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- 「リベンジ消費」拡大で恩恵を受けるプレミアム・ブランド
当ファンドが主に投資対象であるプレミアム・ブランド企業の業績は、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大による消費行動の制限や消費者心理の冷え込みなどから、大きくマイナスの影響を受けました。しかし、いち早く自粛生活から抜け出した中国などではプレミアム・ブランド商品の「リベンジ消費」の芽が見え始めています。今後、さらに制限措置が緩和・解除され、景気回復が進む中で本格的な「リベンジ消費」が拡大し、この恩恵を受けるプレミアム・ブランド企業は多いと期待されます。
自粛生活からの反動、「リベンジ消費」拡大の可能性
新型コロナウイルスの感染拡大により、世界中の多くの人々は「ステイ・ホーム」を余儀なくされ、外出・外食・旅行などを中止・延期するなどの自粛生活を長らく経験しています。こうした中では必然的に、当ファンドが投資を行うプレミアム・ブランド企業が提供する商品(高級ブランド商品や免税店などで購入されることの多い高級化粧品・高級酒)やサービス(高級ホテルへの宿泊など)の購入機会は著しく減りました。これは物理的な制限措置(人の外出・移動制限や店舗の営業制限など)の影響だけでなく、世界経済の先行き懸念の高まりなどから、消費者の心理的な面での冷え込みの影響もあると考えられます。
しかし、こうした消費者心理は、主要国の景気下支え政策効果や新型コロナウイルスのワクチンの接種開始・拡大を受けて回復基調にあります。
ワクチンの接種拡大により感染拡大が抑え込めるようになれば、物理的な移動規制などが緩和・解除され、人々は再び自由に外出や外食、海外旅行が楽しめる日常を取り戻せます。こうなれば、これまで特に我慢してきた高額商品の消費や旅行を思う存分楽しみたいという人々の欲求が爆発する、いわゆる「リベンジ消費」が行われる可能性が高いとみられています。
こうした気運の高まりは、当ファンドが投資を行うプレミアム・ブランド企業の業績の大幅回復につながり、さらには株価の上昇にもつながると期待されます。
すでに見え始めている「リベンジ消費」の芽
「ルイ ヴィトン」や「フェンディ」、「クリスチャン・ ディオール」などのラグジュアリー・ブランドを数多く傘下に持つLVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(フランス)の四半期売上高の推移をみてみましょう。
傾向として、長きにわたって右肩上がりの成長トレンドが続いてきたわけですが、2020年の前半半年は、コロナ・ショックの影響から大幅減収となりました。しかし、その後年後半には徐々に売上高が回復しています。この背景には、プレミアム・ブランド消費に特に熱心な中国の人々の存在があります。
中国は世界に先駆けて感染拡大の封じ込めに成功し、経済・社会活動が正常化しました。自粛生活で抑えられていた消費の反動から、「ルイ ヴィトン」などをはじめとしたプレミアム・ブランド消費を復活させています。まだ、渡航制限があるために、海外旅行をして高級ブランドの商品を買うということはできませんが、中国国内で購入を増やしています。
実際に、LVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン地域別売上高をみると、人気の旅行先であるフランスなどの欧州をはじめ、多くの地域で2020年後半においても前年割れが続いていますが、中国が大部分を占めるアジア(除く日本)は2ケタ増収と勢いをみせました。
本格的な「リベンジ消費」拡大はこれから
今後、さらに制限措置の緩和、解除が進めば、中国の人々をはじめ世界中の人々が再び海外旅行を自由に楽しめる日が来るでしょう。そうすれば、「ルイ ヴィトン」の商品を旅先のフランスで買うというということも増えてくると考えられます。今はまだ前年割れの欧州などの地域でも、旅行者が戻ってくれば回復が見込まれます。実際、通常、欧州の高級ブランドの販売の多くは中国をはじめとした海外旅行者による購入によって支えられているとの調査もあります。
さらに、当ファンドが注目するプレミアム・ブランド企業には、高級ブランド商品を提供する企業だけでなく、高級酒や高級化粧品メーカー、高級ホテルなどの旅行関連サービスなどを手がける企業も含まれます。高級酒や高級化粧品は海外旅行などの際、免税店で購入されることが多い品目です。また、高級酒については、世界的にレストラン・バーの営業制限などのマイナスの影響を受けています。人の移動が制限される中では、ホテルの宿泊需要も低調にならざるを得ません。これらの企業群は、制限措置が緩和・解除していく中で、需要の回復が大きく見込まれる分野であり、今後の動向には大いに注目しています。
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