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- エコディスカバリー ~2022年の振り返りと今後の見通し
● 当ファンドのマザーファンドの2022年年間の騰落率は-12.1%に
● 2022年は、厳しい相場環境となった一方で、強力な追い風も
● 短期的な懸念材料は散見されるものの、当ファンドが投資対象とする銘柄群の長期的な成長は、いくつかの強力なメガトレンドに支えられたものであり、安定した原動力を有する
2022年のパフォーマンスの振り返り
2022年は、世界的なインフレの高進を受けて主要中央銀行の多くが積極的な金融引き締めを進めたほか、ロシアによるウクライナ侵攻により地政学的リスクが顕在化したことなどから、株式市場の変動は大きなものとなりました。金融引き締めが進められるなかで、株価収益率(PER)などのバリュエーション(投資価値評価)が低下したことに加え、景気後退への懸念が高まったことなどから、株式市場は下落しました。このような環境下、クリーン・エネルギー分野に注目した投資を行っている当ファンドのマザーファンドの2022年年間の騰落率は-12.1%となり、先進国株式(円換算)の-5.6%を下回りました(図表1)。
図表1:当ファンドのマザーファンドと先進国株式のパフォーマンス比較
(左図)日次、円ベース、期間:2019年12月30日~2023年1月31日
(右図)2022年年間:2021年12月30日~2022年12月30日、2023年年初来:2022年12月30日~2023年1月31日
※当ファンドのマザーファンド:当ファンドの主たる投資対象であるピクテ・エコディスカバリー・アロケーション・マザーファンドの基準価額(円ベース、費用控除前、税引前)、マザーファンドを直接購入することはできません。各ベビーファンドにて費用・報酬等が控除されます。
※先進国株式:MSCI世界株価指数(配当込み)、基準価額の算出に合わせて株価は1営業日前、為替は同日レートとしています。
出所:ブルームバーグのデータを基にピクテ・ジャパン作成
※上記は当ファンドのマザーファンドの実績であり、当ファンドの運用実績ではありません。
2022年は、年初から米国をはじめとした主要国・地域で金融引き締めの動きが加速するとの見方が強まり、株式市場の下落率は大きなものとなりました(先進国株式(米ドルベース)の2022年の年間騰落率は-18.2%に)。また、成長株(グロース株)のパフォーマンスが割安株(バリュー株)に対して大きく劣後しました。半導体関連など成長株(グロース株)と位置づけられる情報技術セクターの銘柄の組入比率(2022年12月末:52.2%)が高い当ファンドのマザーファンドは、この影響を相対的に大きく受けました。
なお、2023年年初来(1月31日まで)の騰落率は、当ファンドのマザーファンドが+6.8%となっているのに対して、先進国株式(円換算)は+3.9%となっています。
2022年は、厳しい相場環境となった一方で、強力な追い風も
2022年は、厳しい相場環境となった一方で、当ファンドが注目しているクリーン・エネルギー分野(図表2)に対する強力な追い風となる計画や法律が定められた年でもありました。
図表2:8つの環境関連分野~当ファンドが近年注目しているのはクリーン・エネルギー分野(再生可能エネルギー、エネルギー効率化、省資源化)
※上記はあくまでもイメージであり、実際の状況と異なる場合があります。実際の投資にあたっては、上記の環境関連分野すべてに投資するわけではなく、またこれら以外の分野に投資することもあります。
欧州連合( EU ) は、5 月にロシア産化石燃料への依存から脱却するためのエネルギー転換計画「REPowerEU」を発表しました。「REPowerEU」は、2030年の温室効果ガス削減目標(1990年比で少なくとも55%削減)を実現するための政策パッケージ「Fit for 55」を土台としたもので、2030年の再生可能エネルギー比率(エネルギー消費量全体に対する比率)の目標をそれまでの40%から45%へと引き上げ、太陽光発電の普及を大幅に加速させる方針などが示されました。
米国では、8月に「インフレ抑制法」が成立しました。「インフレ抑制法」には多くの気候変動対策が盛り込まれ、向こう10年間でエネルギー安全保障および気候変動関連のプロジェクトに3,690億米ドルを投じるという内容となっており、関連産業には好影響が及ぶものと期待されます。具体的な施策の例として、電気自動車やプラグインハイブリッド車などのクリーン・エネルギー車の普及支援(最大7,500ドルの新車購入時税額控除、1メーカー当たりの税額控除適用台数の上限撤廃)、再生可能エネルギー発電の生産税額控除、住宅向けの省エネ製品に対する30%税額控除の10年間延長、などが挙げられます。
今後の見通し
世界経済は、引き続き、金融引き締めと成長の鈍化という課題に直面しています。一方で、ピクテでは、仮に、世界経済が景気後退に陥ったとしても、短期間にとどまる可能性があるとみています。米国については、家計の余剰貯蓄が消費の下支えとなり、景気の急激な悪化を回避できるとみています。ユーロ圏については、エネルギー危機の影響が薄れつつあることなどから、深刻な景気後退に陥るリスクは後退したとみています。中国については、「ゼロコロナ」政策を大幅に見直したことで、経済活動が回復に向かうと期待されます。
なお、中国の経済活動が回復に向かう過程では、2022年に生じた世界的なサプライチェーン(供給網)の混乱の影響が解消に向かうと考えられ、当ファンドの投資対象銘柄にも事業効率が改善するなどの好影響が及ぶものと期待されます。
短期的な懸念材料は散見されるものの、EUの「REPowerEU」や米国の「インフレ抑制法」などが強力な追い風となり、エネルギー効率の向上とエネルギー安全保障を強化するためのソリューションへの投資が加速する流れとなっています。当ファンドが投資対象とする銘柄群の長期的な成長は、建物や工場など広範な電化の進展、再生可能エネルギーや電動モビリティへの移行など、いくつかの強力なメガトレンドに支えられたものであり、景気循環の局面にかかわらず、安定した原動力を有すると考えています。
基準価額の推移(年2回決算型、為替ヘッジなし)
日次、期間:2009年11月27日(設定日)~2023年1月31日
※基準価額は1万口当たり、実質的な信託報酬等控除後。
基準価額の推移(年2回決算型、為替ヘッジあり)
日次、期間:2018年8月27日(設定日)~2023年1月31日
※基準価額は1万口当たり、実質的な信託報酬等控除後。
基準価額の推移(毎月決算型、為替ヘッジなし)
日次、期間:2015年4月30日(設定日)~2023年1月31日
※基準価額は1万口当たり、実質的な信託報酬等控除後。基準価額(分配金再投資後)は、購入時手数料等を考慮せず、税引前分配金を再投資した場合の評価額を表します。換金時の費用・税金等は考慮していません。
基準価額の推移(毎月決算型、為替ヘッジあり)
日次、期間:2018年8月27日(設定日)~2023年1月31日
※基準価額は1万口当たり、実質的な信託報酬等控除後。基準価額(分配金再投資後)は、購入時手数料等を考慮せず、税引前分配金を再投資した場合の評価額を表します。換金時の費用・税金等は考慮していません。
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