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- バイオ|主要バイオ医薬品企業の2024年1-3月期決算と注目ポイント
●2024年1-3月期の主要バイオ医薬品企業の決算内容はまちまち
●主要バイオ医薬品企業は、非オピオイド鎮痛剤や肥満関連、炎症関連など注目の治療薬候補(パイプライン)の開発が進展したほか、複数のM&A(合併・買収)も成立
2024年1-3月期の主要バイオ医薬品企業の決算内容はまちまち
当ファンドが投資対象とするバイオ医薬品企業の2024年1-3月期の決算内容はまちまちとなりました。
当ファンドの組入上位の銘柄では、アムジェン(米国)、バーテックス・ファーマシューティカルズ(米国)が売上高、利益とも市場予想を上回る決算となりました。またギリアド・サイエンシズ(米国)は、決算は市場予想を上回ったものの、通期の利益見通しを引き下げたことを受けて株価は下落しました。一方、リジェネロン・ファーマシューティカルズ(米国)は売上高、利益ともに市場予想を下回る結果となりましたが、同社が有するパイプライン(新薬候補)への期待が継続しています。
さらにバイオジェン(米国)やバーテックス・ファーマシューティカルズは、M&A(合併・買収)により有望な新薬候補を獲得しています。
ギリアド・サイエンシズ(米国)
2024年1-3月期の決算は、売上高が市場予想を上回った他、1株当たり損失についても市場予想よりも小幅な損失にとどまりました。一方、2024年通期ガイダンスについては、1株当たり利益(調整後)を従来予想よりも引き下げました。
同社の基幹領域であるHIV、がん、肝臓病などが業績をけん引する中、2024年2月のシマベー・セラピューティクス買収により獲得した原発性胆汁性胆管炎薬候補の米食品医薬品局(FDA)による審査の結果は2024年8月14日までに判明する見通しです。
アムジェン(米国)
2024年1-3月期の決算は売上高、利益ともに市場予想を上回りました。また2024年通期ガイダンス(業績予想)については、事前予想に対して若干、上方修正しています。
現在、開発中の肥満治療薬候補マリタイドについては、決算発表の場でCEO(最高経営責任者)が治験の途中解析結果に自信を示しました。また小細胞肺がん治療薬イムデルトラが5月に米食品医薬品局(FDA)に承認されました。
リジェネロン・ファーマシューティカルズ(米国)
2024年1-3月期の決算は、主力の加齢黄斑変性治療薬アイリーアの売上減などが影響し、売上高、利益ともに市場予想を下回りました。
一方、現在、市場で大きな注目を集めている他社の肥満治療薬(GLP-1受容体作動薬)との併用で筋肉の減少を防ぐ抗体の開発動向や、主力薬デュピクセントの慢性閉塞性肺疾患(COPD)への適応拡大など同社のパイプライン(新薬候補)に対する期待が継続しています。
また30億ドルの自社株買いを発表しました。
バーテックス・ファーマシューティカルズ(米国)
2024年1-3月期の決算は、主力の嚢胞性線維症治療薬トリカフタ/カフトリオが好調で、売上高、利益ともに市場予想を上回りました。
非オピオイド鎮痛剤の米食品医薬品局(FDA)への段階的承認申請が開始されました。またフェーズ2治験で有望な結果を示しているIgA腎症の治療薬候補を有するアルパイン・イミューン・サイエンシズ(米国)を49億ドルで買収しました。
モデルナ(米国)
2024年1-3月期の決算は売上高が市場予想を上回り、1株当たり損失についても市場予想よりも小幅な損失にとどまりました。なお2024年通期ガイダンスでは、呼吸器合胞体ウイルス(RSV)ワクチンの寄与により売上高は40億ドルと予想されています。
注目のRSVワクチンの米国での審査結果は2024年5月末までに判明する見通しです。さらに米国における鳥インフルエンザの人への感染により、ワクチンを開発する同社に注目が集まっています。
バイオジェン(米国)
2024年1-3月期の決算は、1株当たり利益(調整後)が市場予想を上回りました。また2024年通期ガイダンス(業績予想)は据え置かれています。
アルツハイマー病治療薬レケンビの販売は、治療患者数が2023年末に比べ約2.5倍に増加するなど、拡大傾向。また免疫疾患領域で有望なパイプライン(新薬候補)を有するヒューマン・イミュノロジー・バイオサイエンス(米国)を一時金11億5,000万ドルで買収しました。
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