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- スマートシティ|引き続き、株式市場の動きには警戒しつつ、好転の兆しも視野に
●2022年は、市場の転換期に直面し、スマートシティ関連株式には厳しい1年となった
●2023年は、引き続き株式市場の値動きには警戒が必要。一方で好転の兆しも
●「スマートシティ」は、中長期的に成長が期待できる投資テーマであるとの見方に変更なし
2022年は市場の転換期に直面、厳しい1年に
2022年の株式市場は、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻といった地政学リスクの高まりや、世界的なインフレ高進を受けて、米国をはじめとした主要中央銀行の積極的な金融引き締めの動き、さらには、こうした金融引き締めによる景気後退懸念の高まりなどを背景に、大きく変動しました。特に、金利が上昇する中で、株式のバリュエーション(投資価値評価)水準が高まっていたハイテク銘柄などの成長株が大きく下落しました。
当ファンドの投資先であるスマートシティ関連企業は、相対的に高い利益成長が見込まれるため、株式市場において成長株とみられている銘柄も多く、こうした銘柄を中心に株価は相対的に大きく下落しました。特に、コロナ禍で、需要拡大を背景に株価が大きく上昇していたリモートワークを支える通信技術企業や食材宅配企業などは、大幅反落となりました。また、金利上昇により住宅市場の冷え込みからマイナスの影響を受けるとの懸念が高まり、住宅供給企業なども下落率が大きくなりました。
2023年は、引き続き株式市場の値動きには警戒が必要。一方で、好転の兆しも
世界経済の先行きは不透明な状況で、景気後退懸念が高まっています。また、企業の利益見通しについても下方修正リスクが高まっているとみられます。こうした市場環境を勘案すると、2023年の株式市場も値動きが大きくなる可能性があり、引き続き警戒が必要であると考えられます。
一方で、インフレ圧力は幾分軽減していることや、米国の住宅ローン金利も足元では落ち着きを取り戻しつつあります。こうした点は、特に2022年に大きく株価が下落した住宅供給企業の株価反発に向けて、支援材料となる可能性があります。
また、都市を運営する上で欠かせない存在であるデータセンターや通信インフラ企業などについては、中長期的にみても需要拡大が期待される分野であり、景気後退局面でも需要の減速は大きくないと考えられます。
コロナ禍で需要が急増したeコマースは、欧米などを中心に経済再開の動きが強まったことや、サプライチェーン(供給網)の混乱などの影響などから、2022年は成長率が減速しました。今後は、中国のゼロコロナ政策の終了による経済再開で、サプライチェーン問題が解消に向かうと予想されることは、明るい材料であると考えられます。こうした流れは、物流施設運営企業の株価にとって追い風になると期待されます。また、電子決済関連企業についても、都市の重要なデジタルインフラを担う存在であり、景気後退局面においても、相対的に高い収益性を維持し、底堅い業績動向が予想されます。リーマン・ショック前後の景気後退局面でも、クレジットカードによる決済取引量は増加基調を維持していました。
グリーンビルディング(建設や運営にかかるエネルギーや水使用量の削減、施設の緑化など、建物全体の環境性能が高まるよう最大限配慮して設計された建築物)への投資は加速しており、こうした流れは特に、建物のエネルギー効率を高めることに寄与する設備などを手がける企業の業績には追い風となると期待されます。
スマートシティ|中長期的に成長が期待できる投資テーマ
地球上の多くの都市(特に先進国)は、インフラの老朽化の問題を抱えており更新のための投資が必要とされています。更新の際には、そこに暮らす人々の生活の質を高め、かつ、環境への負荷などを考慮したより効率性の高いインフラに置き換えられるものと期待されます。また、新興国では経済成長や都市人口の急増などにより、新たに高効率のインフラを備えた街づくりのニーズがあります。
さらに、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大により人々の生活様式は大きく変化しました。例えば、身近な生活の中でデジタル技術を用いた様々なサービスを利用する機会が増加しましたが、この流れはポスト・コロナでも衰えないとみています。都市に暮らす人々のニーズはますます多様化し、それに応える革新的なサービスに対する需要は今後いっそう拡大すると見込まれます。こうした流れの中で、当ファンドが投資を行うスマートシティ関連株式は大きく恩恵を受け、今後も中長期的に成長が期待できると考えています。
当ファンドの運用に際しては、今後も中長期的に成長が期待されるスマートシティ関連の多種多様な企業の株式に分散投資を行っていく方針です。
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