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- iTrustバイオ|AIが加速する医薬品開発と主なバイオ医薬品企業のAI活用
●バイオ医薬品企業も積極的にAIを活用、特に「創薬」と「臨床試験」での活用に注目
●AIの活用により開発期間の短縮や費用の削減などが期待される
●当ファンドの主な組入銘柄におけるAIの活用事例
バイオ医薬品企業も積極的にAIを活用、特に「創薬」と「臨床試験」での活用に注目
現在、世界に大きな変化をもたらすとの期待から人工知能(AI)が大きな注目を集めています。バイオ医薬品業界もAIを様々な分野で積極的に活用している業種のひとつですが、バイオ医薬品企業によるAIの活用分野の中でも特に注目されるのが、治療薬の開発プロセスにおける「創薬」と「臨床試験」です(図表1参照)。
「創薬」とは安全で効果が見込まれる治療薬を創ることですが、この段階では膨大なヒトゲノム情報や臨床で集められたデータなどをもとに治療の標的となるたんぱく質などの構造の予測や、標的となるたんぱく質に合う化合物(医薬品の成分)の予測、毒性の予測や安全性の評価などでAIが活用されています。
次に「臨床試験」においては、治験の対象となる患者の効率的な絞り込みや、臨床試験のモニタリング、結果の分析などでAIを活用することで、臨床試験の最適化を図ることができます。
AIの活用により「創薬」、「臨床試験」が効率化されることにより、開発期間の短縮や費用の削減などが期待され、一部はすでに成果を上げています。
当ファンドの主な組入銘柄におけるAIの活用事例
アムジェン(米国) 組入比率 9.0%(組入1位)
2022年1月に、AIと機械学習(ML)を活用して創薬を行うジェネレート・バイオメディシンズ(米国)と複数の治療領域と複数の治療法にまたがる5つの臨床標的に対するタンパク質治療薬を発見・創出するための研究協力契約を発表しました。最初の5つのプログラムに対する5,000万米ドルの契約一時金を支払い、さらにマイルストーンとして最大3億7,000万米ドルと各プログラムに対してロイヤルティを支払うことで、潜在的な取引総額は19億米ドルと見込まれます。また2023年9月には半導体大手のエヌビディア(米国)などと共にジェネレート・バイオメディシンの2億7,300万米ドルに及ぶ資金調達を支援しました。
バイオジェン(米国) 組入比率 5.2%(組入5位)
2021年12月に、医療用画像やその他の臨床関連データソースからAI/ML分析を活用し、患者ケアの改善、医薬品開発の加速、神経疾患の根本的な病態の理解を促進するソリューションを創出することを目指し、セラパナシア(フランス)と提携しました。また同社はAI/ML技術を活用して神経疾患の理解を深めるデジタル・ヘルス・サイエンス専門チームを有しています。
サノフィ(フランス) 組入比率 4.0%(組入6位)
2022年1月、AIベースで創薬を手掛ける技術企業のエクセンシア(英国)と、腫瘍学および免疫学における最大15の新規低分子化合物候補の開発に関して、契約一時金1億米ドル、将来的に研究、臨床開発、薬事承認、商業化などのマイルストーンの達成により最大52億米ドルを支払う契約を締結しました。サノフィは、標的の特定から患者の選択まで、エクセンシアのAIベースの能力と個別化医療プラットフォームを活用し、治療薬の開発を進めます。
アストラゼネカ(英国) 組入比率 3.8%(組入7位)
イルミナ(米国)やベネヴォレントAI(英国)に加え、新興企業のクリニシンク(英国)などとも提携し、AIを使って新薬の創薬ターゲットを特定しています。また医療画像データを解析し、異常を検知するAIを開発しているインドのQure.aiとも肺がんの早期発見のために提携しており、胸部X線の解釈にAIを使用した場合、従来の放射線学的読影(検査画像を丁寧に読み解くこと)と比較して改善が実証されています。
※組入比率および組入順位は2023年9月末現在、当ファンドの主要投資対象であるピクテ・バイオ医薬品マザーファンドの状況です。
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