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- iTrustエコイノベーション~年初来の基準価額推移と今後の見通し
● 当ファンドのマザーファンドのパフォーマンスは、2023年年初来(10月20日まで)で、先進国株式(円換算)を下回っている。8月以降、金利上昇のマイナス影響が相対的に大きく顕在化したことなどが背景
● 主要国・地域の景気の先行きについては、総じて不透明感の強い状況が続いており、これが株式市場の重しとなる可能性には注意が必要
● 一方で、当ファンドの投資先企業群の長期的な成長は、いくつかの強力なメガトレンドに支えられたものであり、景気循環に大きく影響を受けることなく継続すると考える
年初来の基準価額推移~金利上昇のマイナス影響が相対的に大きく顕在化
当ファンドは、図表1に示した8つの環境関連分野(当ファンド独自の分類)のうち、再生可能エネルギー、エネルギー効率化、省資源化における課題解決に貢献する企業を選別して投資を行っています。以下では、これらの分野別の動きにも触れつつ、年初来の基準価額推移について確認します。
図表1:8つの環境関連分野~当ファンドが近年注目しているのはクリーン・エネルギー分野(再生可能エネルギー、エネルギー効率化、省資源化)
※上記はあくまでもイメージであり、実際の状況と異なる場合があります。実際の投資にあたっては、上記の環境関連分野すべてに投資するわけではなく、またこれら以外の分野に投資することもあります。 ※上記は当ファンド独自の分類で分類・表示しています。
当ファンドのマザーファンド(以下、マザーファンド)のパフォーマンスは、金利上昇のマイナス影響が相対的に大きく顕在化したことなどから、2023年年初来(2023年10月20日まで、以下同様)で、先進国株式(円換算)を下回っています(図表2)。
図表2右図にあるように、マザーファンドと先進国株式(円換算)について、マザーファンドの基準価額が年初来高値を記録した2023年8月2日の前後に分けて騰落率を比較すると、年初から8月2日まで(以下、期間①)はマザーファンドのパフォーマンスが先進国株式(円換算)を上回った一方、8月2日から10月20日にかけて(以下、期間②)はマザーファンドのパフォーマンスが先進国株式(円換算)を下回りました。期間①と期間②の動きは後述のとおりです。
図表2:当ファンドのマザーファンドと先進国株式のパフォーマンス比較
日次、円ベース、期間:2019年12月30日~2023年10月20日、2023年年初来は2022年12月30日~2023年10月20日
※当ファンドのマザーファンド:当ファンドの主たる投資対象であるピクテ・エコディスカバリー・アロケーション・マザーファンドの基準価額(円ベース、費用控除前、税引前)、マザーファンドを直接購入することはできません。各ベビーファンドにて費用・報酬等が控除されます。 ※先進国株式:MSCI世界株価指数(配当込み)、基準価額の算出に合わせて株価は1営業日前、為替は同日レートとしています。
出所:ブルームバーグのデータを基にピクテ・ジャパン作成
※上記は当ファンドのマザーファンドの実績であり、当ファンドの運用実績ではありません。
【期間①】
2022年に堅調だった再生可能エネルギー関連は低調となりました。一方、グロース株(成長株)の上昇が株式市場全体をけん引するなかで、エネルギー効率化関連と省資源化関連は堅調となりました。エネルギー効率化関連ではオン・セミコンダクター(次世代パワー半導体)やトップビルド(断熱材などの建築資材)など、省資源化関連ではアプライド マテリアルズ(半導体製造装置)などの相対的に高い成長が期待される銘柄のプラス寄与が大きくなりました。こうしたなか、期間①におけるマザーファンドのパフォーマンスは、先進国株式(円換算)を上回るものとなりました(図表2右図)。
【期間②】
政策金利の長期高止まりや国債増発への懸念などから、米国を中心に長期金利が上昇し、株式市場では調整色が強まりました。こうしたなか、金利上昇による再生可能エネルギープロジェクトの収益見通し悪化への懸念が高まったことなどから、ネクステラ・エナジーなどの公益事業銘柄が下落し、再生可能エネルギー関連は引き続き低調となりました。エネルギー効率化関連と省資源化関連については、金利変動の影響をより強く受ける傾向にあるグロース株(成長株)を比較的多く含むことから、全般に低調となりました。期間②におけるマザーファンドのパフォーマンスは、金利上昇のマイナス影響が相対的に大きく顕在化したことなどから、先進国株式(円換算)を下回るものとなりました(図表2右図)。
※上記は当ファンドのマザーファンドの実績であり、当ファンドの運用実績ではありません。
今後の見通し
米国の金融引き締め長期化リスクや中東情勢に起因する地政学的リスクなどが懸念されるなか、主要国・地域の景気の先行きについては、総じて不透明感の強い状況が続いており、これが株式市場の重しとなる可能性には注意が必要です。
米国経済については、足元では予想以上の底堅さがみられていますが、今後は減速し、コロナ禍以前の長期的な趨勢を下回る成長率に落ち込むと予想されます。ユーロ圏経済については、金融引き締めによる景気抑制効果などから、各種景気指標は弱含んでおり、当面回復が見込まれません。中国経済については、家計貯蓄が積み上がっていることなどから、消費の拡大余地は相応に残されていると思われるものの、消費者心理に大きく影響を及ぼすと考えられる不動産セクターの回復の兆しは依然として確認されていません。
一方で、気候変動に対する取り組みの緊急性がより強く意識されるなか、当ファンドの投資先企業群の長期的な成長は、建物や工場など広範な電化の進展、再生可能エネルギーやe-モビリティへの移行など、いくつかの強力なメガトレンドに支えられたものであり、景気循環に大きく影響を受けることなく継続すると考えています。
基準価額の推移
日次、期間:2017年9月15日(設定日)~2023年10月20日
※基準価額は1万口当たり、実質的な信託報酬等控除後。
※当資料中のデータ・分析等は過去の実績や将来の予測に基づくものであり、運用成果や市場環境等を示唆・保証するものではありません。
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