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- ポートフォリオの状況(2023年11月末時点)
・当ファンドは、主に世界の公益企業が発行する債券に投資
・本稿では、2023年11月末時点のポートフォリオの状況を確認
ポートフォリオの状況
当ファンドは、日常生活に不可欠な公益サービスを提供する世界の公益企業が発行する債券を主な投資対象とし、安定した収益の確保と信託財産の着実な成長を図ることを目的に運用を行うファンドです。以下では、2023年11月末時点のポートフォリオの状況について確認します。
図表1:ポートフォリオの状況①(2023年11月末)
ファンドの主な特性
図表1に示した通り、A格とBBB格の債券を中心に組入れを行った結果、2023年11月末時点の組入銘柄の平均格付注1は「A-」となりました。10月末と比較すると、スペインの電気通信インフラ企業のBB格債券を利益確定のため売却したことなどに伴い、ポートフォリオのBB格の構成比が若干低下しました。
保有銘柄の平均最終利回りは4.9%と、10月末(5.7%)より低下しました。また、ポートフォリオの修正デュレーションは7.3年で、代表的な世界社債指数の修正デュレーション(ICE BofA世界社債指数、5.9年)と比較すると相対的に長くなっています。
組入銘柄数注2は10月末より増加しました。主要国の中央銀行が利上げを終了し、2024年には利下げに転じる可能性が高いと考えられる中、債券利回りの低下(債券価格は上昇)に伴うリターンの獲得機会が見込まれる投資環境にあると想定したことから、銘柄を組入れる際には利回りの水準よりもデュレーションの長さに着目し、金利感応度が高い(利回りの変化に伴う価格変動が大きい傾向のある)債券を優先しました。
注1 組入銘柄の信用格付は、ムーディーズ・インベスターズ・サービス、S&Pグローバル・レーティング、フィッチ・レーティングスのうち最も高い格付です。平均格付は、組入銘柄の信用格付を加重平均したもので、当ファンドの信用格付ではありません。
注2 同一の企業が発行した複数の条件が異なる社債を組み入れている場合、それぞれを別の銘柄として集計しています。
※ファンドの主要投資対象であるピクテ・グローバル・インカム債券ファンド・マザーファンドの状況です。
※構成比は四捨五入して表示しているため、それを用いて計算すると誤差が生じる場合があります。
ファンドの利回りについて
図表1に示した保有銘柄の平均の直接利回り(直利)および最終利回り(終利)は、2023年11月末時点における組入銘柄の直接利回りおよび最終利回りを、各銘柄の組入比率で加重平均したものです。
債券の「利回り」は、ある債券に投資した場合に投資金額に対してどのぐらいの収益が手に入るかを測る尺度として用いられる指標で、いくつかの考え方が存在しますが、代表的なものが直接利回りと最終利回りです。直接利回りは、債券の購入金額に対する1年間に支払われる利息収入の割合を計算したものです。一方で、最終利回りは、利息収入に加えて購入価格と償還価格の差額も収益として考慮し、購入した債券を償還日まで保有した場合に得られる1年あたりの収益の購入価格に対する割合を計算したものです(再投資を考慮する複利と、考慮しない単利があります)。
(ご参考)債券利回りの計算式
なお、ファンドの実際の投資成果は、ファンドの費用や税金が差引かれる上、投資する債券の価格変動と為替変動の影響を受けるため、ファンドの特性として記載の利回りがそのまま収益として得られるものではありません。また、ファンドの分配金は収益分配方針に基づいて委託会社が基準価額の水準や市況動向等を勘案して決定するものであり、保有銘柄の平均利回りによって金額の水準が示されるものではありません。
国別、通貨別、業種別構成比
図表2に示す通り、国別構成比では米国を中心に14ヵ国の発行体の債券に分散投資しているほか、通貨別構成比では、米ドルを中心にユーロや英ポンドなどに分散投資しています。業種別構成比では、電力を中心に通信や公益性の高いリート(携帯電話の基地局(電波塔)やデータセンターの運営など)などの業種に分散投資しています。
図表2:ポートフォリオの状況②(2023年11月末)
※ファンドの主要投資対象であるピクテ・グローバル・インカム債券ファンド・マザーファンドの状況です。
※構成比は四捨五入して表示しているため、それを用いて計算すると誤差が生じる場合があります。
※業種はブルームバーグのIndustry Groupを基にピクテ・ジャパン株式会社で作成し、分類・表示しています。
組入上位10銘柄
組入上位10銘柄の顔ぶれを2023年10月末と比較すると、イー・オン・インターナショナル・ファイナンスなどが新たに登場しました。
イー・オン・インターナショナル・ファイナンスは、ドイツを本社とするエネルギー会社「イー・オン(E.ON SE)」の100%子会社で、社債発行などを通じてイー・オン・グループの資金調達を行う企業です(債務者は親会社のイー・オン)。親会社のイー・オンは、欧州最大規模のエネルギーネットワークを有し、ドイツや英国などで住宅及び商業顧客向けに電力やガスの供給を行うほか、エネルギー効率の向上に向けた持続可能な顧客ソリューションの提供を行っています。欧州の電力システムにおける中心的な存在であるほか、企業や地域の重要なパートナーとして欧州のエネルギー転換・脱炭素化を積極的に推進していることに加え、信用力の高い発行体であると評価できることから、高いディフェンシブ性が期待される銘柄として組入比率を高めました。
図表3:組入上位10銘柄(2023年11月末)
※ファンドの主要投資対象であるピクテ・グローバル・インカム債券ファンド・マザーファンドの状況です。
※同一の企業が発行した複数の条件が異なる社債を組み入れている場合、それぞれを別の銘柄として集計しています。
※組入銘柄の信用格付は、ムーディーズ・インベスターズ・サービス、S&Pグローバル・レーティング、フィッチ・レーティングスのうち最も高い格付です。
※業種はブルームバーグのIndustry Groupを基にピクテ・ジャパン株式会社で作成し、分類・表示しています。
※表で示した組入銘柄は、特定の銘柄の勧誘や売買の推奨等を目的としたものではなく、その価格動向を示唆するものでもありません。
ご参考:組入銘柄の格付について
組入銘柄の格付は、発行体(国や企業などの債券を発行する主体)の信用力の度合いを記号で表したものです。記号の付け方は格付機関により異なりますが、信用力が高いほうからAAA格、AA格、A格、BBB格というように示されています。一般的にはBBB格以上の格付を有する債券を投資適格債と呼び、BB格以下の格付の債券を投機的格付債と呼びます。格付の高い債券ほど、信用力が高く、債務不履行(デフォルト)に陥るリスクが低いとみなされる一方、利回りは格付の低い債券と比較して低くなる傾向にあります。
ご参考:修正デュレーションについて
修正デュレーションは、債券利回りの変動に伴って債券価格が動く度合いを測る指標です。修正デュレーションが大きいほど利回りの変化に対する価格変化が大きくなり、修正デュレーションが7.3年の債券ポートフォリオは、為替の変動や費用等の影響を考慮しない場合、理論上は利回りが1%上昇すると価格が7.3%程度下落し、利回りが1%低下すると価格が7.3%程度上昇する可能性があると解釈することができます。
修正デュレーションと債券の価格変化の関係(イメージ)
また、一般的には債券の残存期間が長いほど修正デュレーションは長く、クーポン(受取利息)が高いほど短くなります。公益企業は一般的に長期の資金調達を行う傾向があることから、発行する債券の残存期間も長い傾向にあります。
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