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- セキュリティ|2022年年初来の基準価額下落について
2022年年初来、世界の株式市場が不安定な値動きを示す中、当ファンドの投資先であるセキュリティ関連企業の株式もマイナスの影響を受けています。特にテック銘柄に代表される高成長・高バリュエーション銘柄の下落率が大きくなる中で、当ファンドのマザーファンドは先進国株式の平均に比べて下落率が大きくなりました。
不安定な株式市場の動向、セキュリティ関連株式もマイナスの影響を受ける
2022年年初来の世界の株式市場は、米国などを中心に主要国の金融引き締め観測の高まりや、ロシアによるウクライナ侵攻をはじめとした地政学リスクの高まりの影響などを受けて、不安定な値動きとなっています。特に、金利上昇懸念の高まりから、バリュエーション(投資価値評価水準)が高まっていた情報技術セクターの下落率が大きくなりました。当ファンドのマザーファンドは、情報技術セクターの組入比率が相対的に高位であることに加えて、資本財・サービスやヘルスケアセクターの銘柄も低調となったことが響き、先進国株式の平均に比べて下落率が大きくなりました。
問| 2022年のテック銘柄の株価動向をどうみている?当ファンドの対応は?
答| 引き続きボラティリティ(値動き)が高まることに警戒しつつ、投資機会を捉えていくことが重要であると考えます。
これまでに発表されているセキュリティ関連企業の2021年10-12月期の決算動向は概ね良好であり、マクロ経済環境に関連した懸念を和らげる、プラス材料となっていると考えます。良好な収益動向を示し、今後も中長期的な成長が期待できる企業については、市場全体の流れの中で株価が下落した局面は、新たな投資機会と捉えています。
例えば、今後も中長期的に高い成長が期待されるサイバー・セキュリティ分野については、これまで株価が大きく上昇し、バリュエーション水準が高まっていたことの反動で、足元では大きく下落しました。
こうした中で、当ファンドの運用に際しては、バリュエーション水準を勘案しながら組入比率の調整を行っています。足元では、パロアルトネットワークスやノートンライフロックなど比較的事業規模が大きく、安定した需要の獲得が期待できる銘柄により傾注する一方、中小型銘柄については、依然としてバリュエーション水準も高いとみられることもあり、やや慎重な組入れとしています。
問| 株価下落後のテック銘柄のバリュエーション水準について、どうみている?
答| 世界的なデジタル化のよりいっそうの進展の中で、セキュリティ関連の代表的なテック銘柄であるサイバー・セキュリティ企業の成長機会は引き続き大きいとみています。足元でバリュエーション水準はやや低下しましたが、今後もPERだけでなく、様々なバリュエーション指標に加えて、売上高成長率など様々な側面を考慮していくことが重要と考えます。
サイバー・セキュリティ銘柄の株価は、ここ数ヵ月で大きく調整しました。この背景には、①株式市場における成長株からバリュー株への強烈な巻き返しの動き、②2021年下期に浮上したマクロ経済環境を巡る懸念(金利上昇、労働市場の逼迫、サプライチェーン(供給網)問題、インフレ警戒感の高まりなど)などがあり、これらが、高成長・高バリュエーション銘柄の株価にマイナスの影響を及ぼしたとみています。株価下落により、足元のバリュエーション水準はやや低下しています。
この程度の低下で済むかどうか、断言することはできませんが、一方で、サイバー・セキュリティ企業は、セキュリティ関連企業の中でも中長期的に高い成長が期待できるとの見方には変わりがありません。
IoT(モノのインターネット)化の進展やクラウド技術の発達などを通じて、人々の生活がインターネットとより深くかかわっていく流れは留まることはないでしょう。こうした中で、安心安全なネットワークの利用に貢献するサイバー・セキュリティ企業の成長機会は大きいと考えます。また、こうした企業は、サブスクリプション・ビジネスモデル(定期的な課金でサービスを提供するビジネスモデル)で事業展開を行っていることが多く、継続的で比較的安定した収益が見込めるようになっていることは評価されるべきと考えます。
銘柄選別に際してバリュエーションを考えるときは、PER(株価収益率)だけでなく、DCF(ディスカウント・キャッシュ・フロー)分析や、PSR(株価売上高倍率)などの様々なバリュエーション指標や分析に加えて、1株あたり売上高成長率なども十分考慮していく考えです。
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