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- 長期運用の投資対象としたい世界公益債券
・公益企業は安定した事業基盤を持ち、デフォルト率が低い傾向がある
・長期運用を行うことでリターンの安定化が期待される
公益企業は安定した事業基盤を持ち、デフォルト率が低い傾向がある
当ファンドは、世界の公益企業が発行する債券を投資対象としています。公益企業には電力・ガス・水道・電話・通信・運輸・廃棄物処理・石油供給などの企業が含まれますが、いずれも日常生活に不可欠な公益サービスを提供しているため、短期的な景気変動の影響を受けにくい安定した事業基盤を持っているといえます。このことは、株式投資において長期的かつ安定的な株価成長や配当収入を見込む場合などに重要なポイントであると言えますが、債券に投資して長期の資産運用を行う場合においても重要なポイントであると考えられます。
景気後退に伴う財務状況の著しい悪化などから、債券の発行体が利息や償還金をあらかじめ定めた条件で支払えなくなることを債務不履行(デフォルト)と言い、このデフォルトに関するリスクが顕在化した場合、その債券の投資家は債券価格の下落による損失を被る可能性があります。債券の発行体がデフォルトすることなく債務を履行する確実性を信用力といいますが、業績の安定性の高さは発行体の財務状況の安定性にも寄与し、信用力評価にも影響を与えると考えられるため、債券投資における重要なポイントであるといえます注1。図表1の過去の業種別のデフォルト率(平均)を見ると、公益企業のデフォルト率は他の業種と比べて相対的に低く、主要業種の中では最低水準となっています。
注1:公益企業であれば必ずしも信用力が高いとは限らず、信用力が相対的に劣ると評価される公益企業も存在します。一般的に、発行体の信用力の評価は民間の格付機関が付与する信用格付によって表されますが、信用力の評価には発行体の業績以外にも資本構成や企業統治など多様な項目の評価が考慮されます。また、信用力評価は発行体が債務不履行に陥る可能性がないことを保証するものではありません。信用力評価が高い債券の利回りは低く、信用力評価が低い債券の利回りは高い傾向にあります。
長期運用を行うことでリターンの安定化が期待される
図表2は、世界公益債券と主要な資産について、それぞれ1年間保有した場合のリターンを比較したものです注2。これを見ると、平均値や最高値の水準からは株式のリターンが債券と比較して相対的に高かったことが示されていますが、最低値が示す下落率についても株式が相対的に大きかったことが分かります。なお、いずれの資産の最低値も2008年9月の米大手投資銀行のリーマン・ブラザーズの破綻を契機とする世界金融危機(リーマン・ショック)の影響を受けた期間を含む下落率となっています。
図表3は、世界公益債券と主要な資産について、それぞれ5年間保有した場合の年率(1年あたり)のリターンを比較したものです。株式の変動率が相対的に大きくなる傾向は変わりませんが、1年間保有した場合の水準と比較すると、特に債券の下落率が相対的に小さくなっていることが分かります。
債券は、一般的には安全資産と言われますが、金融市場の変化などの影響を受けて価格が変動する資産であり、投資元本が保証されているものではありません注3。金融危機に代表されるように金融市場に大きな混乱が発生した場合などには、価格が短期的に大きく下落する可能性があります。しかし、信用力が高く安定した利息収入が見込まれる債券に長期投資を行うことで、リターンの安定化が期待できるといえます。
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