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- グロイン債券|円高局面における世界公益社債のリターン
・円高局面は外貨建資産に投資する投資信託の基準価額の下落要因に
・過去の円高局面では債券価格の上昇と利息収入が世界公益社債のリターンを下支え
過去の円高局面における世界公益社債のリターン
外貨建資産に投資を行う投資信託の基準価額は、為替変動の影響を受けます。本レポートでは、参考事例として過去の円高局面における円ベースの世界公益社債指数の推移について見ていきます。
図表1のグラフには、過去20年間のうち、対米ドルで大幅に円高が進行した局面を含む期間の米ドル/円の為替レートと、世界公益社債(円ベース)の累積リターンの推移を示しています。
期間中に円が対米ドルで最高値(75.82円、ブルームバーグの東京外国為替市場レート)を付けたのは2011年10月27日ですが、それ以前に円が最安値(124.04円)を付けた2007年6月22日からの期間(以下、円高局面)に米ドル/円の為替レートは38.9%の米ドル安・円高となりました。足元の米ドル/円の水準に換算すると、約140円から85円程度にまで米ドル安・円高が進んだことになります。
世界公益社債(円ベース)の累積リターンは円高局面の開始時点から10%程度下落した水準で概ね横ばいとなりました。同期間に米ドル/円の為替レートが38.9%の米ドル安・円高になったことと比較すると、世界公益社債(円ベース)の累積リターンは相対的にマイナスの影響が抑えられたといえます。累積リターンの変動要因を見ると、為替要因が大きくマイナスに影響した一方、債券価格要因と利息・その他要因がプラスに寄与しました。米国などでの金利低下に伴い、世界公益社債の利回りが低下する過程で債券価格が上昇したことや、利息収入の積み上げ効果がリターンを下支えしたと考えられます。
図表1:世界公益社債(円ベース)の累積リターンと米ドル/円の為替レートの推移
日次、期間:2007年6月22日~2013年6月30日
※世界公益社債(円ベース):ICE BofA世界公益社債指数(米ドルベース)を円換算。
※為替要因は世界公益社債指数(米ドルベース)に投資した場合に想定される米ドル/円の為替レートの変動の影響を試算したものです。
※利息・その他要因には、世界公益社債指数(現地通貨ベース)の構成銘柄の通貨の米ドルに対する為替レートの影響が含まれます。
※上記は指数のものであり、特定のファンドの運用実績ではありません。したがって、ファンドでかかる信託報酬等は考慮されていません。
出所:ブルームバーグのデータを基にピクテ・ジャパン作成
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