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- 欧州の景気刺激策がエコディスカバリーのプラス要因に
欧州委員会(EU)は、新型コロナウイルスの感染拡大を受けた景気後退への景気刺激策の一環として「欧州グリーン・ディール」を推進することを発表しました。このような動きは、エコディスカバリーの投資対象企業の成長を後押しするものと考えます。
欧州は景気刺激策の一環として「欧州グリーン・ディール」を推進
新型コロナウイルスの感染拡大の影響で世界経済が減速している中、各国政府が実施する景気刺激策がエコディスカバリー(当ファンド)の投資対象企業の成長にとって追い風となる可能性があります。
5月27日に欧州委員会は復興基金案を発表しましたが、その中で「欧州グリーン・ディール」への支出は、詳細な施策の発表はまだであるものの、大きな割合を占めるとされています。
欧州委員会のフォン・デア・ライエン委員長も自身の発言の中で、復興プランは景気回復をサポートするだけではなく、欧州の将来への投資としており、中でも「欧州グリーン・ディール」は「デジタル化の推進」とともに雇用や成長などをもたらす分野として捉えていることが示されています。
表1:EUの復興戦略としての「欧州グリーン・ディール」
建物やインフラの大規模な改修の動きや「循環型経済」への移行は地域産業の活性化をもたらす
欧州における風力や太陽光などの再生可能エネルギー・プロジェクトの展開とクリーンな水素社会の指導
よりクリーンな輸送および物流:100万ヵ所EV充電設備の設置、鉄道輸送の強化、都市や地域内におけるクリーンな交通
技能再教育や新しい経済的な機会を創出する事業を支援するための「公正な移行基金(Just Transition Fund)」の強化
出所:欧州委員会
フランスやドイツなどでEV購入補助金を増額する動き
電気自動車(EV)を例に挙げると、フランスはEV購入の補助金をこれまでの6,000ユーロから7,000ユーロに増額し、さらに、台数など条件はあるものの、ガソリン車などから環境にやさしいEVへの買い替えに補助金として5,000ユーロの支給を発表しています。
またドイツも追加の景気刺激策を発表しましたが、その中でEVの購入補助金を3,000ユーロから6,000ユーロに増額しています。
フランスやドイツなど国別の取り組みだけではなく、欧州連合(EU)でも国単位で実施されている施策からさらに15~20%程度の割引を意味するEV購入にかかる付加価値税の廃止などが議論されています。
新型コロナウイルスの経験が健康や環境への意識を変える
新型コロナウイルス(Covid-19)の経験は人の健康への意識を変え、大気汚染を原因とする大量の死亡者を減少させていくことが重要な課題のひとつとして注目されています。(大気汚染により、たばこの影響よりも多い年間7百万から9百万人が死亡しているといわれています。)
石炭使用の削減につながる再生可能エネルギーや石油使用の削減につながるEVの普及は、大気汚染が原因の死亡者を減少させるために、必要とされています。
更に経済学者の間で、景気刺激策として新しい再生可能エネルギー発電所等の建設に資金を使うことは、経済や雇用といった面でも効果的であるとのコンセンサスがあります。
ピクテでは、政府によって後押しされ、今後数年で加速すると予想されている再生可能エネルギーやEVの成長は、いまだにこれらに関連する企業の株価に織り込まれていないと考えています。
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