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- iTrustロボ|運用の振り返りと今後の見通し
● 当ファンドは、AI(人工知能)関連銘柄を含むロボティクス関連企業に投資
● 当ファンドの基準価額は、2024年1年間で30.0%上昇した一方、2025年年初来でみると-7.7%下落(2025年2月末時点)
● 中長期的な高い成長期待は引き続き継続
iTrustロボ(以下、当ファンド)は、AI(人工知能)関連銘柄を含むロボティクス関連企業に投資
当ファンドでは、AI(人工知能)関連銘柄を含むロボティクス関連企業を投資対象としており、大きく分けて、①基盤技術関連、②消費者向けサービス&アプリケーション関連、③自動化関連の各分野注の銘柄に投資しています。業種でみると、半導体・半導体製造装置やソフトウェアなど情報技術セクターの保有比率が高くなっています。
AIは、高度な自動化・ロボット化ソリューションの開発に不可欠な技術となっています。AIの進化によって、これまで以上に高度な演算とデータ処理能力が求められ、大容量の記憶媒体や処理用チップなどが必要とされるため、半導体需要は増加すると考えられます。またソフトウェアは、家庭においても産業界においても自動化の進展をもたらし、効率性や生産性を向上させるとみられます。
注 ①基盤技術関連とは、ロボットが物体を把握したり、作業工程を進めたり、コミュニケーションを行うために必要なテクノロジーを供給している銘柄群を指します。②消費者向けサービス&アプリケーション関連とは、消費者やサービス業向けのアプリケーションの開発を目的としたロボットや自動化技術の開発を行っている銘柄群を指します。③自動化関連とは、次世代の自動化技術を開発している銘柄群を指します。
2024年年間と2025年足元の運用状況
当ファンドの基準価額は2024年1年間(2023年12月29日~2024年12月30日)でみると、30.0%の上昇となりました。
上昇の背景としては、①基盤技術関連分野において、AI 向け半導体に対する需要の高まりと、半導体関連企業などをはじめとした同分野の企業の価格決定力の高さなどが評価されたことなどが挙げられます。また②消費者向けサービス&アプリケーション関連分野は、組入比率の高いアルファベット(米国、インタラクティブ・メディアおよびサービス)(2024年12月末時点、組入比率6.2%)の良好な業績などにけん引されました。③自動化関連分野では、ビジネス・プロセス・オートメーション関連企業が、顧客によるソフトウェアへの支出の厳格化などを受けて下落しマイナスに寄与しましたが、9月に米連邦準備制度理事会(FRB)が0.5%の利下げを決定して以降、企業の設備投資増加などへの期待を背景に、株価は堅調に推移しました。
※長期のパフォーマンスは本レポートの最後に掲載しています。
足元(2025年年初来、2024年12月30日から直近2025年2月28日まで)に目を向けると、2025年年初、昨年来からのAI向け半導体需要の高まりや台湾セミコンダクター(台湾、半導体・半導体製造装置)の好調な決算内容などを背景に上昇基調となり、2025年1月23日には、基準価額は64,039円まで到達し、設定来高値を更新しました。
しかし、その後はロボティクス関連企業の株価は下落基調、また為替も円高進行によってマイナス寄与となり、2025年年初来でみると、基準価額は-7.7%の下落となっています。2025年1月27日の株式市場では、中国の新興企業が低コストの新型AIモデルを発表したことを受けて、AI向け半導体関連企業の成長性に対する懸念が生じたことなどを背景に、特にAI向け半導体の大手で当ファンドの保有銘柄であるエヌビディア(米国、半導体・半導体製造装置)などの半導体関連銘柄中心に一時下落し、マイナスに寄与しました。その後、エヌビディアの株価は一時持ち直したものの、軟調に推移しています(2025年2月28日時点)。なお、2025年2月26日(現地時間)に発表された同社の2024年度第4四半期決算(2024年11月〜2025年1月期)では、前年比から大幅な増収となり、AI向け半導体需要の底堅さが引き続き確認されています。
※上記組入銘柄は、特定の銘柄の勧誘や売買の推奨等を目的としたものではなく、その価格動向を示唆するものでもありません。
今後の運用方針
2025年のロボティクス関連企業の株価については、1月に中国の新興企業が発表した低コストの新型AIモデルによる影響があったように、当面は値動きの大きい展開が続く可能性があるとみています。しかし、中期的には引き続き、AIによる新技術への移行がロボティクス関連企業の強力な収益創出と利益拡大の要因となると考えています。当ファンドでは、ロボティクス関連企業を取り巻く今後の技術トレンドなどを見極めつつ、慎重かつ柔軟に運用を行っていきます。
中長期的な高い成長期待は継続
AIは、新たな設備投資サイクルの原動力となり、AIによる新技術への移行がロボティクス関連企業の中期的な収益創出と利益拡大に寄与すると予想される一方、電気自動車(EV)の販売状況は現在、厳しい状況にあり、投資家はEV普及率が高い中国の大幅な需要回復に期待しているところです。短期的には、市場参加者は引き続き、世界各国の長期金利や利下げ動向を見極めると同時に、マクロ環境を損ねる恐れのある地政学的リスクを注視しています。
このような環境の中で、AI関連銘柄を含むロボティクス関連企業は少子高齢化を背景とした様々な社会的ニーズの高まりや技術革新などにより、中長期的に高い成長が期待されています。特に競争力のあるテクノロジーを有している企業は、良好なファンダメンタルズを反映し、長期的なパフォーマンスは相対的に堅調であると考えます。また今後、M&A(合併・買収)が増加する可能性があると見ており、その巧拙によって勝ち組と負け組がより明確になると考えています。
引き続き当ファンドは、ロボティクス関連分野で相対的にファンダメンタルズが健全で、安定したビジネスモデルを有する企業に注目していきます。
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