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ファンド・マネージャーの視点| 高級ブランド企業の成長率は「正常化」
2024/07/25

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概要


世界最大の高級ブランド企業であるLVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(フランス)の直近決算は、市場コンセンサスを下回る内容となりました。当ファンドの運用チームでは、直近決算は低調な内容になると想定しており、そうした見方を踏まえたポートフォリオの構築を行ってきました。



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予想を下回る決算も、正常化の一環

LVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(フランス)の2024年4-6月期の売上高は前年同期比+1%(為替変動等の影響を除くベース)となり、市場コンセンサス(同+2%)を下回りました。

また、2024年1-6月期(上期)の営業利益は、主に為替差損や営業レバレッジ低下などにより前年同期比-8%の減益となりました。それでも営業利益率は依然として高水準で、全社ベースでは25.6%、主力のファッション&レザー部門では38.8%と、コロナ前の水準を上回っています。

市場コンセンサスを下回る決算となったことを受けて、2024年7月24日のLVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトンの株価は前日比-4.7%下落しました。

LVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトンをはじめ多くの高級ブランド企業は、コロナ後の旺盛なリベンジ消費の恩恵を受けて過去数年間、高い成長率を示してきました。こうした特殊要因による高成長から、通常時の成長率に収れん(=正常化)していくことを予想していたため、当初より2024年4-6月期の高級ブランド企業の売上高は比較的低調なものとなるとみていました。

運用方針~当面は慎重なポートフォリオ構築~


こうした見方に基づき、当ファンドにおいては、これまで既にLVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトンの組入比率を引き下げており、2023年12月末以降、上位10銘柄には入っておりません。

一方で、フェラーリ(イタリア、2024年6月末時点組入第6位)やエルメス・インターナショナル(フランス、同8位)など、よりハイエンドな高級ブランド企業を選好しています。

さらに、当ファンドの投資対象であるプレミアム・ブランド企業は伝統的な高級ブランド企業だけではありません。2024年6月末時点の上位10銘柄にはアメリカン・エキスプレス(米国、同1位)、ビザ(米国、同3位)、エシロール・ルックスオティカ(フランス、同5位)、マリオット・インターナショナル(米国、同7位)、リンツ&シュプルングリー(スイス、同10位)など、先行きを見通しやすく、回復への期待の確度が高いとみられる企業を選好しています。

今後の高級ブランド企業の業績動向については、2024年下期以降は徐々に回復に向かうものとみています。2025年以降、世界のマクロ経済環境は、欧米の金利低下や消費者心理の回復などによって改善していくものと予想しています。高級ブランド企業の株価については足元で相対的に低迷していますが、業績動向に回復の兆しがみえはじめれば、反発する可能性もあると考えられます。

過去経験した株価低迷局面の後には、高級ブランド企業をはじめプレミアム・ブランド企業は強力な株価の反発力を示してきました。プレミアムブランド企業は、高品質の商品、類い稀なるサービスを提供し世界中の消費者を魅了し続けている企業あり、高い収益性と強力なキャッシュフロー創出力など企業のファンダメンタルズ(基礎的条件)に優れた優良企業であることには変わりがないとみています。

また、プレミアム・ブランド企業の株式のバリュエーション(投資価値評価)水準には過熱感はみられず、過去平均を下回る企業も多く存在します。こうした魅力的なバリュエーション水準も株価の下支えになるとみています。

 


●当資料はピクテ・ジャパン株式会社が作成した販売用資料であり、金融商品取引法に基づく開示書類ではありません。取得の申込みにあたっては、販売会社よりお渡しする最新の投資信託説明書(交付目論見書)等の内容を必ずご確認の上、ご自身でご判断ください。
●投資信託は、値動きのある有価証券等(外貨建資産に投資する場合は、為替変動リスクもあります)に投資いたしますので、基準価額は変動します。したがって、投資者の皆さまの投資元本が保証されているものではなく、基準価額の下落により、損失を被り、投資元本を割り込むことがあります。
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●当資料に掲載されているいかなる情報も、法務、会計、税務、経営、投資その他に係る助言を構成するものではありません。

個別の銘柄・企業については、あくまでも参考であり、その銘柄・企業の売買を推奨するものではありません。

お申込みにあたっては、交付目論見書等を必ずご確認の上、ご自身でご判断ください。
投資リスク、手続き・手数料等については以下のファンド詳細ページの投資信託説明書(交付目論見書)をご確認ください。

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