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- ポートフォリオの状況(2024年1月末時点)
・当ファンドは、主に世界の公益企業が発行する債券に投資
・本稿では、2024年1月末時点のポートフォリオの状況を確認
ポートフォリオの状況
当ファンドは、ピクテ・グローバル・インカム債券マザーファンド(以下、マザーファンド)への投資を通じて、主として日常生活に不可欠な公益サービスを提供する世界の公益企業が発行する債券に投資し、安定した収益の確保と信託財産の着実な成長を図ることを目的に運用を行うファンドです。以下では、マザーファンドの2024年1月末時点のポートフォリオの状況について確認します。
図表1:ポートフォリオの状況①(2024年1月末)
※ファンドの主要投資対象であるピクテ・グローバル・インカム債券ファンド・マザーファンドの状況です。
※構成比は四捨五入して表示しているため、それを用いて計算すると誤差が生じる場合があります。
ファンドの主な特性
図表1に示した通り、信用格付別構成比ではA格とBBB格の債券の組入を高位に維持したことから、2024年1月末時点の組入銘柄の平均格付注1は前月末と同様に「A-」となりました。また、1月末の保有銘柄の平均最終利回りは、債券市場全般で利回りが上昇(債券価格は低下)したことに伴い前月末(4.4%)より上昇し、4.6%となりました。
ポートフォリオの修正デュレーションは7.4年で、代表的な世界社債指数の修正デュレーション(ICE BofA世界社債指数、6.0年)よりも相対的に長い水準を維持しています。修正デュレーションの長い債券ほど利回りの変動に対する感応度が高く、利回りが低下(上昇)した場合に債券価格がより大きく上昇(下落)する傾向があります。
1月の主要国の債券市場では利回りが上昇しましたが、当ファンドでは修正デュレーションを相対的に長くしていた結果、マイナスの影響が市場平均よりも大きくなりました。しかし、当ファンドでは修正デュレーションの短縮などの変更を行わず、相対的に長いポートフォリオを維持して運用を行いました。これは、当ファンドの運用チームが今後の主要国の債券市場における利回りの低下を見込んでおり、実際に債券価格が上昇した場合に、より大きな収益を獲得する機会があると考えているためです。
図表2は、組入銘柄の償還日までの残存年数別の構成比です。一般的には、償還日までの残存年数が5年超10年以下の債券を長期債、10年超の債券を超長期債と呼びますが、当ファンドが保有する債券のうち、約3/4を残存年数が5年超の債券が占めており、長期債および超長期債の比重を高めたポートフォリオになっていることが分かります。一般的には債券の償還日までの残存年数が長いほど修正デュレーションは長くなりますが、当ファンドでは、今後も残存年数が10年以上の銘柄に注目して組入れを行う方針です。
図表2:組入銘柄の残存年数別構成比(2024年1月末現在)
※ファンドの主要投資対象であるピクテ・グローバル・インカム債券ファンド・マザーファンドの状況です。
※構成比は四捨五入して表示しているため、それを用いて計算すると誤差が生じる場合があります。
※期限前償還条項が付与されている場合は、原則として直近の償還可能日を償還日とみなして計算しています。
※組入債券の加重平均で示しています。
国別、通貨別、業種別構成比
図表3に示す通り、国別構成比では米国を中心とした世界の社債に分散投資しているほか、通貨別構成比では、米ドルを中心にユーロや英ポンドなどに分散投資しています。1月に新たに豪ドル建ての社債への投資を開始したことから、通貨別構成に豪ドルが加わりました。業種別構成比では、引き続き、安定的な業績の推移が期待される電力を中心として、水道や通信、公益性の高いリート(携帯電話の基地局(電波塔)やデータセンターの運営など)などの業種に分散投資しています。
図表3:ポートフォリオの状況②(2024年1月末)
※ファンドの主要投資対象であるピクテ・グローバル・インカム債券ファンド・マザーファンドの状況です。
※構成比は四捨五入して表示しているため、それを用いて計算すると誤差が生じる場合があります。
