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- 年初来の基準価額の動きとロボティクス市場の見通し
iTrsutロボの基準価額は、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて世界の株式市場が下落する中、下落しています。短期的には引き続き価格変動が大きな状況が続く可能性があり注意が必要と考えます。一方、中長期的には企業の生産の現地化などの動きがファンドにとってポジティブに働くものと考えます。
世界株式が大きく下落する中、ロボティクス関連株式も下落
iTrsutロボの2020年3月末時点の基準価額は、年初来で3,847円下落し17,219円となりました。基準価額の変動を要因別にみると、株式が-3,472円、為替が-300円、その他(信託報酬等)が-75円となりました。年初来の騰落率は-18.3%の下落で、世界株式の-21.0%に比べ小幅な下落にとどまっています。
新型コロナウイルスの感染拡大が世界中に広がる中で、世界経済の先行き不透明感を背景にリスク回避の動きの高まりを受け、世界の株式市場は大きく変動しながら下落しています。このような環境下、当ファンドの投資対象であるロボティクス関連株式も下落しています。各国の政府や中央銀行は財政政策や金融政策を実施していますが、世界経済や企業業績への影響は引き続き懸念されることから、価格変動の大きな状況が続く可能性がある点には注意が必要です。
短期的な変動には注意が必要、中長期的には企業の生産の現地化などが加速する可能性
新型コロナウイルスの感染拡大以前は、ロボティクス関連企業の見通しについて比較的強気にみていました。米アップルの製品サイクルや半導体関連のファンダメンタルズ(基礎的条件)が改善傾向にあったこと、アジア地域の景況感がよくなっていたことなどが、我々の見通しを楽観的にしました。年初から株式市場は良好なスタートとなり、新型コロナウイルスの感染拡大による悪影響はあまり織り込んでいない状況でした。
最初は中国から広がった新型コロナウイルスは急速に世界中に拡大し、現在、世界の経済と企業に大きな衝撃を与えています。このような状況にあっても当ファンドの投資テーマであるロボット化、自動化、人工知能(AI)といった中期的な成長ドライバーには信頼を置いています。
当ファンドでは、産業用ロボット、工場の自動化、半導体・半導体製造装置、自動化関連のソフトウェア、ヘルスケア関連や医療技術など広範な市場にわたる企業に投資しています。歴史的に市場が大きく調整する局面は、ファンドにとって魅力的な投資機会を提供するものと考えます。
新型コロナウイルスの感染が世界的に拡大するような状況は、米中貿易戦争後から進んでいる企業の現地生産化や複数の生産体制構築といった動きをさらに加速させるとみています。これらの動きを成功させるためには新しいテクノロジーをより効率的に使用することが必要不可欠であり、そのため当ファンドにとってはポジティブに働くものと考えます。
ただし短期的には株式市場の変動が大きくなる状況が続く可能性があり注意が必要です。新型コロナウイルスの感染拡大により、世界中で都市がロックダウン(都市封鎖)され、工場を一時停止する動きが広がっています。需要の減退や企業業績へ悪影響などが懸念されています。本格的な回復には新型コロナウイルスの感染拡大ペースの鈍化や治療薬やワクチンの開発まで待つ必要があるかも知れません。
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