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- エコディスカバリー|再生可能エネルギー:移行のタイミングを計る
● 当ファンドは、主に世界の環境関連企業の株式に投資します。近年は、気候変動への注目が高まるなか、クリーン・エネルギー分野(再生可能エネルギー、エネルギー効率化、省資源化)に注目しています。本稿では、当ファンドに関連するトピック、イベントについてご紹介します。
● 再生可能エネルギーは環境に優しいとしても、信頼性に欠けることについては評判がよくありません。私達は、太陽や風を呼ぶことは出来ませんが、電力の供給に見合うように需要のタイミングを計ることは可能です。本稿では、その方法の幾つかをご紹介いたします。
再生可能エネルギー:移行のタイミングを計る
ドイツ語には、寒く曇天で風がない日を指す「Dunkeflaute」という言葉があります。気候の観点では、どんよりとしてありふれた天候と言えそうですが、二酸化炭素を大量に排出する「炭素集約型エネルギー」から風力発電や太陽光発電への転換を図る世界には、災いをもたらす可能性があるのです。
実際、ドイツは2018年の時点で、一日の電力使用量の100%を賄う再生可能エネルギーを生産できていたにもかかわらず、5年後の今現在、電力構成に占める再生可能エネルギーの比率が平均46%に留まっているのは、天候不順が原因です。ドイツ政府が、2030年までに80%という目標を実現するには、風力発電や太陽光発電の断続性に対処することが不可欠です。
また、二酸化炭素排出量の削減を狙い、ガソリン車やガス暖房を電気自動車(EV)や電気暖房に切り替える人が増えるに連れて、電力使用量の急激な増加が予想されることも課題の深刻さを増しています。
当ファンドの運用チームをサポートするクリーン・エネルギー分野のアドバイザリー・ボード注によれば、ドイツの交通・運輸セクターの脱炭素化を実現するには、再生可能電力が現在の2.5倍以上、作られなければなりません。
これを実現するには、再生可能エネルギーの貯蔵ならびに送電に係る状況を改善する必要がありますが、アドバイザリー・ボードによれば、いわゆる「セクター・カップリング」を通じて、需給の一致の精度を高めることも必要です。
電力基盤の現状に基づいて試算すると、ドイツ国内の自動車市場に占めるEVの比率が30%に達した時点で電力需給が一致していなければ、広範囲の停電が起こる可能性は否めません。世界の30ヶ国に拠点を置く経営コンサルティング大手のオリバー・ワイマンによる調査は、こうした事態が、早ければ2032年にも発生し得ることを示唆しています。
セクター・カップリングの背景にある考え方は、電力使用量が発電量に可能な限り一致する状況を確保すること、換言すると、EVを一度に充電するのではなく、工場や家庭の暖房などのEV以外の電力需要が相対的に少ない時間帯や、天候が発電に適している時間帯に合わせて充電のタイミングを計るということです。
こうした考え方を更に一歩進めると、電力需要が多いのにもかかわらず発電量が少ない時間帯に、車載電池を使用し、EV以外の需要を満たす電力を貯蔵することが考えられそうです。車載電池1個で貯蔵できる電力は僅かに過ぎないとしても、EV所有者が協力すれば、何百万台かのEVが送電網の緩衝材として、相当量の電力を確保することが可能です。
アドバイザリー・ボードがまとめた調査は、「スマート充電」がピーク電力時の負荷の削減に大きな効果を挙げていることを、中国、北欧、ハワイ等、世界各地のケース・スタディーが証明していると示唆しています。
「スマート・カップリング」の原則は、「環境に配慮した社会への移行(グリーン・トランジション)」の一環として、電化の対象となっている家庭の暖房にも適用可能です。
現在のところ、家庭の暖房のほとんどは、夕方以降に使われています。ガス暖房の場合には問題ありませんが、これを電動ヒートポンプに切り替える人が増えるに連れて、夕方以降の電力需要の集中が問題になることは必至です。ヒートポンプが作動する時間帯を分散し、余剰の熱エネルギーを貯蔵するようプログラムを組むことが出来れば、送電網への負荷を軽減することが可能です。
注:ピクテのテーマ株式運用チームは、経済や社会のトレンドを見極めるうえで、その投資テーマの専門家からなるピクテのアドバイザリー・ボードを活用しています。アドバイザリー・ボードは、投資判断に意見したり、ポートフォリオに組入れる銘柄を選定したりはしません。各投資テーマの重要な事柄を整理したり、幅広い視点を共有することで、運用チームをサポートします。
詳細は以下をご覧ください。
2023年11月10日発行 グローバル・マーケット・ウォッチ 「再生可能エネルギー:移行のタイミングを計る」
当ファンドは環境関連企業のなかでもクリーン・エネルギー分野に注目
当ファンドは、主に世界の環境関連企業の株式に投資します。近年は、気候変動への注目が高まるなか、クリーン・エネルギー分野(再生可能エネルギー、エネルギー効率化、省資源化)に注目しています。当ファンドは、クリーン・エネルギー分野における課題解決に貢献する企業を選別して投資を行っています。
8つの環境関連分野(当ファンド独自の8テーマ分類)~当ファンドが近年注目しているのはクリーン・エネルギー分野(再生可能エネルギー、エネルギー効率化、省資源化)
※上記はあくまでもイメージであり、実際の状況と異なる場合があります。実際の投資にあたっては、上記の環境関連分野すべてに投資するわけではなく、またこれら以外の分野に投資することもあります。 ※上記は当ファンド独自の分類で分類・表示しています。
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