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- iTrustロボ|2023年7-9月の振り返りと今後のポイント
・iTrustロボの基準価額は2023年7-9月に下落、組入比率の高い半導体関連が軟調で先進国株式を下回るパフォーマンス
・今後の見通しと注目点-中長期的な高い成長期待は継続
iTrustロボの基準価額は2023年7-9月に下落、組入比率の高い半導体関連が軟調で先進国株式を下回るパフォーマンス
iTrustロボの基準価額は、2023年7-9月(2023年6月30日~2023年9月29日)に-2.5%下落し、同期間の先進国株式(配当込、円換算)の騰落率(+0.8%)を下回るパフォーマンスとなりました。
世界の株式市場は、現地通貨ベースでみると7月は上昇したものの8月、9月は連続して下落し、7-9月の3ヵ月間でも下落しました。
7月は米英での物価上昇圧力の鈍化や良好な企業決算の発表、ユーロ圏の利上げ打ち止め観測、米国経済の軟着陸への期待などを背景に株式市場は上昇しました。
しかし8月には格付け会社による米国国債の格下げや中国の景況感悪化に加え、7月の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録で利上げの継続が示唆されたことなどが影響し株式市場は下落に転じました。さらに9月には原油高や米国の政策金利高止まりを警戒した長期金利の上昇、欧州や中国の成長鈍化の見通しや、需要低迷懸念から半導体関連銘柄が軟調だったことなどが株式市場の下落要因となりました。
一方、為替市場は、欧米主要国の政策金利が高水準で維持されるとの見方が強まった一方、日銀は緩和的な金融政策を維持していることから円が主要通貨に対して下落(円安)となりました。
当ファンドでは大きく分けて、①基盤技術関連、②消費者向けサービス&アプリケーション関連、③自動化関連の各分野注の銘柄に投資しており、業種でみると半導体・半導体製造装置やソフトウェアなど情報技術セクターの保有比率が高くなっています。
2023年7-9月については、半導体に対する需要の減速とそれに伴う生産設備への投資の減速などへの懸念が影響し、半導体・半導体製造装置を中心に情報技術セクターが市場平均よりも大きく下落したことが、当ファンドのパフォーマンスが先進国株式を下回る要因となりました。
なお2023年年初来(2022年12月30日~2023年9月29日)の当ファンドのパフォーマンスは+39.6%となっており、先進国株式(配当込、円換算)の+24.9%を大きく上回っています。
注 ①基盤技術関連とは、ロボットが物体を把握したり、作業工程を進めたり、コミュニケーションを行うために必要なテクノロジーを供給している銘柄群を指します。②消費者向けサービス&アプリケーション関連とは、消費者やサービス業向けのアプリケーションの開発を目的としたロボットや自動化技術の開発を行っている銘柄群を指します。③自動化関連とは、次世代の自動化技術を開発している銘柄群を指します。
分野ごとの状況を振り返ると、①基盤技術関連では、エヌビディア(米国)などの一部の銘柄は上昇したものの、多くの半導体・半導体製造装置関連の銘柄は軟調な動きとなりました。②消費者向けサービス&アプリケーション関連では、アルファベット(米国)は株価が大きく上昇しましたが、手術ロボット関連などの銘柄は下落しました。③自動化関連では、シノプシス(米国)やスプランク(米国)などのソフトウェア関連が堅調な動きとなった一方、シーメンスなど資本財の銘柄が軟調な動きとなりました。
今後の見通しと注目点-中長期的な高い成長期待は継続
世界経済を取り巻く環境は悪化し、中国の需要は引き続き低迷しているため、2023年10-12月および2024年は在庫調整と需要減速が重要なトピックとなるとみています。市場参加者は、欧米の主要中央銀行が市場予想よりも長期にわたって政策金利を高い水準で維持する可能性について懸念しており、引き続きインフレ率や失業率などの経済指標に注目する一方、慎重なアプローチを維持し、中央銀行の次の動きを見極めようとしているところです。
このような環境下、当ファンドで保有する銘柄群については、楽観的な見方を維持しています。
ロボティクス関連企業は少子高齢化を背景とした様々な社会的ニーズの高まりや技術革新などにより、中長期的に高い成長が期待されています。特に競争力のあるテクノロジーを有している企業は、良好な基礎的条件(ファンダメンタルズ)を反映し、長期的なパフォーマンスは相対的に堅調であると考えます。さらに現在、注目を集めているAIについては、今後、世の中を大きく変える技術であり、中期的に収益を創出し利益の成長をもたらす起爆剤となると考えます。また今後、M&A(合併・買収)が増加する可能性があると見ており、その巧拙によって勝ち組と負け組がより明確になると考えています。
引き続きiTrustロボでは、ロボティクス関連分野で相対的にファンダメンタルズが健全で、安定したビジネスモデルを有する企業に注目していきます。
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