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- iTrust新興国株式|資源価格上昇が追い風に
2022年年初以来の当ファンドの基準価額は、世界的な資源価格の上昇などが追い風となり、相対的に底堅い推移が続いています。当面、世界の金融市場は主要国の金融政策の動向や地政学リスクなどを受けて値動きが大きくなるリスクが残ることなどには警戒が必要です。一方で、中長期的には、新興国の中でも労働人口増加国は、豊富な労働力が経済成長をけん引していくことが期待され、こうした国々の株式には投資対象としての魅力があると考えられます。
2022年年初来、世界の株式市場が大きく変動する中、相対的に底堅く推移
世界の株式市場は2022年年初以来、値動きが大きくなっています。この背景の1つには、経済の回復やインフレ高進により、米国をはじめとした主要国の金融引き締め加速観測が高まっていることなどがあります。加えて、ロシアがウクライナへの軍事侵攻を開始するなど地政学リスクの高まりもマイナスの影響を及ぼしています。こうした中で、これまで株価が堅調に推移してきた先進国株式にも調整色が強まりました。また、新興国株式についても、全体では年初来で下落となっています。しかし、市場によって値動きが大きく異なっています。
コロナ・ショックから世界経済が正常化に向かう中で、原油やその他資源価格は上昇基調にありましたが、足元でロシアがウクライナへ軍事侵攻したことを受けて、西側諸国がロシアに対して課した経済制裁などの影響もあり、原油価格の上昇には一段の拍車がかかりました。こうした流れを受けて、新興国の中でも資源国の株式市場については相対的に底堅い株価推移を示しています。
新興国の中でも、労働人口増加国の企業の株式へ投資を行う当ファンドでは、組入上位国に南アフリカやブラジルなどの資源国が名を連ねています(2022年2月末時点)。こうしたことがプラス材料となり、当ファンドの基準価額は2022年年初来で、新興国株式全体の動きとは異なり、相対的に底堅い推移を示しています。
※労働人口増加国とは、生産年齢人口(15~64歳)が増加している国を指します。
中長期的な成長期待には変わりがないが、当面は引き続き市場の大きな変動に警戒
引き続き、米国をはじめとした主要国の金融政策動向や地政学リスクの高まりなどを受けて、投資家がリスクの高い新興国市場から資金を引き揚げる動きを強める懸念は残ります。また、短期的には、資源価格の上昇などが当ファンドの投資国の株式市場にとって追い風となる局面が続く可能性があるとみられますが、その一方で、景気および市場サイクルが次の局面に移行した場合、投資家の注目が別のテーマに移ることも想定されます。こうしたことから今後も短期的にみると、当ファンドの基準価額の値動きは相対的に大きくなる傾向が続く可能性があり、この点は留意が必要です。
しかし、中長期的には、新興国の労働人口増加国は、豊富な若い労働力がけん引役となり相対的に高い経済成長が期待されるとの見方に変わりはなく、こうした国々の株式には引き続き投資対象としての魅力があると考えています。
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