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- 主要国の利上げ終了後の世界公益債券
・市場は米国の利上げのピークが近いと予想
・債券利回りの動きは実際の利下げを先取りする傾向にある
世界公益債券は利回りの上昇に伴い軟調に推移
当ファンドが運用を開始した8月末以降、世界公益債券は軟調に推移しています。主な要因には、根強いインフレ圧力を背景に、主要国の中央銀行が利上げを継続するとの市場参加者の見方が強まり、債券利回りが上昇したことが挙げられます(図表1参照)。
図表1:世界公益債券と米国10年国債利回りの推移
日次、期間:2023年3月31日~2023年9月14日、世界公益債券は2023年3月31日を100として指数化
※世界公益債券:ICE BofA世界公益社債指数
出所:ブルームバーグのデータを基にピクテ・ジャパン作成
市場は米国の利上げのピークが近いと予想
一方で、これまでの利上げによる累積効果を見極める動きなどから、米国など主要国の利上げサイクルは最終的な局面にあると考えられます。また、市場参加者による米政策金利の予想を示す米FF(フェデラル・ファンド)金利先物を見ると、2024年以降に米国で利下げが行われると予想していることが分かります(図表2参照)。
図表2:米国の政策金利と政策金利予想、消費者物価指数の推移
月次、期間:2013年12月~2023年8月、米国政策金利予想は2023年9月~2025年1月
※米国政策金利:米FF金利誘導目標(上限)、米国政策金利予想:FF金利先物(2025年1月までに開催される各FOMC時の予想、 予想は2023年9月15日時点)
出所:ブルームバーグのデータを基にピクテ・ジャパン作成
債券利回りの動きは実際の利下げを先取りする傾向にある
債券の価格は、金利が低下し債券利回りが低下すると上昇し、金利が上昇すると債券利回りの上昇を伴い下落する傾向にあります。一般的に、10年国債に代表される各国の長期金利は、市場参加者による景気やインフレ動向に関する予想を反映した長期資金の需給で決定されると考えられますが、1990年代以降の米国の10年国債利回りの推移をみると、政策金利に先行する傾向があると考えられます(図表3参照)。このことから、債券利回りの低下に伴う債券投資の収益獲得(債券価格の上昇によるリターンの獲得)機会は、実際に利下げが実施されるよりも早く訪れる可能性があると言うことができ、今後は投資家の世界公益債券に対する関心が高まることが予想されます。
また、これまでの金利上昇に伴い、足元の世界公益債券の利回りが高水準にあることから、利息収入の累積効果による長期的な投資リターンの安定化が期待されると言えます。
図表3:米国政策金利と米国10年国債利回りの推移
月次、期間:1996年12月末~2023年8月末
※米国政策金利:米FF金利誘導目標(上限)
出所:ブルームバーグのデータを基にピクテ・ジャパン作成
ただし、米国の利下げなどに伴い国内外の金利差が縮小した場合、日本円が外貨に対して上昇(円高)する可能性があり、当ファンドの基準価額に対してマイナスの要因となる可能性があることには留意が必要です。
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