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重要な経済指標とは(2) 景気動向指数とは
2017/07/03

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概要

●経済指標には、景気、⾦利、雇⽤、物価、貿易など様々な経済分野に関するものがありますが、今回は景気に関する指標である景気動向指数を取上げます。
●日本の景気動向指数は、内閣府が毎月発表していて、コンポジット・インデックス(CI)とディフュージョン・インデックス(DI)の二つがあります。
●CIとDIには、それぞれ先⾏指数、⼀致指数、遅⾏指数の3つの指数があります。




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景気動向指数とは

⽇本の景気動向指数を発表している内閣府によると、「景気動向指数は、生産、雇用など様々な経済活動での重要かつ景気に敏感に反応する指標の動きを統合することによって、景気の現状把握及び将来予測に資するために作成された指標である」と定義されています。この指数は、景気の先⾏きや現状を判断する上で重要な29項目の景気指標を基に指数が作成されています。

コンポジット・インデックス(CI)とディフュージョン・インデックス(DI)

景気動向指数には、コンポジット・インデックス(CI)とディフュージョン・インデックス(DI)があります。CIは構成する指標の動きを合成することによって、【景気変動の大きさ】を測定しています。CI一致指数が上昇しているときは景気の拡大局面、低下している時は景気の後退局面を示しています(下記グラフ①参照)。DIは、構成する指標のうち、改善している指標の数を全体で割ることによって算出し、50%を上回ると景気拡大局面、50%を下回ると後退局面ということになります(下記グラフ②参照)。従来、景気動向指数はDIを中心として発表されていて、景気の山から谷、もしくはその逆の景気変動の転換点を把握するために使われていました。近年、景気変動の転換点よりも景気変動の大きさを把握することがより重要になってきていることから、2008年4⽉以降、CI中心の公表となりました。ただし、DIも景気の転換点を把握するための重要な指標であることから、参考指数として引き続き作成、公表されています。

先⾏指数、⼀致指数、遅⾏指数

景気動向指数は、数ヶ⽉先の景気の動きを示す先⾏指数11種類、景気の現状を示す一致指数9種類、数ヶ⽉遅れて反応する遅⾏指数9種類の三つの指数に大別されます。例えば景気拡大局面では、先⾏指数である「新規求人数」が上昇を始めることが多い傾向にあります。その後景気拡大が続くと一致指数である「有効求人倍率」が上昇し、そして遅⾏指数である「完全失業率」が数ヵ⽉後に低下するといった場合に、景気拡大を確認することができます。先⾏、一致、遅⾏の各指数は、以下の指標から構成されています。

・先⾏指数: 最終需要財在庫率指数、鉱⼯業用生産財在庫率指数、新規求人数、製造業実質機械受注、新規住宅着⼯床面積、消費者態度指数、⽇経商品指数、マネーストック、東証株価指数投資環境指数、中⼩企業売上げ⾒通しDI

・一致指数: 鉱⼯業生産指数、鉱⼯業用生産財出荷指数、耐久消費財出荷指数、所定外労働時間指数投資財出荷指数、商業販売額(⼩売業)、商業販売額(卸売業)営業利益(全産業)、有効求人倍率

・遅⾏指数: 第3次産業活動指数、常用雇用指数、実質法人企業設備投資、家計消費支出、法人税収⼊完全失業率、きまって支給する給与、消費者物価指数、最終需要財在庫指数

このように景気動向指数は、景気変動の大きさと景気拡大・後退局面を判断する上で重要な経済指標です。



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