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- 1982年以来の高い上昇率となった2月の米国物価~公益株投資は?
●2022年2月の米国の物価上昇率は前年同月比で+7.9%と、1982年2月以来およそ40年ぶりの高水準
●過去の実績では、1970年代のオイルショック時に物価が高騰しましたが、その間、公益企業の利益は底堅く推移
●足元では、世界公益株式は世界株式のパフォーマンスを上回って推移
1982年以来の高い上昇率となった2月の米国物価
2022年2月の米国の物価上昇率(米国消費者物価指数(CPI)、前年同月比)は+7.9%となり、10ヵ月連続5%以上を記録し、第2次オイルショックの影響を受けた1982年2月以来およそ40年ぶりの高い伸びとなりました。
コロナショック後、主要各国‧地域の政府および中央銀行が積極的な財政政策や金融緩和策を実施したこと、2021年に入りワクチン接種が進展したことなどにより、世界的に景気回復が進み、木材や銅、石油、天然ガスなど様々な資源価格が大きく上昇するなか、米国の物価は上昇してきました。世界的なサプライチェーン(供給網)の混乱も物価上昇要因となっています。加えて、2022年に入り、ロシアがウクライナに侵攻したことから、原油・天然ガスをはじめとした資源価格が急騰し、更なる物価上昇圧力となっています。
原油・天然ガス価格の上昇は、現在主力の発電源となっている化石燃料の価格に影響し、電力価格の上昇要因となります。米国電力料金を過去の実績でみると、米国の物価と連動しており、2022年2月の電力料金も前年同月比で9.0%の上昇となっています。
米国公益企業の利益はオイルショック時においても安定して推移
過去の実績では米国公益企業は発電源となる石油や天然ガスの価格が上昇しても、電力料金に価格転嫁し易いため、物価が高騰した1970年代のオイルショック時においても、利益は安定して推移しました。
株式市場の価格変動が大きくなるなか、世界公益株式は底堅く推移
ウクライナ危機や物価高騰、米国政策金利引き上げなどにより、市場の不透明感が高まり、株式市場のボラティリティ(価格変動)が大きくなっています。こうした市場環境下、世界公益株式は相対的に底堅く推移しています。公益事業は日常に必要不可欠で、物価上昇に強く、利益見通しが相対的に安定しており、ディフェンシブ性(景気に左右されにくい)が高いことなどが株価が底堅い要因として挙げられます。
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