Article Title
企業の「質」が改めて問われる局面へ
2021/10/15

Share

Line

LinkedIn

URLをコピー


概要

当ファンドのパフォーマンスは、2020年年初のコロナ・ショック後、足元(2021年9月30日)まででみると、世界経済の回復を背景に、概ね上昇基調が続いています。しかし、その間にも、米国の金融緩和政策の転換の可能性から米長期金利が上昇する局面などで、株式市場は不安定な動きを示しています。当面は、こうした不安定な市場動向が続く可能性があり、その中で当ファンドが投資を行うグローバル優良企業の株式が、改めて投資家の注目を集めるのではないかと考えています。



Article Body Text

当ファンドのパフォーマンス状況|コロナ・ショック後から上昇基調が続く

世界の優良企業の株式に選別投資を行う当ファンドのマザーファンドのパフォーマンスは、2020年年初の新型コロナウイルスの世界的な感染拡大懸念を受けた世界的な株安を乗り越えて、足元(2021年9月30日)まで概ね上昇基調が続いています。

2020年3月後半を底とした株式市場の上昇の背景には、世界の主要中央銀行による積極的な流動性供給と各国政府による大規模な財政支出が大きな後押しとなり、景気回復への期待が高まったことがありました。さらに、2020年末以降、新型コロナウイルスのワクチン接種の開始・拡大により、景気回復の確信がさらに高まったことなども追い風となりました。

また設定来(期間:2007年5月末~2021年9月末)の投資リターンは、引き続き参考指数(世界株式)(以下、世界株式)を上回っています。

設定からの長期でみると、当ファンドのマザーファンドのパフォーマンスは、世界株式を上回る推移となっていますが、その間には様々な市場の局面があり、時には、世界株式を下回る局面もありました。前述の通り、昨年以降続く足元の株式市場の上昇局面では、当ファンドのマザーファンドのパフォーマンスも上昇を続けていますが、2020年年間および2021年年初来の上昇率は、世界株式の上昇率を下回っています。

足元の世界の株式市場の上昇局面では、世界各国が新型コロナウイルスの世界的な感染拡大という未曾有の危機に対して、主要国の中央銀行が市場に巨額の流動性供給を行いました。こうした「緩和マネー」の向かい先の1つが株式市場です。特に、一部のハイテク関連などの成長株に投資資金が集中したため、株価は大きく上昇し、バリュエーション(投資価値評価)水準も過熱気味となりました。

このような市場環境においては、投資家の関心は、各企業の収益性や財務基盤の健全性などの企業のファンダメンタルズ(基礎的条件)よりも、成長への「期待」に集まりやすく、企業の「質」の高さが素直に評価されにくいことがあります。しかし、市場での評価が、企業のファンダメンタルズから著しく乖離し、バリュエーション水準に過熱感がある銘柄への投資は慎重になるべきであると考えます。当ファンドの運用に際しては、市場でいかに人気がある銘柄であっても、丹念な企業調査・分析を行った上で、高いバリュエーション水準が正当化できない銘柄と判断されれば、投資を行いませんでした。こうしたことは、当ファンドのマザーファンドの上昇率が世界株式の上昇率を下回った要因と考えられます。

今後の市場環境見通し|企業の「質」が改めて問われる局面へ

依然として新型コロナウイルスの感染状況は懸念材料として残りますが、主要国における感染状況は落ち着きをみせており、ワクチン接種の拡大と相俟って、経済活動が本格的に再開しつつあります。景気が回復し、経済が正常化に向かっていることもあり、物価上昇の動きもみられています。

こうした中で、これまで株式市場をはじめ世界の金融市場を大きく下支えしてきた「緩和マネー」については、米連邦準備制度理事会(FRB)が量的金融緩和の縮小(テーパリング)の議論を開始しており、今後、いずれかの時点で、転換点が訪れることが予想されます。既に、金融政策の転換を巡る思惑による米長期金利の上昇を受けて、バリュエーション(投資価値評価)水準に過熱感のあるハイテク関連の成長株などを中心に、株価が大きく下落する局面もみられています。今後も引き続き、世界経済の正常化がさらに進展する過程で、株式市場が不安定な動きをする可能性は高いとみられます。

