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- iTrustロボ|2022年の振り返りと今後の見通し
● iTrustロボの2022年のパフォーマンスは先進国株式を大きく下回る、一方、2023年は大きく上昇
● 企業のサプライチェーンの見直しや生産の国内回帰、デジタル化などの進展がロボティクス関連企業にとっての追い風となる可能性
iTrustロボの2022年のパフォーマンスは先進国株式を大きく下回る
2022年は、世界的なインフレの高進を受けて主要中央銀行の多くが積極的な金融引き締めを進めたことで、世界的に金利が上昇し、景気後退懸念が高まったことから、株式市場は大きく変動しながら年間で下落しました。またロシアによるウクライナ侵攻など地政学的リスクが顕在化したことや中国の「ゼロコロナ」政策なども株式市場にとってマイナス要因となりました。
このような環境下、ロボティクス関連に注目した投資を行っている当ファンドの2022年年間の騰落率は-23.7%となり、先進国株式(円ベース)の-5.6%を下回りました(図表1)。
成長株(グロース株)のパフォーマンスが割安株(バリュー株)に対して大きく劣後する中、世界のロボティクス関連企業の株式に投資する当ファンドは、半導体・半導体製造装置やソフトウェアなど成長株(グロース株)と位置づけられる業種の組入比率が高くなっており、このことが当ファンドのパフォーマンスが世界の株式市場を大きく下回った要因となりました。(当ファンドの組入比率は、半導体・半導体製造装置:37.5%、ソフトウェア:30.9%。(2022年12月末時点))
なお、2023年年初来(2月10日まで)の騰落率は、2023年1月に情報技術セクター中心に株式市場が反発したことから、当ファンドが+16.7%と大きく上昇しています(先進国株式(円ベース)は+6.1%)。
今後の見通し
世界経済は、引き続き、金融引き締めと成長の鈍化という課題に直面しています。一方で、ピクテでは、仮に、世界経済が景気後退に陥ったとしても、短期間にとどまる可能性があるとみています。米国については、家計の余剰貯蓄が消費の下支えとなり、景気の急激な悪化を回避できると考えます。ユーロ圏については、エネルギー危機の影響が薄れつつあることなどから、深刻な景気後退に陥るリスクは後退したとみています。中国については、「ゼロコロナ」政策を大幅に見直したことで、経済活動が回復に向かうと期待されます。
このような環境下、ロボティクス関連株式については、企業のサプライチェーン見直し、米国の半導体法などの影響による生産拠点の国内回帰などの動きなどがプラス要因になるものと考えます。また自動車のEV化などに伴う投資の増加、デジタル化などの進展も引き続きロボティクス関連の需要拡大に貢献するものとみています。
また、中国の経済活動が回復に向かう過程では、2022年に生じた世界的なサプライチェーン(供給網)の混乱の影響が解消に向かうと考えられ、当ファンドの投資対象銘柄にも事業効率が改善するなどの好影響が及ぶものと期待されます。
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