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ファンド・マネージャーの視点| 銘柄間格差の拡大~銘柄選別の重要性が高まる局面
2024/07/23

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概要


販売不振や商品の値引き販売などのネガティブなニュースを背景に、高級ブランド企業の株価は足元で低迷しています。これらのネガティブな報道の内容が、すべての高級ブランド企業に当てはまるわけではないとみていますが、銘柄選別の重要性が高まっていること、また、今後発表される決算内容などをしっかりと注視していく必要があると考えられます。



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特殊な市場環境における高成長からの「正常化」

2023年年初、ゼロコロナ政策が解除され、中国の経済活動は本格的に再開しました。この追い風を受けて、高級ブランド企業の2023年上期の売上高は、中国を中心としたアジアの売上高が前年比で大幅増収となったことが大きく寄与し、通常時に比べると高い成長率を記録しました。しかし、2024年に入って高級ブランド企業からは、前年同期比での成長率の鈍化、あるいは減収の発表が相次ぎました。中国のゼロコロナ政策解除という特殊要因で前年同期のハードルが高かったことを考慮すると、避けがたいことであると考えます。対前年同期比の問題は2024年下期以降、徐々に解消し、通常時の成長率に収れんしていくものと予想しています。

ここ数年間、高級ブランド企業の多くは、商品の値上げを積極的に実施してきました。足元では、その動きは緩んできてはいるものの、高級ブランド企業の中でも、特にハイエンドのエルメス・インターナショナル(フランス)、フェラーリ(イタリア)、あるいは、ルイ・ヴィトン(LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(フランス)傘下)などは、強力なブランド力を背景に、値上げを継続しています。このことは、高級ブランド企業の中でも相対的に価格帯が低い商品を提供している企業(例えば、バーバリー・グループ(英国)や「グッチ」を傘下に有するケリング(フランス))などとは対照的な動きです。加えて、バーバリー・グループやケリングは、価格戦略やブランド力の強化などのマネジメント力が相対的に弱いという問題を抱えているとみています。

いずれにしても、特殊要因による高成長局面から、通常時の成長率に収れんしていくこと、また、高級ブランド企業の値上げ戦略が合理的な水準へと落ち着いていくことは、想定内の動きであると捉えています。

銘柄間格差の拡大~銘柄選別の重要性が高まる局面

2023年、高級ブランド分野のみならず、プレミアム・ブランドの各分野で、銘柄によって異なる株価動向がみられました。この傾向は、2024年に入っても継続しています。


個別銘柄特有の優位性、あるいは逆に特有の問題に、投資家の注目が集まるような市場環境下では、個別企業のビジネスモデルと経営陣に関する詳細な調査・分析に基づく銘柄選別の重要性がよりいっそう高まると考えられます。

今後も、真に優れたビジネスモデルを有し、優秀な経営陣によって経営されている銘柄をしっかりと選別し、投資を行っていく方針です。このような優良銘柄であると強く確信が持てる銘柄も、市場全体の流れの中で株価が下落することがあります。市場動向を注視しながら、良好な投資機会となる可能性がある場合には、積極的に買い増しを行うことも検討していきます。

高級ブランド分野では、ハイエンドの企業については良好な見方を維持しています。一方、提供する商品の価格帯が相対的に低く、かつ、ビジネスモデルや経営手法に疑問が残る企業については、組入比率を抑制あるいは非保有としています。2024年6月末時点の当ファンドの組入上位10銘柄中、欧州の高級ブランド企業は、ハイエンドのフェラーリ(組入第6位)とエルメス・インターナショナル(同8位)、加えて、メガネレンズとフレーム市場で世界的に大きなシェアを誇るエシロール ルックスオティカ(フランス、組入第5位)の3銘柄のみです。

いずれにしても、これから本格的に発表がはじまる2024年4-6月期決算の内容をしっかりと注視していく必要があると考えます。また、欧米の政治・経済動向、中国の景気動向などについても注視してまいります。変調の兆しがあれば、機動的にポートフォリオの調整を行っていく方針です。

約20年の実績がある、ピクテのプレミアム・ブランド株式運用

ピクテのプレミアム・ブランド株式運用は、長年にわたってプレミアム・ブランド企業の調査・運用に専念してきたシニア・インベストメント・マネージャー2名を中心に、20年近くの実績がある運用戦略です。経験豊かな運用チームが、銘柄を選別の上、投資を行っています。また、プレミアム・ブランド企業は、高級ブランドだけでなく、化粧品、高級酒、スポーツ関連、トラベル&レジャー関連など多様な消費分野に存在していると考えています。世界経済や株式市場のサイクルに合わせて、プレミアム・ブランド企業の中でも、異なる分野の組入比率を調整していくことも可能です。

足元では、旺盛なトラベル&レジャー需要が追い風となると期待されるヒルトン・ワールドワイド・ホールディングス(米国)やマリオット・インターナショナル(米国)などのホテル運営企業を中心とするトラベル関連分野の組入比率を高めています。また、同じ分野内でも、例えば、回復の遅れが懸念されているスポーツ関連分野では、顧客ニーズをとらえ、ブランド力の強化に成功しているアディダス(ドイツ)の組入比率を高める一方、困難な局面が続く可能性が懸念される米国のスポーツ関連企業については組入比率を引き下げるといった銘柄間の調整を行っています。


●当資料はピクテ・ジャパン株式会社が作成した販売用資料であり、金融商品取引法に基づく開示書類ではありません。取得の申込みにあたっては、販売会社よりお渡しする最新の投資信託説明書(交付目論見書)等の内容を必ずご確認の上、ご自身でご判断ください。
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個別の銘柄・企業については、あくまでも参考であり、その銘柄・企業の売買を推奨するものではありません。

お申込みにあたっては、交付目論見書等を必ずご確認の上、ご自身でご判断ください。
投資リスク、手続き・手数料等については以下のファンド詳細ページの投資信託説明書(交付目論見書)をご確認ください。

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