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- 高い成長期待と「質」の高さに対するプレミアム
当ファンドの投資対象である世界のプレミアム・ブランド企業は、世界的な景気回復から大いに恩恵を受けると期待されることなどを背景に、株価は上昇し、バリュエーション水準は高まっています。しかし、これは高い成長期待が反映されたものであり、成長株の代表であるIT株式と比べれば割高感はありません。また、これまでもプレミアム・ブランド企業は成長期待に加えて、高収益性や強固な財務基盤などの点での優位性が株式市場では高く評価されてきました。
プレミアム・ブランド企業の株式のバリュエーション水準:他の成長株と同様に上昇
世界の株式市場は、世界経済の回復期待と主要国の大規模な金融緩和策などが下支えとなり、2020年3月後半を底に大きく上昇し、バリュエーション水準(投資価値評価)も上昇しています。
こうした流れの中で、当ファンドが投資を行う世界のプレミアム・ブランド企業も、世界経済の回復から特に大きく恩恵を受けると期待されることなどから、株価が上昇し、バリュエーション水準も高まっています。予想株価収益率(PER)は、過去の水準に比べても高水準に達し、先進国株式の予想PERと比較すると割高な水準にあるようにもみえます(図表1参照)。
一方、成長株の代表例である先進国IT株式との比較でみると、同程度で割高感はありません(図表1参照)。プレミアム・ブランド企業は、特に直近足元で市場平均に比べて高い利益成長となっており(図表2参照)、成長株に分類される企業群です。
これまでも、プレミアム・ブランド企業の株式のバリュエーション水準は、高い成長期待が株価に反映されているため、市場平均に比べるとやや高めな水準で推移してきました((ご参考)当ファンド、先進国株式、先進国IT株式の予想株価収益率(PER)参照) 。
高バリュエーションの背景:①相対的に高い利益成長がゆえのプレミアム
過去の各時点における利益成長率の見通しの状況をみると、景気サイクルの影響を受けながらも、多くの時点で市場平均を上回る利益成長が見込まれていました。足元では、世界的な経済活動の再開の本格化期待が高まる中で、プレミアム・ブランド企業は、その恩恵(「リベンジ消費」拡大や、旅行需要の復活など)を大いに受けると考えられるため、短期的にはこれまで以上に高い利益成長が見込まれています。足元のバリュエーション水準は、こうした高い成長性を反映したものであると考えられます(図表2参照)。
さらに、現時点の市場コンセンサス予想(=利益見通し)は、依然として潜在成長力を十分に織り込んでいない可能性が高いと考えています。こうした点も、足元のバリュエーション水準が相対的に高くなっている1つの要因とみられます。新型コロナウイルスの世界的な感染拡大を受けた昨年前半以降、プレミアム・ブランド企業の利益に対して悲観的な見方が強まっていました。しかし、予想を上回る好決算の発表などを受けて、過度な悲観が徐々に後退し、足元では市場コンセンサス予想の上方修正の傾向が続いています。
高バリュエーションの背景:②企業のファンダメンタルズの「質」の高さに対するプレミアム
プレミアム・ブランド企業が提供する商品やサービスは、長い歴史の中で、多くの人々を魅了し続け、強力なブランド力を築いています。これは、プレミアム・ブランド企業の高収益性を支える重要な要素です。また、強固な財務基盤を有している企業も多くみられます。
さらに、例えばエルメスの高級バッグ「バーキン」やフェラーリの高級車などは、手に入れるまでに数年待たなければならないと言われますが、「購入予約状況」などを手がかりに、今後の業績動向を見通すことができます。
プレミアム・ブランド企業は、こうした企業のファンダメンタルズ(基礎的条件)の優位性や中長期的な成長期待が、株式市場において高く評価されています。このため、株式は「プレミアム」が上乗せされた価格(株価)で取引される傾向があると考えます。当ファンドのポートフォリオの構築に際しては、企業のファンダメンタルズ(基礎的条件)からみて、割高と判断される銘柄については、組入比率の削減・売却などの調整を行っています。
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