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- ブランド|不透明な市場環境の中、注目される 「価格決定力」
●2022年のプレミアム・ブランド企業の株価は大きく変動、10月以降は反発も。
●根強いブランド人気や旅行需要回復などから、相対的に良好な利益成長予想が続く。
●加えて、「価格決定力」があることから、不透明な市場環境をうまく乗り切れると期待。
2022年、株価は大きく変動。10月以降は反発も
2022年の株式市場は、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻といった地政学リスクの高まりや、世界的なインフレ、米国をはじめとした主要中央銀行による積極的な金融引き締めの動き、ゼロコロナ政策による中国経済の減速懸念などを受けて、世界経済の先行き不安が高まったことなどから、大きく変動する局面に幾度も見舞われました。こうした市場の流れの中で、当ファンドの投資先であるプレミアム・ブランド企業の株価も大きく変動しました。
2022年10月以降は、エルメス・インターナショナル(フランス)やLVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(フランス)などの欧州の高級ブランド企業を中心に、株価の反発がみられました。業績動向は引き続き良好であり、中国のゼロコロナ政策の緩和などを受けて、過度な懸念が後退したことが、後押しとなりました。
引き続き、相対的に高い利益成長予想
プレミアム・ブランド企業の業績動向は概ね良好です。来年度(主に2023年12月期)についても引き続き相対的に高い利益成長が予想されている企業が多くあります。足元では、欧米を中心に景気減速・後退懸念も高まっていますが、プレミアム・ブランド商品については根強い需要があることや、各国の水際対策の緩和などから回復が遅れていた旅行関連需要も、本格的な回復に向かうと期待され、特にホテル運営企業などは恩恵を受けると予想されています。
注目される「価格決定力」
さらに注目されるのは、プレミアム・ブランド企業が有する「価格決定力」です。
一般的な企業については、輸送費や原材料価格高騰などの影響から収益悪化懸念が高まっています。一方、プレミアム・ブランド企業は、消費者を魅了してやまないブランド力を確立し、高品質で魅力的な商品を提供しています。コストの増加分を商品価格に転嫁(=値上げ)しても、消費者に比較的容易に受け入れられやすく、価格決定力があると考えられます。特に、欧州の高級ブランド企業が典型例で、足元で度重なる値上げを実施しながらも、需要の減速はみられていません。加えて、高収益性を維持し続けています。
「価格決定力」は、不透明な市場環境を相対的にうまく乗り切るカギになるとみています。
当面は警戒しつつも、その後の反発に期待
株式市場には引き続き様々な不安材料が残されていることから、当面は値動きが大きい展開が続くと警戒しています。市場全体の流れを受けて、プレミアム・ブランド企業の株価が再び大きく下落する局面もあると懸念されます。
しかし、足元のプレミアム・ブランド企業のファンダメンタルズ(基礎的条件)は引き続き良好です。不安材料が払拭されていく中で市場が落ち着きを取り戻せば、プレミアム・ブランド企業の成長力が再評価され、株価は大きく反発する可能性があるとみています。
過去の実績では、株式市場の反発局面において、当ファンドの分配金再投資後の基準価額は投資先であるプレミアム・ブランド企業の株価が大きく上昇したことを受けて、力強く上昇してきました。リーマン・ショック後やコロナ・ショック後には先進国株式を上回る上昇率となりました。
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