不安定な市場環境において、投資家は企業のファンダメンタルズを改めてしっかりと見極めるようになると考えられます。こうした流れの中では、当ファンドが投資を行うグローバル優良企業の株式が、改めて投資家の注目を集める可能性があると考えています。

グローバル優良企業とは、収益・財務基盤が健全で、優れた経営が行われている「質」の高い企業であり、国内のみならず世界市場で活躍する企業です。ピクテでは、①豊富な資金力、➁優れた開発力、③価格競争力、④ブランド力、➄マーケティング力の5つの強みを兼ね備えている企業こそが、「質」の高い真のグローバル優良企業と考えています。こうした企業をしっかり選別して投資を行っていくことで、短期的な景気サイクルや市場環境によらず、中長期的に良好なリターンを実現できるものと考えます。



●当資料はピクテ・ジャパン株式会社が作成した販売用資料であり、金融商品取引法に基づく開示書類ではありません。取得の申込みにあたっては、販売会社よりお渡しする最新の投資信託説明書(交付目論見書)等の内容を必ずご確認の上、ご自身でご判断ください。
●投資信託は、値動きのある有価証券等(外貨建資産に投資する場合は、為替変動リスクもあります)に投資いたしますので、基準価額は変動します。したがって、投資者の皆さまの投資元本が保証されているものではなく、基準価額の下落により、損失を被り、投資元本を割り込むことがあります。
●運用による損益は、すべて投資者の皆さまに帰属します。
●当資料に記載された過去の実績は、将来の運用成果等を示唆あるいは保証するものではありません。
●当資料は信頼できると考えられる情報に基づき作成されていますが、その正確性、完全性、使用目的への適合性を保証するものではありません。
●当資料中に示された情報等は、作成日現在のものであり、事前の連絡なしに変更されることがあります。
●投資信託は預金等ではなく元本および利回りの保証はありません。
●投資信託は、預金や保険契約と異なり、預金保険機構・保険契約者保護機構の保護の対象ではありません。
●登録金融機関でご購入いただいた投資信託は、投資者保護基金の対象とはなりません。
●当資料に掲載されているいかなる情報も、法務、会計、税務、経営、投資その他に係る助言を構成するものではありません。

MSCI指数は、MSCIが開発した指数です。同指数に対する著作権、知的所有権その他一切の権利はMSCIに帰属します。またMSCIは、同指数の内容を変更する権利および公表を停止する権利を有しています。

お申込みにあたっては、交付目論見書等を必ずご確認の上、ご自身でご判断ください。
投資リスク、手続き・手数料等については以下の各ファンド詳細ページの投資信託説明書(交付目論見書)をご確認ください。

