Article Title
円高局面における世界公益債券のリターン
2024/08/09

Share

Line

LinkedIn

URLをコピー


概要

・7月半ば以降の円高によるマイナスの影響を債券価格の上昇と利息収入が軽減
・長期的には利息収入の積み上げ効果が運用資産の着実な成長に寄与


Article Body Text

7月半ば以降の円高局面における基準価額の推移

当ファンドが組入れているピクテ・グローバル・インカム債券マザーファンド(以下、マザーファンド)の基準価額は、2024年年初より上昇基調となっていましたが、7月11日に直近の高値(11,611円)を付けた後は下落に転じました(図表1参照)。主要通貨に対して円高が進行したことが主な基準価額の下落要因となりました。ただし、円高が進行した局面において、債券利回りが低下(債券価格は上昇)したことは、基準価額に対してプラスの要因となりました。

円高によるマイナスの影響を債券価格の上昇と利息収入が軽減

マザーファンドの基準価額と米ドル/円の為替レートの推移を、2024年年初から8月6日までの期間について示したものが図表2です。年初から直近高値の2024年7月11日までを期間①、直近高値から8月6日までを期間②としています。


図表3は、期間①、②および2024年年初来(期間①+②)のマザーファンドの基準価額の騰落率と、その内訳である主な基準価額の変動要因です。

期間①に基準価額は12.1%上昇しました。内訳では、2024年年初から7月中旬にかけて為替が円安傾向となったことから為替要因が+12.8%と大きく寄与した一方、米国などの主要国の金利が上昇したことを背景に債券価格が下落したため、債券価格変動要因は-2.9%となりました。

期間②に基準価額は7.8%下落しました。内訳では、為替要因が-9.9%となった一方、主要国の金利が低下したことを背景に債券価格が上昇したため、債券価格変動要因は+1.9%となりました。


年初から8月6日までの期を通じてみると(期間①+②)、基準価額は3.4%の上昇となりました。為替要因と債券価格変動要因は市場の変動を経て増減しましたが、利息収入は期を通じて着実に積み上がり、+2.6%の寄与となりました。

なお、当ファンドが設定された以降の期間では、2023年末にかけても円高が進行する局面がありました。図表4のグラフのうち、グレーの網掛けで示した2023年11月14日から2023年12月29日までの期間(期間②)です。



図表5は、期間①、②およびマザーファンドの設定日から2023年12月29日まで(期間①+②)のマザーファンドの基準価額の騰落率と、その内訳である主な基準価額の変動要因です。

期間②の2023年11月中旬以降には、米国の経済指標がインフレの鈍化を示唆し、米国の金利が低下したことに伴い、2023年12月末にかけて円高・米ドル安基調となりました。そのため、期間②の為替要因は-5.3%と基準価額に対してマイナスに影響しました。一方で、主要国の金利低下に伴い、組入れている債券の価格が上昇したことから債券価格変動要因が+7.1%とプラスとなり、基準価額の上昇に寄与しました。また、利息収入は+0.5%と小幅ながらプラス寄与となり、基準価額を下支えする要因となりました。

長期的には利息収入の積み上げ効果が運用資産の着実な成長に寄与

図表6は、2023年8月31日(設定日)以降のマザーファンドの基準価額とその変動の主な要因の推移を示したものです。

これを見ると、債券価格変動要因や為替要因は、主要国の金利や為替レートなど、市場環境の変化に応じて変動しましたが、緑色で示した利息収入は時間をかけて着実に積みあがり、基準価額を下支えする要因になってきたことがわかります。

外貨建て債券への投資は、金利の変化などにより債券価格が変動するリスクがあるほか、為替変動の影響を受けます。しかし、長期投資を行うことで利息収入の積み上げ効果が大きくなり、運用資産の着実な成長に寄与することが期待されます。

