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- 2024年の振り返りと2025年の展望
●2024年1年間のピクテ・セキュリティ・ファンド(為替ヘッジあり)の基準価額は約+8%の上昇、ピクテ・セキュリティ・ファンド(為替ヘッジなし)の基準価額は約+27%の上昇
●引き続き、景気サイクルにかかわりなく、比較的安定した成長が期待できる企業を選好
■ 2024年の当ファンドの基準価額動向
2024年1年間のピクテ・セキュリティ・ファンド(為替ヘッジあり)の基準価額は約+8%の上昇、ピクテ・セキュリティ・ファンド(為替ヘッジなし)の基準価額は約+27%の上昇となりました。
■ 2024年の当ファンドのマザーファンドの基準価額動向
また、2024年1年間のピクテ・セキュリティ・ファンド(為替ヘッジあり)/(為替ヘッジなし)(以下、当ファンド)のマザーファンドの基準価額(円ベース)は、+29%の上昇となりました。円安による為替要因のプラス寄与が大きく貢献したほか、株式要因もプラスに寄与しました。なお、上昇率は同期間の先進国株式(円べース、約+34%)に比べると小幅にとどまりました。
パフォーマンスへの寄与度を「3つの投資セグメント」注別にみると、「セキュリティ関連機器」、「セキュリティ関連サービス」、「ITセキュリティ製品」のいずれもプラス寄与となりました。特にプラス寄与度が大きかったのは、「ITセキュリティ製品」に区分されるサイバーセキュリティ企業でした。一方、低調な自動車市場の影響を受けて、先進運転支援システム(ADAS)関連企業(「セキュリティ関連機器」に区分)や、車載半導体企業(「ITセキュリティ製品」に区分)などはマイナス寄与となりました。
注:詳細は、【ご参考】 ピクテによる企業業績の特徴別にみたセキュリティ関連企業分類 (3つの投資セグメント)をご参照ください。
■ 2025年の運用方針|~比較的安定した成長が期待できる企業を選好~
2025年の世界経済は、米国経済がけん引役となり、安定的な成長が予想されます。足元で低調な欧州と中国についても、2025年下期以降の景気回復が予想されます。さらに、中東情勢などの地政学リスクは懸念材料として残っていますが、こうした懸念は徐々に後退する可能性もあります。しかし、世界情勢は多極化・複雑化しており、先行きを正確に予測することは困難です。
このような市場環境下、運用に際しては引き続き、企業のファンダメンタルズ(基礎的条件)をしっかりと見極めた上で、投資銘柄を選定していくことが重要であると考えています。特に、各分野で競争優位性を持ち、イノベーションを提供していることで、景気サイクルにかかわりなく比較的安定した成長が期待できるとの確信度が高い企業を、引き続き選好してまいります。また、異なる特性を持つセキュリティ関連分野に広く分散投資を行うことも継続していく方針です。
【「3つの投資セグメント」注別、2025年の見通し】
■ セキュリティ関連機器|景気敏感の中にも、構造的な成長機会は存在
「セキュリティ関連機器」に分類される企業は、セキュリティ関連企業の中でも、業績が景気変動の影響を受けやすい傾向があると考えられます。
全体としては景気敏感な特性ではあるものの、構造的な成長が期待できる分野も存在しています。例えば、AI(人工知能)の進展を受けてデジタル・インフラの拡充・更新需要は引き続き増加することが予想され、こうした流れのなかでは、データセンター向けの電源装置や冷却装置を製造する企業などが恩恵を受けると期待しています。
なお、コロナ・ショック後、顧客先の在庫調整や設備投資を控える動きなどから厳しい事業環境が続いていた検査・分析機器を手がけるライフサイエンス関連企業については、ようやく業績の回復の兆しが見え始めています。金利低下により、顧客先の設備投資意欲改善なども、追い風になると予想されます。
当ファンドの2024年12月末時点のポートフォリオにおける「セキュリティ関連機器」の組入比率は、約20%です。
■ セキュリティ関連サービス|相対的な安定性に加えて、成長が期待できる分野も
「セキュリティ関連サービス」に分類される企業は、顧客との継続的な契約をベースに各種サービスを提供しているため、比較的安定した業績動向が期待できる傾向があります。
害虫駆除・衛生管理など、専門的なサービスを提供する企業は、専門性があることなどから価格決定力があり、また、継続的な契約をベースにサービスを提供しています。そのため、景気サイクルにかかわりなく、比較的安定した売上と利益率が期待できることから、注目しています。
データセンター運営企業については、継続的な収益が見込めるだけでなく、成長ポテンシャルも大きいと期待しています。AIの進展を受けて、データセンターの需要はさらに拡大すると予想される一方、供給不足の状態にあります。
また、米国のトランプ新政権下で金融規制の緩和などが実施された場合には、信用情報企業が恩恵を受ける可能性があるとみられます。
当ファンドの2024年12月末時点のポートフォリオにおける「セキュリティ関連サービス」の組入比率は、約36%です。
■ ITセキュリティ機器|引き続き、相対的に高い成長率が期待される
サイバーリスク(サイバー攻撃や人為的ミスによって組織の情報システムが侵害された場合に発生する潜在的な損害)が増大するなか、多くの企業にとって、サイバーセキュリティは優先課題の1つとなっています。そのため、サイバーセキュリティ関連への投資は今後も継続されることが予想されます。こうした流れを受けて、サイバーセキュリティ企業の売上高・利益については、セキュリティ関連分野の中でも、相対的に高い成長率が期待できるとの見通しに変わりはありません。
また、半導体製造装置、半導体や電子機器の設計作業の自動化支援ツール(EDA)、電気自動車(EV)や先進運転支援システム(ADAS)向け半導体などの分野についても、AIや自動化、電化の進展、リショアリング(製造業者が生産拠点を海外から本拠地(国内)に戻す)やニアショアリング(製造業者が生産拠点を海外から本拠地(国内)あるいは最終消費地に近い国・地域に移転する)の動きなどが、中長期的に成長を後押しすると予想しています。短期的には、自動車市場が回復した場合には、その恩恵を受けるとみられます。
当ファンドの2024年12月末時点のポートフォリオにおける「ITセキュリティ機器」の組入比率は約44%です。
注:詳細は、【ご参考】 ピクテによる企業業績の特徴別にみたセキュリティ関連企業分類 (3つの投資セグメント)をご参照ください。
※文中の組入比率は、ピクテ・セキュリティ・マザーファンドにおける状況(株式部分のみで算出)
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