労働人口が増加する新興国株式の追い風になるとみる
商品価格を新興国株式の世界株式に対する相対パフォーマンスに2年先行させたグラフが下記です。
過去の傾向としては、商品価格(2年先行)と新興国株式の世界株式に対する相対パフォーマンスが同じような動きをしていました。つまり、商品価格が上昇するとその後、新興国株式のパフォーマンスが世界株式のパフォーマンスを上回って推移し、商品価格が下落するとその後、新興国株式のパフォーマンスが世界株式のパフォーマンスを下回って推移する傾向があったということを示します。
商品価格の先行きは不透明ではあるものの、2020年4月あたりをボトムに上昇傾向となっていることや、新興国株式が世界株式から大きく出遅れていることなどを踏まえると、新興国株式への注目が高まる可能性もあると考えられます。
新興国の国別の株価指数と商品価格との相関を見ると、労働人口が増加している新興国の株式の方が商品価格との連動性が相対的に高い傾向にあるため、商品価格が上昇した場合は、これらの国の株式のパフォーマンスにプラスに寄与するものと期待されます。
■ 商品価格の上昇は新興国通貨にも追い風になるとみる
新興国通貨に関しても、商品価格と連動性が高い傾向があり、商品価格の上昇は新興国通貨にも追い風になるとみられます。
■ 労働人口増加国に投資する投資対象ファンドは主要株式をアウトパフォーム
当ファンドは、1)先進国よりも高い成長が期待される新興国の株式に分散投資を行い、2)新興国の中でも労働人口が増加する国に注目し、3)割安な高クオリティ銘柄を厳選して、投資を行います。
当ファンドの主要投資対象ファンドのパフォーマンスは、対米国株式での相対パフォーマンスのボトムである2021年12月15日から、直近2024年4月12日まででみると、米国株式やインド株式をはじめ、新興国株式などを上回って上昇しています。
■ 見通し
新興国の株式市場については、1)先進国を上回る経済成長期待、2)商品価格の上昇、3)割安な株式のバリュエーションなどが、今後の株価上昇のポイントになるとみています。
地政学リスクの高まり、米国の金融政策動向などが金融市場のボラティリティ(価格変動)を高める要因となる可能性について留意する必要がありますが、市場の調整局面でも、新興国株式の一段の株価収益率(PER)縮小のリスクは比較的小さいとみています。このため、今後の市場の調整局面では、中長期的な投資機会となる可能性も考えられます。
■ 新興国の中から、労働人口が増加している国に注目して投資
当ファンドは、新興国の中でも労働人口が増加する国に注目します。そのため、労働人口が減少している中国、韓国、台湾、ロシアなどは投資対象国ではありません。
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