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- インフレ懸念の高まりとプレミアム・ブランド企業の株価動向
世界経済の回復などを背景に、インフレ懸念が高まり、米金融当局が金融緩和政策をこれまでの彼らの想定より早期に転換させる可能性があるとの見方が強まっています。こうした中でも、プレミアム・ブランド企業の株価は、①消費関連銘柄群であるため、経済活動再開の動きは追い風になること、②強力なブランド力を背景とした価格決定力が高収益性の維持を可能にすると考えられることなどから、引き続き相対的に良好なリターンが期待できると考えます。
経済回復を背景に、インフレや金融政策転換懸念が台頭、株式市場は、短期間に大きく変動する局面を経験
世界経済の回復などを背景に、インフレ懸念が高まっています。これを受けて、これまで量的金融緩和などの大規模な金融緩和政策を行ってきた米連邦準備制度理事会(FRB)が、これまでの彼らの想定より早期に量的緩和の規模を縮小するといった政策転換を実施する可能性があるとの見方が強まり、足元の株式市場は、短期間に大きく変動する局面を経験しています。今回の調整局面では特に、大手ハイテク関連などの株式のバリュエーション(投資価値評価)水準に過熱感がある銘柄を中心に株価の下落率が大きくなる傾向がみられています。
今後もFRBの政策転換を巡る思惑などから、世界の株式市場は値動きが大きくなる可能性が残っています。当ファンドが投資を行う世界のプレミアム・ブランド企業の株価は、短期的には市場全体の流れの中でマイナスの影響を受けることも想定されますが、マイナスの影響を織り込んだ後は、①消費関連銘柄群であるため、コロナ禍を経て経済活動再開の動きは追い風になること、②原材料価格の上昇の中でも、強力なブランド力を背景とした価格決定力が高収益性の維持を可能にすると考えられることなどから、相対的に堅調な推移が続くとみられます。
プレミアム・ブランドは「消費関連」景気回復局面で、相対的に堅調なパフォーマンス傾向
プレミアム・ブランド企業とは、流行を創造するデザインや最高品質などに基づくブランド力により、消費者に幸福感、優越感などの感情をもたらすことができる商品・サービス(プレミアム・ブランド商品・サービス)を提供している企業を指しますが、顧客となるのは消費者です。そのため、プレミアム・ブランド企業の株式は消費関連銘柄といえます。
プレミアム・ブランド企業の業績は、景気の良し悪しにかかわらず、一定の熱烈なファン(固定客)の存在が下支えすると期待されますが、「消費関連」であるために景気サイクルとは完全に無関係ではいられません。このため、株価動向も景気悪化局面では市場平均に比べて低調となる一方、景気回復局面では市場平均を上回るパフォーマンスを示す傾向があります。
足元でみられる、インフレや金融政策の正常化の動きは、世界の経済活動が再開し、景気回復の動きあってのことであり、プレミアム・ブランド企業の業績や株価にとって本質的にマイナスの影響を及ぼすものではなく、むしろ、環境としては追い風と考えられます。
強力なブランド力を背景とした価格決定力
また、プレミアム・ブランド企業が提供する商品やサービスは、インフレに強い傾向があるとみています。
インフレ自体をコントロールすることはできませんが、プレミアム・ブランド企業には、強力なブランド力を背景に価格決定力があります。こうしたことから、原材料費などの様々なコストが上昇した場合、商品やサービス価格に転嫁することも比較的容易に行えるため、高収益性を維持できると考えます。
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