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- エコディスカバリー|このところの基準価額推移とポイント
「クリーンエネルギー」関連に注目した投資を行っているエコディスカバリーのマザーファンドは、2022年2月下旬以降、先進国株式を上回る上昇率となっています。ロシアのウクライナ侵攻などを背景にエネルギー価格が大きく上昇する中、エネルギー供給の安全保障の観点から再生可能エネルギーの導入を加速する動きが出ており、当ファンドの投資対象である「クリーンエネルギー」関連銘柄の業績にとってプラスに寄与することが期待されています。
年初来、マザーファンドは先進国株式を下回って推移、足元のパフォーマンスは改善傾向
「クリーンエネルギー」関連に注目した投資を行っているピクテ・エコディスカバリー・アロケーション・ファンド(当ファンド)のマザーファンドのパフォーマンスは、年初来、先進国の株式市場を下回って推移しています(図表1左、右参照)。
当ファンドのマザーファンドと先進国株式について、マザーファンドの基準価額が今年の最安値となった2022年2月24日前後の騰落率を比較すると、年初から2月24日までは当ファンドのマザーファンドが先進国株式に比べ下落率が大きかった一方、2月24日から3月28日にかけては当ファンドのマザーファンドが先進国株式に比べ好調だったことがわかります(図表1右参照)。
年初から2月下旬にかけて、米国をはじめ主要国で金融引締めの動きが加速するとの見方やロシア・ウクライナ問題が深刻化するなど先行き懸念が高まる中、株式市場で成長株(グロース株)から割安株(バリュー株)に資金移動が起こり、半導体関連銘柄など情報技術セクターの組入比率が高い当ファンドのパフォーマンスは先進国株式に対して劣後する結果となりました。また再生可能エネルギーに注力しており業績の成長が期待されていた一部の公益銘柄の下落率が大きくなったことも、当ファンドが先進国株式に比べ軟調となった要因となりました。
一方、2月下旬以降は世界の株式市場が反発する中、当ファンドのマザーファンドも反発し、騰落率は先進国株式を上回っています。
図表1:当ファンドのマザーファンド、先進国株式の推移(左)と年初来の期間別騰落率(右)
日次、期間:2019年12月30日~2022年3月28日
※当ファンドのマザーファンド:当ファンドの主たる投資対象であるピクテ・エコディスカバリー・アロケーション・マザーファンドの基準価額(費用控除前、税引前) ※先進国株式:MSCI世界株価指数(配当込、円換算) ※22年年初来は2021年12月30日~2022年3月28日
※先進国株式は基準価額の算出に合わせて株価は1営業日前、為替は同日レートで円換算
出所:ブルームバーグのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成
2月下旬以降、当ファンド(マザーファンド)の上昇率が先進国株式を上回っている背景
足元、当ファンドのマザーファンドが先進国株式を上回っている背景として、「クリーンエネルギー」関連の銘柄に注目が集まっていることがその一因として挙げられます。
ロシアのウクライナ侵攻により、ロシアに天然ガスを大きく依存する欧州で、エネルギー供給の安全保障の問題が大きくクローズアップされることとなりました。
欧州連合(EU)では、天然ガス消費量の約4割をロシアに依存しており、経済制裁によりロシアからの天然ガス輸入が大きく減少した場合、大きな影響を受けることになります。
現在、エネルギーの調達先の多様化を図るなどの取り組みをしていますが、エネルギー戦略の見直しの中で、再生可能エネルギーの導入加速やエネルギー効率化の推進、ヒートポンプの普及などが最優先課題のひとつとして進められることが予想され、このことは当ファンドの投資対象とする銘柄群の業績にとってプラスに寄与するものと考えます。
投資テーマ別の注目点
現在、環境関連の中でも「クリーンエネルギー」関連に注目した投資を行っている当ファンドでは、「EV(電気自動車)関連」、「エコ・ロボティクス関連」、「再生可能エネルギー関連」の3つの投資テーマを設定して運用しています。
【再生可能エネルギー関連】
再生可能エネルギー関連については、長期的なファンダメンタルズ(基礎的条件)は良好であると考えます。各国政府が脱炭素化の動きを加速していることに加え、技術革新や発電設備の導入増加などにより風力発電や太陽光発電のコストは低下し、世界の多くの地域で最も安価な発電源のひとつとなっていることなどが、再生可能エネルギーの普及を後押しすると予想されます。
特に再生可能エネルギーへの転換を進める公益企業、再生可能エネルギー専業の公益企業、風力発電や太陽光発電の部品メーカーなどに注目しています。
【EV(電気自動車)関連】
EV(電気自動車)関連については、テスラなどのEVメーカー、モーターや蓄電池などの部品メーカーに加え、パワー半導体など電気自動車に搭載される半導体のメーカーもEVの普及に大きな役割を果たすと考えられます。EVはこれまでの内燃機関の自動車よりも多くの半導体を使用することになります。またEV化と同時に進んでいる自動運転化の動きも半導体の需要をさらに加速するものと考えます。
また2023年に本格的な成長が始まると予想される新しい半導体素材である炭化ケイ素(SiC)など、EV革命の進展に寄与することが期待される新素材のプロバイダーにも注目しています。
【エコ・ロボティクス関連】
エコ・ロボティクス関連は、製造業においてコスト削減と競争力維持のためエネルギー効率化を進める動きや建物のエネルギー効率化の動きなどが需要拡大につながるとみています。
製造業におけるコスト削減では、工場の自動化関連や製品ライフサイクル管理(PLM)およびシミュレーション関連のソフトウェアが、建物のエネルギー効率化については断熱材、空調設備、LED照明、ヒートポンプなどのメーカーが注目されます。
そのほか半導体製造装置のメーカーやデータセンターなども環境に配慮した社会実現のための必要な銘柄として注目しています。
短期的にはロシア・ウクライナ問題などの地政学リスクの高まり、中国における新型コロナウイルスの感染拡大に伴うロックダウンの動き、米国をはじめとする主要国における金融引締めの動きなどの不透明要因もあり、株式市場全体が調整する局面では、当ファンドも価格変動が大きくなる可能性があり、注意が必要と考えます。
一方、当ファンドの投資対象である環境関連株式は、中長期的には欧州や米国、日本、中国など多くの国・地域が脱炭素社会を目指す目標を掲げるなど、今後も世界中で環境問題への積極的な取り組みが行われると見られる中、引き続き魅力的な投資対象と考えます。
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