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- 相対的に高い利益成長力が、株価を下支え
市場に変調の兆しがみられるものの、世界のプレミアム・ブランド企業の株式に投資を行う当ファンドのパフォーマンスは、相対的に良好な推移を続けています。短期的には「リベンジ消費」の拡大で利益が大きく回復すると期待されるほか、これまでの長い歴史を生き抜いてきた実績、さらに今後も中長期的に進化・成長が期待できるといったことが評価されていると考えられます。今後も、相対的に高い利益成長力が株価を下支えしていくとみています。
市場に変調の兆しがみられる中でも、相対的に良好なパフォーマンスを維持する当ファンド
新型コロナウイルスのワクチン接種拡大や、各国の財政支出拡大などにより、世界経済への回復期待は高まっています。こうした景気回復期待や主要国の緩和的な金融政策は、引き続き世界の株式市場を力強く支えています。
しかし、一方で、景気回復にともない物価上昇圧力が高まり、世界的なインフレ懸念が浮上していることから、金利先高観も高まっています。こうした足元の市場環境下、株式市場では特にバリュエーション(投資価値評価)水準に過熱感のある、情報技術(IT)などのハイテク関連銘柄の株価が大きく調整する局面もみられます。
世界のプレミアム・ブランド企業の株式に投資を行う当ファンドのパフォーマンスは、昨年後半以降大きく回復していますが、足元の調整局面においても、ラグジュアリー・ブランド企業などを中心に株価は底堅く推移していることなどがプラスの寄与となり、相対的に良好なパフォーマンスを続けています(2021年5月末時点)。
相対的に高いバリュエーション水準は、高い成長性を反映
世界の株式市場はこれまでの堅調な推移を背景に、全体的にバリュエーション水準が上昇しており、一部には過熱感もみられています。プレミアム・ブランド企業の株式についても、昨年後半以降、株価が大きく上昇してきたこともあり、バリュエーション水準は先進国の市場平均(以下、市場平均)に比べて相対的に高い水準となっています。
しかし、利益成長率の見通しをみると、プレミアム・ブランド企業は市場平均に比べて相対的に高い成長が見込まれています。世界的な経済活動の再開の本格化期待が高まる中で、プレミアム・ブランド企業各社は、その恩恵(「リベンジ消費」拡大や、旅行需要の復活など)を大いに享受することができると考えられるためです。足元のバリュエーション水準は、こうした高い成長性を反映したものであると考えられます。
さらに、現時点の市場コンセンサス予想(=利益見通し)は、依然として潜在成長力を十分に織り込んでいない可能性が大きいと考えています。こうした点も、足元のバリュエーション水準が市場平均に比べて相対的に高くなっている1つの要因とみられます。新型コロナウイルスの世界的な感染拡大を受けた昨年前半以降、プレミアム・ブランド企業の利益に対して悲観的な見方が強まっていました。しかし、予想を上回る好決算の発表などを受けて、過度な悲観が徐々に後退し、足元では市場コンセンサス予想の上方修正傾向が続いてます。
相対的に高い利益成長が今後も株価を下支え
プレミアム・ブランド企業は、流行を創造するデザインや最高品質などに基づくブランド力により、消費者に幸福感、優越感などの感情をもたらすことができる商品・サービス(プレミアム・ブランド商品・サービス)を提供しています。他の企業が真似することは非常に難しく、また、他の商品・サービスがプレミアム・ブランド商品・サービスにとってかわることも極めて困難です。このため、プレミアム・ブランド企業は極めて高い競争優位性を持っています。
さらに、プレミアム・ブランド企業(あるいはプレミアム・ブランド)は、長い歴史を有し、世界的な経済危機や大戦など幾多の困難を乗り越えて今に至っているものも少なくありません。例えば、LVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(フランス、耐久消費財・アパレル)傘下の「ルイ・ヴィトン」の創立は1854年、高級シャンパンの「モエ・エ・シャンドン」は1743年などと長い歴史を生き抜き、今なお人々を魅了するブランドであり続けています。
プレミアム・ブランド企業は、長い歴史を持つだけでなく、今なお進化・成長を続けていることなどから、過去においても株式市場では高く評価される傾向がみられてきました。株式のバリュエーション水準に明らかな「割安感」が出ることは稀ですが、今後も市場平均に比べて相対的に高い利益成長力が、株価をしっかりと下支えしていくと考えます。
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