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- 重要な経済指標とは(10)⽶消費者信頼感指数
●⽶消費者信頼感指数とは、消費者のセンチメント(消費者マインド)を指数化した景気関連の経済指標のことを指します。毎月、⽶国の⺠間経済研究所であるコンファレンスボードとミシガン⼤学が、それぞれの調査に基いて発表しています。
●消費者信頼感指数は、⽶国のGDP(国内総生産)の約7割を占める個人消費の代表的な指数であるため、⽶国の株式、債券、為替市場の動向や⾦融政策に⼤きな影響を与えます。
コンファレンスボードの⽶消費者信頼感指数とは
米消費者信頼感指数は、1985年を100として消費者マインドを指数化したものです。5,000人の消費者に対して、現状(経済、雇用)と6カ⽉後(経済、雇用、所得)の景況感についてアンケート調査を⾏います。景況感については楽観、中⽴、悲観、雇用については⼗分もしくは困難といった回答を集計します。現状の経済と雇用の項目の平均を「現状指数」として、また6カ⽉後の経済、雇用、所得の先⾏きに関する3項目の平均を季節調整のうえ「期待指数」とします。そしてこれら5つの項目の平均値が消費者信頼感指数として、毎⽉最終火曜⽇に発表されます。
コンファレンスボードとは、全米産業審議会とも呼ばれて、米国の経済団体や労働組合で構成する非営利の⺠間調査機関のことです。設⽴は1916年で、米国および世界の経済動向の分析や予測、マネジメント分析や各種調査を⾏っています。毎⽉、消費者信頼感指数、景気先⾏指数、求人広告指数等は重要な経済指標として取り上げられることが多く、特に消費者信頼感指数の注目度は⾼いです。
ミシガン⼤学消費者景況感指数とは
ミシガン大学の消費者信頼感指数は、大学のサーベイ・リサーチセンターが実施する消費者マインドに関するアンケート結果を、1966年を100として指数化したものです。アンケートは電話で実施され、速報値の対象者は300人、確報値は500人です。アンケートは、景況感、雇用状況、所得について楽観もしくは悲観で回答し、現状判断指数40%と先⾏き期待指数60%の構成で消費者信頼感指数として集計されます。速報値は毎⽉第2⾦曜⽇に、確報値は第4⾦曜⽇に発表されます。
コンファレンスボードの指数と比較した場合、毎⽉第2⾦曜⽇に速報値が出るため、最近の消費者マインドを探る手がかりとして重要視されています。一方、調査対象者がコンファレンスボードの10分の1程度であるため、指数としてのブレが大きく、信頼感が低く⾒られることがあります。そのため、ミシガン大学の速報値で最近の動向をチェックし、コンファレンスボードの指数で確認するというのが一般的です。
最近の動向
コンファレンスボードが発表した11⽉の景況感指数は129.5(1985年=100)で、10⽉の改定値から3.3ポイント上昇しました。これは5ヶ⽉連続の上昇で、2000年11⽉以来17年ぶりの⾼⽔準となりました。一方、ミシガン大学の指数は97.8と、2004年1⽉以来の⾼⽔準であった10⽉の100.7から下落しました。
コンファレンスボードは、労働市場がさらに改善するとの楽観的な⾒方が、短期的な景況感を押し上げていると⾒ています。そして、消費者は極めて明るい気分で年末を迎えているとコメントしています。
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