※業種はブルームバーグのIndustry Groupを基にピクテ・ジャパン株式会社で作成し、分類・表示しています。
組入上位10銘柄
図表4は、2024年1月末の組入上位10銘柄です。2023年12月末と比較すると、イベルドローラ・インターナショナル(スペイン)やヴェオリア・エンバイロメント(フランス)などの構成比が高まりました。
イベルドローラ・インターナショナルは、欧州や米国、中南米を中心に発電や送配電を行う電力会社です。組入れに当たっては、経済の電化において重要な役割を果たす送電網ネットワーク構築への積極的な投資を行い、エネルギーの脱炭素化の実現と収益の拡大を目指している一方で、非中核事業の売却などによる資金を活用した負債返済能力の向上(財務基盤の強化)が期待されることなどを評価しています。
ヴェオリア・エンバイロメントは、上下水道事業や廃棄物処理などを通じて循環経済の実現に資する環境関連サービスを提供する企業です。組入れにあたっては、同業大手の買収に伴う規模の拡大や、主要国における循環経済に向けた取り組みの強化という追い風などを背景とする力強いキャッシュフロー創出能力に加えて、保守的な財務運営などを評価しています。
図表4:組入上位10銘柄(2024年1月末)
※ファンドの主要投資対象であるピクテ・グローバル・インカム債券ファンド・マザーファンドの状況です。
※同一の企業が発行した複数の条件が異なる社債を組み入れている場合、それぞれを別の銘柄として集計しています。
※組入銘柄の信用格付は、ムーディーズ・インベスターズ・サービス、S&Pグローバル・レーティング、フィッチ・レーティングスのうち最も高い格付です。
※業種はブルームバーグのIndustry Groupを基にピクテ・ジャパン株式会社で作成し、分類・表示しています。
※表で示した組入銘柄は、特定の銘柄の勧誘や売買の推奨等を目的としたものではなく、その価格動向を示唆するものでもありません。
ご参考:ファンドの利回りについて
債券の「利回り」は、ある債券に投資した場合に投資金額に対してどのぐらいの収益が手に入るかを測る尺度として用いられる指標で、いくつかの考え方が存在しますが、代表的なものが直接利回りと最終利回りです。直接利回りは、債券の購入金額に対する1年間に支払われる利息収入の割合を計算したものです。一方で、最終利回りは、利息収入に加えて購入価格と償還価格の差額も収益として考慮し、購入した債券を償還日まで保有した場合に得られる1年あたりの収益の購入価格に対する割合を計算したものです(再投資を考慮する複利と、考慮しない単利があります)。
債券利回りの計算式
なお、ファンドの実際の投資成果は、ファンドの費用や税金が差引かれる上、投資する債券の価格変動と為替変動の影響を受けるため、ファンドの特性として記載の利回りがそのまま収益として得られるものではありません。また、ファンドの分配金は収益分配方針に基づいて委託会社が基準価額の水準や市況動向等を勘案して決定するものであり、保有銘柄の平均利回りによって金額の水準が示されるものではありません。
ご参考:修正デュレーションについて
修正デュレーションは、債券利回りの変動に伴って債券価格が動く度合いを測る指標です。修正デュレーションが大きいほど利回りの変化に対する価格変化が大きくなり、修正デュレーションが7.4年の債券ポートフォリオは、為替の変動や費用等の影響を考慮しない場合、理論上は利回りが1%上昇すると価格が7.4%程度下落し、利回りが1%低下すると価格が7.4%程度上昇する可能性があると解釈することができます。
また、一般的には債券の残存期間が長いほど修正デュレーションは長く、クーポン(受取利息)が高いほど短くなります。公益企業は一般的に長期の資金調達を行う傾向があることから、発行する債券の残存期間も長い傾向にあります。
修正デュレーションと債券の価格変化の関係(イメージ)
注1 組入銘柄の信用格付は、ムーディーズ・インベスターズ・サービス、S&Pグローバル・レーティング、フィッチ・レーティングスのうち最も高い格付です。平均格付は、組入銘柄の信用格付を加重平均したもので、当ファンドの信用格付ではありません。
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