iTrust世界株式



関連記事


日付 タイトル タグ
日付
2024/12/13
タイトル 【動画】iTrust世界株式|米年末商戦に異変?例年とは異なる株価動向に着目<田中 純平> タグ
日付
2024/11/18
タイトル 【動画】iTrust世界株式|「トランプ相場」のリアル 激変するグローバル株式市場の注目点<田中 純平> タグ
日付
2024/10/11
タイトル 【動画】iTrust世界株式|成長株の「反転攻勢」に備える<田中 純平> タグ
日付
2024/09/12
タイトル 【動画】iTrust世界株式|米金利低下が引き起こす「セクター・ローテーション」の破壊力<田中 純平> タグ
日付
2024/08/09
タイトル 【動画】iTrust世界株式|急激な円高と世界同時株安の背景 日銀副総裁発言は「ゲーム・チェンジャー」となるか?<田中 純平> タグ
日付
2024/07/16
タイトル 【動画】iTrust世界株式|エヌビディア「独り勝ち」の状況に変化?<田中 純平> タグ
日付
2024/06/14
タイトル 【動画】iTrust世界株式|6月FOMCの注目点 世界株の見通しに変化は?<田中 純平> タグ
日付
2024/05/20
タイトル 【動画】iTrust世界株式|米CPIは無事通過 次の「天王山」はNVIDIA決算<田中 純平> タグ
日付
2024/04/17
タイトル 【動画】iTrust世界株式|忍び寄る 原油高・物価高の脅威<田中 純平> タグ
日付
2024/03/18
タイトル 【動画】iTrust世界株式|バブルの兆し?米IPO市場から得られたヒント <田中 純平> タグ
日付
2024/02/19
タイトル 【動画】iTrust世界株式|米CPI再加速シナリオが急浮上<田中 純平> タグ
日付
2024/01/18
タイトル 【動画】iTrust世界株式|米労働市場が発する警戒シグナル <田中 純平> タグ
日付
2023/12/15
タイトル 【動画】iTrust世界株式|リスク・プレミアムが示唆する相場の落とし穴 <田中 純平> タグ
日付
2023/11/10
タイトル 【動画】iTrust世界株式|米長期金利から米国株の先行きを探る<田中 純平> タグ
日付
2023/10/19
タイトル iTrust世界株式|足元の運用状況と今後の見通し タグ
日付
2023/10/16
タイトル 【動画】iTrust世界株式 |イスラエル・ハマス衝突米国株への影響は?<田中 純平>2023.10.11 タグ
日付
2023/09/21
タイトル iTrust世界株式|当ファンドの運用方針、確信度の高いグローバル優良企業の株式に長期投資 タグ
日付
2023/09/16
タイトル 【動画】iTrust世界株式|米雇用統計軟化と米アップル株急落のインプリケーション<田中 純平> タグ
日付
2023/09/14
タイトル iTrust世界株式|グローバル優良企業の株式へ、中長期的な投資のすすめ タグ
日付
2023/08/19
タイトル 【動画】iTrust世界株式|サマーラリーはなぜ失速したのか?<田中 純平> タグ
日付
2023/08/07
タイトル iTrust世界株式|2023年年初来の運用状況アップデートと今後の運用方針 タグ
日付
2023/07/14
タイトル 【動画】iTrust世界株式| 米国株のバリュエーションを総点検<田中 純平> タグ
日付
2023/06/20
タイトル 【動画】iTrust世界株式|強気相場入り後の展開は?<田中 純平> タグ
日付
2023/06/01
タイトル iTrust世界株式|2023年年初来の運用状況と今後の見通し タグ
日付
2023/05/17
タイトル 【動画】iTrust世界株式| FRB利上げ打ち止めで米国株はどうなる?<田中 純平> タグ
日付
2023/05/02
タイトル iTrust世界株式|自国以外でも成功を収めるグローバル優良企業の強み タグ
日付
2023/04/17
タイトル 【動画】iTrust世界株式| 米国超大型株が急騰した理由は?<田中 純平> タグ
日付
2023/04/03
タイトル iTrust世界株式|高い競争優位性をもつグローバル優良企業を選び抜き、長期投資 タグ
日付
2023/03/29
タイトル 【動画】iTrust世界株式|金融不安の影響は?今後の注目点を徹底解説<田中 純平> タグ
日付
2023/03/15
タイトル iTrust世界株式|米銀行の破綻連鎖の影響~相対的にうまく乗り越えられると考えられるグローバル優良企業 タグ
日付
2023/03/09
タイトル iTrust世界株式|特定銘柄に偏らず、高い競争力をもつグローバル優良企業の株式に分散投資 タグ
日付
2023/02/15
タイトル 【動画】iTrust世界株式|歴史的な「リターン・リバーサル」が出現した米国株 <田中 純平> タグ
日付
2023/01/26
タイトル iTrust世界株式|2023年の株式市場見通しと投資戦略 タグ
日付
2023/01/13
タイトル 【動画】iTrust世界株式|2023年における世界株式市場の注目点<田中 純平> タグ
日付
2022/10/31
タイトル グローバル優良企業の株式へ、長期投資のすすめ タグ
日付
2021/04/23
タイトル 持続的でよりよい世界の実現のために:「ESG」を考慮し、世界の優良株式に投資 タグ
日付
2020/12/24
タイトル 株式市場は、より銘柄選別が重要な局面に~グローバル優良株式という選択~ タグ
日付
2020/11/12
タイトル 「質」の高さと「理解しやすさ」を兼ね備えるグローバル優良株式 タグ
日付
2020/10/19
タイトル 長期投資では、「バランス」をとることが大切 タグ
日付
2020/08/04
タイトル グロバール優良企業への投資:今後の注目テーマと足元の運用状況 タグ
日付
2020/05/15
タイトル 市場全体が下落する中、相対的な底堅さを示すグローバル優良企業 タグ
もっと見る