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- ポラリス|ポートフォリオのリスク水準を調整 ~市場変動への対応力を高める
●市場変動への対応力を高めるため、ポートフォリオ全体のリスク水準を調整
●バランスの取れたポートフォリオでテール・リスク(想定外の市場の急変)に備える
株式の比率を引き下げ、債券の比率を引き上げることで、ポートフォリオ全体のリスク水準を引き下げる調整、円資産比率を高め為替変動の影響も軽減
市場環境に応じて、魅力的なリスクプレミアム注が期待できる資産を選択し投資するポラリスは、設定来、株式と金を中心にしながら、債券も組み入れる運用を行ってきました。足元、市場を取り巻く環境の変化を鑑み、2024年9月に株式の比率を引き下げ、債券の比率を引き上げるという資産配分の調整を行い、ポートフォリオのリスク水準を引き下げました(図表1参照)。また為替についても、為替ヘッジ比率を調整することで円資産比率を50%超まで高め、為替変動の影響を軽減しています。
注 リスクプレミアムとは、リスク資産の期待リターンにおいて価格変動リスクの対価とみなされる部分のことを意味し、無リスクの資産に対して期待するリスク資産のリターンの上乗せ分を指します。
バランスの取れたポートフォリオでテール・リスク(想定外の市場の急変)に備えることが、ポラリスのパフォーマンスにとって有益であると考える
足元の金融市場を取り巻く環境を整理すると、まず米国では米連邦準備制度理事会(FRB)の大幅利下げにより、同国経済が景気後退を回避しソフトランディング(軟着陸)となる可能性が高まっています。その一方で、既に市場が織り込んでいるFRBの金融緩和は楽観的であるとも考えられます。FRBの大幅利下げによる株式などのリスク資産に対するプラス効果が、過度に楽観的な織り込みが解消される過程で打ち消される可能性は否定できません。
また、「ソフトランディング」が現在のメインシナリオですが、米国が景気後退に陥って大幅な利下げが実施される「ハードランディング」や、逆に米国の景気が強く、インフレ圧力から利下げ余地は限定的という「ノーランディング」といったシナリオも無視できません。
このようにFRBが最終的にどの水準まで金融緩和を継続するかは不透明であり、利下げに伴う民間の信用創造の拡大がどの程度になるかの予想も難しい環境においては、株式の比率を引き下げ、債券の比率を引き上げることで、全体としてバランスの取れたポートフォリオの構築が望ましいと判断しました。なお、金については、中長期的に強気な見通しを維持しており、さらに分散投資において重要かつ戦略的資産と位置付けていることから、高水準での組み入れを維持しています。また為替についても、為替ヘッジを利用して円資産比率を50%程度まで高めることで、為替変動の影響を軽減しています。
ポラリスでは引き続き、各資産の相対的なリスクプレミアムの魅力度を精査しながらポートフォリオの構築をおこなっていきます。
今回のポートフォリオ調整の詳細
株式
ポートフォリオ全体のリスク水準を考慮する中で比率を引き下げましたが、引き続き強気の見方を継続しています。高い競争優位性をもつグローバル優良企業の株式に投資する「世界株式」、ディフェンシブ性(業績が景気変動の影響を受けにくい特性)が相対的に高い「世界高配当公益株式」、新興国の高配当株式に投資する「新興国高配当株式」の3ファンドに投資しています。特に、中国で金融緩和や財政刺激策が打ち出されたことなどを受けて、株式の中では「新興国高配当株式」の比率を引き上げています。
債券
債券については、比率を引き上げました。これまで投資していた、インカム収益が見込まれる「世界ESG関連投資適格社債」および「米ドル建て新興国債券」のうち、「世界ESG関連投資適格社債」の比率を引き上げました。またポートフォリオ全体のバランスを考え、過度にリスク水準を引き下げることがないように、債券の中では相対的にリスクの高い「米ドル建てハイ・イールド社債(ETF)」への投資を開始しています。
金
中長期的な強気の見通しに変わりない中、比率を引き上げました。ポラリスでは、昨今の地政学リスクに加えて、金は株式や債券などの伝統的資産クラスとの相関が低く、インフレに強い性質を有するとみられていることから、引き続き、金を分散投資において重要かつ戦略的資産と考えています。
為替
足元、日米の金融政策の先行きへの不透明感など為替市場の変動が大きくなっています。そのため為替ヘッジ比率を調整し、円資産比率を8%(2024年8月末)から54%(2024年9月末)に大きく引き上げることで、為替変動の影響を大幅に軽減しています。
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