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- 足元の基準価額動向と今後の見通し
2024年7月以降、世界の金融市場が大きく変動するなか、当ファンドの分配金再投資後の基準価額も、直近高値(2024年7月11日)から、足元(8月16日)までで-9.1%の下落となりました。今後、短期的には相対的なバリュエーション面での魅力や、金融緩和による景況感改善期待などがプレミアム・ブランド企業の株価の支援材料になるとみられます。
2024年7月以降、世界の金融市場は大きく変動
世界の株式市場は、2024年7月以降、米国で労働市場の減速や景況感の悪化などを示唆する経済指標の発表が相次いだことを受けて、米国経済の先行きに対する懸念が急速に高まったことなどを背景に大きく変動しています。8月月初には急落し、特にAI(人工知能)ブームを背景に株価が大きく上昇していたハイテク関連銘柄が大幅下落となりました。
また、為替相場では7月以降、日米金利差の縮小観測などを背景に、米ドル安・円高傾向が続いてきましたが、7月末に米連邦準備制度理事会(FRB)が政策金利を据え置く一方で、日本銀行が政策金利を引き上げたことに加え、タカ派的なガイダンスを示したことなどから、日米金利差が更に縮小するとの観測が強まり、一時、1米ドル=141円台を付ける急激な米ドル安・円高となる場面もありました。
その後、株式市場・為替相場ともに落ち着きを取り戻しつつあるものの、当ファンドの分配金再投資後の基準価額は、市場全体の流れを受けて2024年7月11日の直近高値から、足元(8月16日)までで-9.1%の下落となりました。
プレミアム・ブランド企業の株価は、景況感の影響を受けやすい ~景況感の底打ちで、株価は大きく反発する可能性も~
株式市場では、プレミアム・ブランド企業の株式は消費関連と捉えられ、株価の動きは景況感に左右されやすい傾向があります。米国は世界最大の経済大国であり、プレミアム・ブランド商品・サービスにとっても重要な市場であることから、米国経済の先行き懸念の高まりは、プレミアム・ブランド企業の株価にとってマイナス材料となりました。
直近では、米国経済の先行きに対する過度な懸念は後退しつつあります。さらに、2024年8月14日に発表された7月の米消費者物価指数(CPI)からはインフレ率の低下が確認されており、今後、米金融当局が金融政策を緩和スタンスへ転換することが予想されます。金融緩和により、いずれかの時点で、景況感は改善に向かうと期待されます。
過去の実績では、プレミアム・ブランド企業の株価は、景況感が最悪期を脱し、回復に向かう局面で、相対的に大きく反発してきました。
バリュエーション面では、相対的な魅力が高まる
当ファンドが投資しているプレミアム・ブランド企業の株式(=当ファンドの組入銘柄)における足元(2024年7月末時点)の予想株価収益率(PER)注は、22.3倍と、過去10年間の平均(期間:2014年7月末~2024年7月末、21.6倍)をやや上回る水準ではあるものの、コロナ前の水準(2019年12月末、25.3倍)を下回っています。
また、先進国株式の予想PERと比較した相対予想PERの推移をみると、足元ではプレミアム・ブランド企業の株式の相対的な割高感は後退し、バリュエーション面では相対的に魅力があると考えられます。
注:来年度1株当たり利益予想ベース、組入比率加重平均
中長期的なプレミアム・ブランド企業の成長性への見方は変わらず
中長期的なプレミアム・ブランド企業の成長性への見方には変わりがありません。経済成長を背景に購買力が高まっている中国をはじめとした新興国の消費者が、新たな顧客として増加していくと期待されることに加えて、景気動向に左右されにくい富裕層が顧客に多く存在していることなどが下支えとなり、プレミアム・ブランド商品やサービスに対する需要は、今後も中長期的に、持続的な拡大が期待できると考えます。
また、プレミアム・ブランド企業は、非常に差別化された製品やサービスを提供し、顧客から厚い信頼を寄せられています。こうしたことが、「高価格・高収益」のビジネスモデルを可能にしています。
ファンドの運用に際しては引き続き、消費者の「羨望の的」となるような強力で魅力的なブランド力を確立している企業の中から、短期的な業績動向等も見極めつつ、しっかりと銘柄選別をした上で投資を行う方針です。
※将来の市場環境の変動等により、上記の内容が変更される場合があります。
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