注 利払い日までの期間により日割計算して得られた金額が利金収入(未収利息)として日々、計上されています。

●当資料はピクテ・ジャパン株式会社が作成した販売用資料であり、金融商品取引法に基づく開示書類ではありません。取得の申込みにあたっては、販売会社よりお渡しする最新の投資信託説明書(交付目論見書)等の内容を必ずご確認の上、ご自身でご判断ください。
●投資信託は、値動きのある有価証券等(外貨建資産に投資する場合は、為替変動リスクもあります)に投資いたしますので、基準価額は変動します。したがって、投資者の皆さまの投資元本が保証されているものではなく、基準価額の下落により、損失を被り、投資元本を割り込むことがあります。
●運用による損益は、すべて投資者の皆さまに帰属します。
●当資料に記載された過去の実績は、将来の運用成果等を示唆あるいは保証するものではありません。
●当資料は信頼できると考えられる情報に基づき作成されていますが、その正確性、完全性、使用目的への適合性を保証するものではありません。
●当資料中に示された情報等は、作成日現在のものであり、事前の連絡なしに変更されることがあります。
●投資信託は預金等ではなく元本および利回りの保証はありません。
●投資信託は、預金や保険契約と異なり、預金保険機構・保険契約者保護機構の保護の対象ではありません。
●登録金融機関でご購入いただいた投資信託は、投資者保護基金の対象とはなりません。
●当資料に掲載されているいかなる情報も、法務、会計、税務、経営、投資その他に係る助言を構成するものではありません。

お申込みにあたっては、交付目論見書等を必ずご確認の上、ご自身でご判断ください。
投資リスク、手続き・手数料等については以下の各ファンド詳細ページの投資信託説明書(交付目論見書)をご確認ください。

ピクテ・グローバル・インカム債券ファンド(隔月決算型)

ピクテ・グローバル・インカム債券ファンド(1年決算型)



関連記事


日付 タイトル タグ
日付
2024/07/17
タイトル グロイン債券|インフレ時代の資産運用の選択肢としての世界公益債券 タグ
日付
2024/05/27
タイトル 【動画】グロイン債券|金利上昇下においても安定的な運用成果<石原 豪> タグ
日付
2024/04/19
タイトル グロイン債券|年初来の基準価額の推移と変動要因 (2024年1月4日~2024年3月29日) タグ
日付
2024/04/05
タイトル グロイン債券|利回りの上昇が生み出す債券への投資機会 タグ
日付
2024/03/07
タイトル グロイン債券|デュレーションを長期化する タグ
日付
2024/02/28
タイトル 【動画】グロイン債券|デフォルト率予測が緩やかな上昇傾向 公益債券の安定性に注目 <石原 豪> タグ
日付
2024/02/21
タイトル グロイン債券|ポートフォリオの状況(2024年1月末時点) タグ
日付
2024/01/25
タイトル グロイン債券|設定来の基準価額の推移と変動要因 (2023年8月31日~2024年1月19日) タグ
日付
2024/01/18
タイトル グロイン債券|ポートフォリオの状況(2023年12月末時点) タグ
日付
2023/12/18
タイトル グロイン債券|ポートフォリオの状況(2023年11月末時点) タグ
日付
2023/12/08
タイトル グロイン債券|2024年の社債市場の見通し タグ
日付
2023/11/22
タイトル グロイン債券|ポートフォリオの状況(2023年10月末時点) タグ
日付
2023/10/18
タイトル グロイン債券|運用開始後のポートフォリオの状況 タグ
日付
2023/09/25
タイトル グロイン債券|長期運用の投資対象としたい世界公益債券 タグ
日付
2023/09/20
タイトル グロイン債券|主要国の利上げ終了後の世界公益債券 タグ
日付
2023/09/01
タイトル グロイン債券|世界公益債券の投資環境と運用方針 タグ
日付
2023/08/10
タイトル グロイン債券|円高局面における世界公益社債のリターン タグ
もっと見る