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- iTrust世界株式|2023年の株式市場見通しと投資戦略
●2023年の株式市場は、特に先進国経済や企業業績に対する懸念の高まりなど、不確実性が高いとみる
●そうした中でも、中国のゼロコロナ政策解除によって、新たな投資機会が生まれる可能性もある
●不確実性の高い相場環境下、クオリティが高いと判断される銘柄の厳選投資を強化
2023年の株式市場見通し|先進国経済や企業業績に対する懸念が高まる
2022年は、世界的な金利上昇と米ドル高、インフレ高進、中国経済の鈍化、ロシアによるウクライナ侵攻など、マクロ経済の悪化と地政学的ショックが発生した年でした。株式市場ではバリュエーション(投資価値評価)が大きく低下した一方、企業利益は比較的堅調に推移しました。
しかし、2023年の利益見通しに関しては注意が必要だと考えます。世界経済は、成長率の低迷と金融引き締めを筆頭に、依然として難題に直面しています。欧州と米国では景気後退リスクが高まっており、先進国の中央銀行はインフレとの戦いを引き続き公言しているため、特に先進国経済は逆風の環境が続くことが想定されます。
一方、新興国では、中国がゼロコロナ政策を解除したことなどによって、2023年末にかけて成長率が改善する可能性が高まっているとみています。
世界全体でみた場合、2023年の企業利益は前年比ほぼ横ばいとなると予想しています。このため、株価の上昇には、バリュエーションの拡大が必要になるでしょう。足元では欧米をはじめとした主要中央銀行は積極的な金融引き締めのスタンスを崩していませんが、利上げ局面の終わりがみえはじめれば、株価の支援材料になるとみられます。
足元と今後の投資戦略|クオリティが高い銘柄の厳選を強化
こうした市場見通しに基づき、足元ではポートフォリオの見直しを行っています。2022年末にかけて、特に業績悪化懸念の強い企業の株式(例|米ハイテク関連企業など)について組入比率を引き下げました。一方で、中国の経済再開の恩恵を受けるとみられる企業の株式(例|欧州の高級ブランド企業、米国の化粧品企業、中国のアパレル製造企業など)について組入比率を引き上げました。
不確実性の高い相場環境では、事業リスクが相対的に低く、キャッシュフローが潤沢で、成長性が安定的に見込める企業の株式が注目されることが想定されるため、クオリティが高いと判断される銘柄をさらに厳選しています。
投資銘柄数は、2022年12月末時点では51銘柄へと絞り込み(同年9月末は64銘柄)、加えて、特定銘柄に大きく偏ることのないポートフォリオの構築を進めています。
中長期的にみれば、当ファンドの投資先であるグローバル優良企業は、①世界的なブランド力を持っていること、②大量生産/販売により高い収益性をもつ傾向があること、③グローバルな事業展開によって広大な市場を有すること等から競争優位性があり、グローバル優良企業の利益は企業全体の平均を上回って拡大していく潜在力があると考えます。引き続きグローバル優良企業の中でも、投資タイミングとして最適と考えられる銘柄などを厳選した運用を行う方針です。
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