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- 引き続き上昇基調のセキュリティ関連株式。今後は、より慎重な銘柄選別が重要に
2021年年初来のピクテ・セキュリティ・マザーファンドの基準価額は、株式市場における注目セクター・銘柄が目まぐるしく変化する中ではありましたが、引き続き上昇基調となり、先進国株式の平均を若干上回りました(2021年6月末時点)。セキュリティ関連株式は幅広い分野に存在しており、中長期的に成長が期待できるとの見通しを持っていますが、株式市場には変調の兆しもみられており、運用に際しては銘柄選別をよりいっそう慎重に行う方針です。また、世界的な景気回復で恩恵を大いに受けると期待される景気敏感銘柄の組入比率も選択的に引き上げていきます。
2021年年初来も上昇基調が続く
2021年年初来の株式市場は、概ね上昇基調が続きました。しかし、この中では市場における注目セクター・銘柄が目まぐるしく変化しました。2021年1-3月期は世界的な景気回復を背景に、インフレ懸念が高まっており、米国の金融緩和政策が早期に転換するとの懸念が台頭したことなどから、これまで株式市場を大きくけん引し、株式のバリュエーション(投資価値評価)水準に過熱感がみられていた先進国IT株式などを中心に大きく株価が下落する局面がありました。その一方で、景気回復の恩恵をより大きく受けるとみられるエネルギーや資本財サービス、金融などのセクターの銘柄が堅調に推移しました。同4-6月期も引き続き、米金融当局の政策動向を巡る思惑や新型コロナウイルス変異株の感染拡大懸念などを受けて値動きが大きくなる局面もありましたが、米長期金利は落ち着きを取り戻し、先進国IT株式が反発したほか、根強い景気回復期待などを背景に、市場全体としても上昇基調が続きました。
こうした市場環境下、世界のセキュリティ関連株式に投資を行う当ファンドのマザーファンドの2021年年初来、6月30日までの基準価額は+22.8%と先進国株式の平均(MSCI世界株価指数(円換算ベース)+21.4%)を若干上回りました。同1-3月期の株式市場をけん引したエネルギーや金融セクターには当ファンドが投資対象とするセキュリティ関連株式が含まれず、こうした銘柄へ投資を行っていなかったことなどから、先進国株式に対して劣後するかたちとなりましたが、同4-6月期には出遅れを取り戻しました。
幅広い分野の「セキュリティ」に注目し、それぞれの分野の成長の恩恵を中長期的に享受
当ファンドでは、一つの特定分野に集中することなく、メガトレンド(長期的に持続的する流れ)の中で中長期的に成長が期待できる様々な分野のセキュリティ関連株式に投資を行っています。
最近では、例えばサイバーセキュリティ銘柄に集中することでより高いリターンが得られるかもしれません。しかし、当ファンドにおいては、中長期的な「セキュリティ」のニーズの高まりに注目しています。中長期にわたって様々な市場の局面を経る中で、相対的に良好なリターンを安定的に実現するためには、異なる分野・特色をもつセキュリティ関連株式に幅広く投資を行うことが重要であると考えます。
市場認識と運用方針
足元の株式市場を取り巻く環境は引き続き良好です。新型コロナウイルスワクチンの接種拡大や各国の財政支出拡大などによって支えられている景気回復期待は、より確信度の高いものになりつつあります。また、世界的な景気回復によって、企業利益も回復に向かうと期待されます。しかし、各国の中央銀行の政策スタンスが変更される可能性やこれまで株式市場を支えてきた量的金融緩和の効果が薄れてくるのではないかといった懸念が高まりつつあります。こうした中で、株式市場は「流動性相場」からより企業の利益動向に注目が集まる「業績相場」へと移行しつつあり、移行期においては株価の変動幅が大きくなる可能性があると考えます。このような市場環境を考慮すると、引き続き「質」の高い銘柄を選別していくことが重要であると考えます。
運用に際しては引き続き、各分野においてより強固な地位を築いているか、収益性を高めることが可能か、利益成長を達成できるか、潤沢なキャッシュフローを有しているか、といった観点に特に注目しながら、長期的な成長の持続が期待できる銘柄を厳選していく方針です。加えて、足元では景気回復期待の恩恵を受けると予想されるシクリカル性が強いセキュリティ関連機器の銘柄の組入比率も徐々に引き上げるなど、機動的に投資の好機を捉えていく考えです。
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ピクテ・セキュリティ・ファンド(為替ヘッジなし)
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