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iTrust新興国株式|年初来、底堅いパフォーマンスが続く
2022/06/15

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概要

(ポイント)
●2022年年初以来(6月7日まで)の当ファンドの基準価額は上昇
●相対的な割安感や資源価格の上昇などが、新興国の労働人口増加国の株式に追い風となっている
●当面、主要国の金融政策や地政学リスクにより値動きが大きくなる可能性も。一方、中長期的には、豊富な労働力が経済成長をけん引していくとの期待に変わりなし



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2022年年初来、世界の株式市場が大きく変動する中、相対的に底堅く推移

世界の株式市場は2022年年初以来、世界的なインフレ圧力の高まりや米国のより積極的な金融引き締め姿勢、ウクライナ情勢の長期化、ゼロコロナ政策による中国の経済停滞など、様々な懸念に直面し、値動きが不安定となっています。こうした市場の流れにもかかわらず、当ファンドの基準価額は、2022年年初来(6月7日まで)で+21.2%の上昇となっています。

当ファンドは、新興国の中でも、労働人口増加国の企業の株式へ投資を行っています。2022年5月末時点の組入上位国の株式のバリュエーション(投資価値評価)水準をみると、先進国に比べて割安感のある新興国株式市場のなかでも相対的に割安感がある国が散見されます。たとえば、ブラジル株式の予想株価収益率(PER)は、相対的な割安感があり、また、過去10年間でみても割安水準にあります。米国を中心にインフレ圧力の高まりや主要中央銀行が金融引き締めに動いていることなどを受けて長期金利が上昇し、株式市場では高バリュエーション銘柄が売られやすい環境にありますが、その一方でバリュエーション水準に割安感のあるブラジル株式などは、投資家の注目を集める格好となっています。

また、ブラジルや南アフリカなどの組入上位国は、資源国です。足元の資源価格の上昇は、資源国の経済にとってプラスの恩恵をもたらすと期待されることも、支援材料となっています。

※労働人口増加国とは、生産年齢人口(15~64歳)が増加している国を指します。

また、2022年5月末時点の組入上位国は、東欧諸国などに比べると、地理的にみてウクライナ情勢の直接的な影響を受けにくいとみられます。さらに、当ファンドは前述の通り、労働人口増加国に投資を限定しているため、中国株式を投資対象から除外しています。中国経済の先行きについては、ゼロコロナ政策の経済に与えるマイナスの影響に加えて、当局の産業規制動向や米中関係など様々な懸念材料があります。中国は世界第2位の経済大国であり、その動向の影響は広く波及するため、当ファンドの投資国も無関係ではいられませんが、懸念材料が多く株価が低迷している中国株式に直接的に投資を行っていないことも、当ファンドの年初来の基準価額にはプラス要因となりました。

中長期的な成長期待には変わりがないが、当面は引き続き市場の大きな変動に警戒

引き続き、米国をはじめとした主要国の金融政策動向や地政学リスクの高まりなどを受けて、世界経済の先行き不透明感がいっそう強まれば、株式市場の値動きは大きくなることが懸念されます。また、足元では、資源価格の上昇やバリュエーション水準の相対的な割安感などが、当ファンドの投資国の株式市場に追い風となっていますが、不安定な相場展開が続く中で、投資家の注目は移ろい易いことも留意しておく必要があると考えます。

しかし、中長期的には、新興国の労働人口増加国は、豊富な若い労働力がけん引役となり相対的に高い経済成長が期待されるとの見方に変わりはなく、こうした国々の株式には引き続き投資対象としての魅力があると考えられます。



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