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- iTrustロボ|年初来の基準価額の動きは好調な半導体企業がけん引
● 当ファンドの基準価額は2024年年初来(5月24日まで)で24.8%上昇。組入比率の高い半導体関連が好調で、先進国株式を上回るパフォーマンス
● 当ファンドが投資するロボティクス関連株式においては、今後も中長期的な高い成長期待が継続すると考える
2024年年初来の基準価額の動き
当ファンドの基準価額は、2024年年初来(5月24日まで、以下同様)で+24.8%上昇し、同期間の先進国株式(配当込み、円換算)の+21.0%を上回るパフォーマンスとなりました。
当ファンドでは、AI(人工知能)関連銘柄を含むロボティクス関連企業を投資対象としており、大きく分けて、①基盤技術関連、②消費者向けサービス&アプリケーション関連、③自動化関連の各分野注の銘柄に投資しています。業種でみると、半導体・半導体製造装置やソフトウェアなど情報技術セクターの保有比率が高くなっています。
AIは、高度な自動化・ロボット化ソリューションの開発に不可欠な技術となっています。AIの進化によって、高度な演算とデータ処理能力が求められ、大容量の記憶や処理用チップが必要とされるため、半導体需要は増加すると考えられます。またソフトウェアは、家庭においても産業界においても自動化の進展をもたらすなど、効率性や生産性を向上させるとみられます。
2024年年初来においては、AIによる新技術への移行とIT企業の2024年の設備投資が増加することへの期待などを背景に情報技術セクターが上昇するなかで、当ファンドの保有する半導体・半導体製造装置の銘柄などが市場平均よりも大きく上昇したことが、当ファンドのパフォーマンスが先進国株式を上回る要因となりました。2024年年初来の上昇により、当ファンドの基準価額は2024年5月24日時点で設定来高値圏に位置しています。
注 ①基盤技術関連とは、ロボットが物体を把握したり、作業工程を進めたり、コミュニケーションを行うために必要なテクノロジーを供給している銘柄群を指します。②消費者向けサービス&アプリケーション関連とは、消費者やサービス業向けのアプリケーションの開発を目的としたロボットや自動化技術の開発を行っている銘柄群を指します。③自動化関連とは、次世代の自動化技術を開発している銘柄群を指します。
当該期間中、最もプラスに寄与した銘柄はエヌビディア(米国)でした。同社は画像処理半導体(GPU)需要の急増により、2023年11月-2024年1月期、2024年2-4月期と2四半期連続で決算が市場予想を上回りました。さらに、同社が発表した2024年5-7月の売上高見通しについても市場予想を上回りました。GPUの需要は供給を上回っているとみられ、同社は大きな価格決定力を有しており、さらに継続的な研究開発投資によって、競争上の優位性を確保しています。加えて、同社には、コンピューティング、ネットワーキング、ソフトウェアを含むフルスタックのソリューションを提供できるという強みがあります。運用チームは、同社のデータセンター事業が、加速するAI開発・採用の恩恵を受けるとみています。またネットワーキングやADAS分野でAIの活用が進むなかで、より高い成長を促進する可能性があると考えています。
その他の半導体・半導体製造装置銘柄の直近の決算内容に関しては、台湾セミコンダクター(台湾)が、AI関連の需要にけん引され、2024年第1四半期の売上高が前年同期比16.5%増加したと発表しました。この数値は市場予想を上回り、同社の予想レンジの上限付近でした。
※2024年1-3月期の基準価額推移の詳細について、併せて以下をご覧ください。
2024年5月20日発行ファンド・ウォッチ「iTrustロボ|2024年1-3月に基準価額は大きく上昇」
今後の見通しと注目点-中長期的な高い成長期待は継続
世界経済は、米国については経済の底堅さが確認されており、企業は引き続き成長軌道にありますが、これまでの金利上昇が、インフレ抑制に寄与している一方で、消費を抑える要因となり、先行きには不透明な要素が存在している状況にあります。AIは新たな設備投資サイクルの原動力となり、AIによる新技術への移行が中期的な収益創出と利益拡大に寄与すると予想される一方、電気自動車(EV)は現在厳しい状態にあり、投資家は中国からの大幅な需要回復に期待しているところです。短期的には、市場参加者は引き続き世界各国の長期金利の動向や利下げの可能性、地政学的緊張の高まりなどに注目しており、マクロ環境が脆弱になる可能性もあると見ています。
このような環境の中で、AI関連銘柄を含むロボティクス関連企業は少子高齢化を背景とした様々な社会的ニーズの高まりや技術革新などにより、中長期的に高い成長が期待されています。特に競争力のあるテクノロジーを有している企業は、良好なファンダメンタルズを反映し、長期的なパフォーマンスは相対的に堅調であると考えます。また今後、M&A(合併・買収)が増加する可能性があると見ており、その巧拙によって勝ち組と負け組がより明確になると考えています。
引き続き当ファンドは、ロボティクス関連分野で相対的にファンダメンタルズが健全で、安定したビジネスモデルを有する企業に注目していきます。
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