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バイオ|主要バイオ医薬品企業の2024年10-12月期決算と注目ポイント
2025/02/21

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概要

●2024年10-12月期の主要バイオ医薬品企業の決算は概ね好調
●主要バイオ医薬品企業は、HIV予防薬や肥満関連、炎症関連、がん関連など期待の治療薬候補(パイプライン)の開発状況に注目が集まる



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2024年10-12月期の主要バイオ医薬品企業の決算は概ね好調

当ファンドが投資対象とするバイオ医薬品企業の2024年10-12月期の決算内容は、前四半期に続き、概ね好調となりました。

当ファンドの組入上位の銘柄では、ギリアド・サイエンシズ(米国)、アムジェン(米国)、リジェネロン・ファーマシューティカルズ(米国)が主力治療薬の販売が好調だったことから売上高、利益ともに市場予想を上回る決算となりました。一方、バーテックス・ファーマシューティカルズ(米国)とインサイト(米国)は、売上高は市場予想を上回ったものの、利益が市場予想を下回りました。

リジェネロン・ファーマシューティカルズは、業績は堅調だったものの、主力の加齢黄斑変性治療薬アイリーアを巡る不透明感などから株価が軟調な動きとなりました。

 

ギリアド・サイエンシズ(米国)

2024年10-12月期の決算は、売上高、1株当たり利益ともに市場予想を上回りました。同社の基幹領域であるHIV治療薬のビクタルビの売上高が前年同期比+21%と大きく伸びたことに加え、肝疾患領域やがん領域の治療薬群などが堅調で業績をけん引しました。

また2024年通期についても売上高、1株当たり利益ともに市場予想を上回り、増収増益となりました。2025年通期のガイダンスについては、売上高が282~286億米ドル、1株当たり利益(調整後)が7.70~8.10米ドルとなっており、1株当たり利益については下限値が市場予想を上回っています。

高い効果を示しているHIV予防薬レナカパビルは、米食品医薬品局(FDA)への承認申請が終了し、承認の動向が注目を集めています。

 

アムジェン(米国)

2024年10-12月期の決算は、売上高、1株当たり利益ともに市場予想を上回りました。また2024年通期の売上高についても、21の治療薬が通年で過去最高の売上高を記録したことなどが寄与し、前年比+19%増と大幅増収となりました。2025年の通期ガイダンスについては、売上高はほぼ市場予想通りの水準となっています。

良好な治験結果を発表したものの、市場の高い期待には届かなかった肥満治療薬候補マリタイドについては、治験が進められており、引き続き結果の発表が注目されます。

 

バーテックス・ファーマシューティカルズ(米国)

2024年10-12月期の決算は、主力の嚢胞性線維症治療薬トリカフタ/カフトリオが好調で、売上高が前年同期比+16%の29.12億米ドルとなり、市場予想を上回りました。一方、1株当たり利益については、市場予想を下回りました。また2024年通期では売上高は前年比+12%の110.2億米ドルとなり、こちらも市場予想を上回りました。

注目の非オピオイド鎮痛剤スゼトリギンは2025年1月30日に、嚢胞性線維症の新しい治療薬アリフトレックは2024年12月20日にそれぞれ米食品医薬品局(FDA)に承認されました。今後はスゼトリギンとアリフトレックの立ち上げ状況と、IgA腎症治療薬候補や1型糖尿病患者向けの膵島細胞の素充填薬候補など多くの注目のパイプライン(新薬候補)の開発動向が注目されます。

 

リジェネロン・ファーマシューティカルズ(米国)

2024年10-12月期の決算は、売上高、1株当たり利益ともに市場予想を上回りました。また2024年通期の売上高も前年比+8%増となりました。ぜんそく、アトピー性皮膚炎などの治療薬デュピクセント(サノフィ(仏)との共同開発)が業績をけん引した他、加齢黄斑変性治療薬アイリーアは、高用量製品への移行が徐々に進んでいます。

同社の株価は、アイリーアのバイオシミラー(バイオ後続品)を巡る懸念などから、2024年9月以降、下落基調にありましたが、デュピクセントやがん治療薬リブタヨなどの販売が好調であることや、複数の有力なパイプライン(新薬候補)の治験が進行していることなどを考慮すると、引き続き同社は主要なバイオ医薬品企業として注目を集めるものと考えます。

 

インサイト(米国)

2024年10-12月期の決算は売上高が市場予想を上回った一方で、1株当たり利益は市場予想を下回りました。主力の移植片対宿主病(GvHD)治療薬ジャカフィの売上高は市場予想を上回る堅調な推移となっています。なお2025年は会社全体の通期ガイダンスは発表していませんが、主要治療薬の売上高予想は、ジャカフィが29.25~29.75億米ドル、アトピー性皮膚炎治療薬オプゼルラが6.30~6.70億米ドルとなるとの見通しを示しています。

2025年は抗PD-1抗体ザイニズの肛門扁平上皮細胞癌(SCAC)、CD19標的抗体モンジュビの濾胞性リンパ腫などの適応拡大の治験進み、4つの新治療薬(適応拡大含む)が発売予定となっており、承認の動向が注目されます。

 



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