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- 足元の運用状況と今後の見通し
2023年7-9月期における当ファンドのマザーファンドのパフォーマンスは、円安がプラス寄与となったものの、株式要因のマイナスが響き下落となりました。当ファンドの投資先であるグローバル優良企業は、中長期的には優位性があるとの見方には変わりがないほか、世界経済の先行き不透明感や地政学リスクの高まりなどを受けて、改めて注目が集まる可能性もあるとみています。
足元のパフォーマンス状況
当ファンドは、世界の企業の中から、運用チームによる個別企業の丹念な調査・分析に基づき、高い競争優位性をもつグローバル優良企業を選別した上で投資を行っていくアクティブ・ファンドです。
2023年前半の世界の株式市場は、米国をはじめとした主要国でインフレ率のピークアウトの兆しがみられつつあることや、米国経済の底堅さなどが下支えとなったほか、今後の経済成長や生産性の向上などに大きく貢献すると期待されるAI(人工知能)関連銘柄への注目の高まりなどが大きな追い風となり、上昇基調となりました。その後は、欧米の金融引き締め政策の長期化に対する警戒感や、これまでの利上げによる影響から米国経済の減速懸念、中国経済の先行き不透明感に加えて、足元の中東情勢の緊迫化といった不安材料が台頭していることなどから、不安定な値動きとなっています。
こうした市場環境下、2023年年初来、9月末まで(計算期間:2022年12月末~2023年9月末)の当ファンドのマザーファンドの基準価額は、主要通貨に対して円安が進行したことによる為替要因が大きくプラスに寄与したほか、株式要因もプラス寄与となり、+19.8%の上昇となりました。しかし、2023年7-9月期(計算期間:2023年6月末~9月末)については、-1.3%の下落となっています。円安による為替要因のプラス寄与分はあったものの、株式要因のマイナスが響きました。
中長期的にみたグローバル優良企業の優位性には変わりはないとみる
当ファンドにおける組入銘柄やセクター別配分比率などは、個別銘柄のボトムアップにより決定されるため、先進国株式の代表的な株価指標であるMSCI世界株価指数の構成上位銘柄やセクター別構成比率とは異なります。そのため、当ファンドのパフォーマンスは、MSCI世界株価指数とは異なる動きとなります。
当ファンドの投資対象であるグローバル優良企業には、①豊富な資金力、➁優れた開発力、➂価格競争力、④ブランド力、➄マーケティング力といった5つの点で優位性があり、それらの優位性があるがゆえ、相対的にみるとしっかりとした収益・財務基盤の実現につながると考えられます。また、しっかりとした収益・財務基盤を有することで、困難な事業環境で一時的に業績が悪化したとしても、それを相対的にうまく乗り越えて、次なる成長ステージを迎えることができるとも考えられ、中長期的にみると世界の企業平均を上回る利益成長力があると考えられます。
このようなグローバル優良企業であっても、株式市場の相場状況によっては短期的にみると市場平均を下回る株価の動きとなることがあります。前述の通り、2023年年初来(9月末まで)でみると当ファンドのマザーファンドの基準価額は上昇していますが、先進国株式(MSCI世界株価指数、円ベース)と比べると上昇率は小幅にとどまりました。過去の実績でも、当ファンドのマザーファンドのパフォーマンスは先進国株式に対して劣後する局面を経験していますが、中長期的にみれば、グローバル優良企業の優位性が相対的に良好なパフォーマンスにつながると期待しています。
また、足元のように世界経済の先行き不透明感や地政学リスクが高まる中では、リスク回避先として、相対的に企業のファンダメンタルズ(基礎的条件)がしっかりしているグローバル優良企業の株式には、改めて注目が集まる可能性があるとみています。
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