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- プレミアム・ブランド需要に回復の兆し
●2025年年初来のプレミアム・ブランド企業の株価は、相対的に堅調な推移(2月14日時点)
●予想以上に良好な四半期売上高などの発表を受けて、プレミアム・ブランド需要に回復の兆しがみられるとの見方が強まったことなどが背景。特に、米国の消費好調が、けん引役に
■ 2025年年初来の当ファンドのパフォーマンス|相対的に底堅く推移
世界のプレミアム・ブランド企業の株式に投資を行う当ファンドのパフォーマンスは、2025年年初来、2月14日までをみると、先進国株式を上回り、底堅く推移しています。この背景には、当ファンドの投資先であるプレミアム・ブランド企業の株価が、相対的に堅調な推移となっていることがあります。
2022年~2024年の過去3年間、世界的なインフレや金利上昇、地政学リスクの高まり、米国や中国を中心に世界経済に対する先行き不透明感などを受けて、消費者心理が冷え込んだことなどが、プレミアム・ブランド企業の株価の重荷となってきました。さらに、AI(人工知能)ブームの高まりを受けて、ハイテク関連銘柄が相場を大きくけん引した局面で、AIと関連が薄いプレミアム・ブランド企業の株価は相対的に劣後する傾向が強まりました。
2025年年初以降、プレミアム・ブランド企業の株価が反転しつつある背景の1つには、直近四半期決算(主に、2024年10-12月期)で、予想を上回る良好な内容の発表が相次いだことがあります。これにより、プレミアム・ブランド需要に回復の兆しがみられるとの見方が強まりました。
※上記文章中の当ファンドのパフォーマンスは、当ファンドの分配金再投資後基準価額で計測しています。また、先進国株式はMSCI世界株価指数(配当込み、円換算ベース)です。
■米国の好調な消費動向が、けん引役に
これまでに発表された直近四半期決算からは、特に、米国を中心に年末商戦が好調であったことを示す内容が目立ちました。米国では、大統領選挙を巡る不透明感が解消したことや、トランプ新政権下での規制緩和や減税などへの期待が景況感や消費者心理を改善させたと考えられます。
プレミアム・ブランド企業は、欧州を起源とする企業が多く、当ファンドのポートフォリオにおいても、国別組入比率で50%超が欧州となっています。一方、プレミアム・ブランド企業の事業展開はグローバルで、当ファンドの投資先企業においても、米国の売上高比率は大きくなっています。
当面は引き続き、米国の好調な消費動向が、プレミアム・ブランド企業の業績拡大にもけん引すると予想されます。それに加えて、足元で低迷が続く中国市場でも、中国当局による景気下支え策の効果などにより景気回復に向かえば、いずれかの時点でプレミアム・ブランド商品・サービスに対する需要の回復にもつながり、プレミアム・ブランド企業の業績拡大にさらなる追い風になると期待されます。
【ご参考】 2025年1月末時点の組入上位銘柄の直近四半期決算のポイント
フィナンシエール・リシュモン(スイス)|米国の高級品需要に回復の兆し
「カルティエ」や「ヴァン クリーフ&アーペル」などを傘下に有する同社が発表した2024年10-12月期売上高は、前年同期比+10%(為替変動等の影響を除いたベース)と市場予想(同+1%)を上回る良好な内容となりました。
地域別では、依然として中国市場は低迷(同-18%)が続くものの、それ以外の地域では、米国中心の北・南米地域(同+22%)を筆頭に、2ケタ増収となりました。会社側は、米大統領選を巡る不透明感が解消されたことなどから、年末商戦が好調であったことに加えて、米ドル高を背景に欧州などを旅行した際に購入する動きが拡大したとみています。
エルメス・インターナショナル(フランス)|引き続き、富裕層から熱烈な支持を集める
2024年10-12月期売上高は、前年同期比+18%(為替変動の影響を除いたベース)と市場予想(同+10%)を上回りました。特に、米国を中心とした北・南米地域の販売が好調(同+22%)であったほか、日本(同+22%)、欧州(同+17%)と2ケタ増収となりました。また、中国をはじめとしたアジア(除く日本)地域でも同+9%と堅調でした。富裕層を中心に、熱烈な支持を集めているブランドであることを改めて示したかたちです。
アメリカン・エキスプレス(米国)|富裕層の消費が堅調であることを示す
2024年10-12月期の同社のカードを使用した取引額は、前年同期比+8%、純利益は同+12%となりました。同社のカード会員は比較的、富裕層が多いことが特徴ですが、その富裕層の消費拡大がけん引した模様です。会社側の2025年通期見通しによると、収入については前年比+8%~10%と引き続き良好な事業環境が続くとみていることが示されました。
アディダス(ドイツ)|好調な年末商戦、通期で黒字転換を果たす
2024年10-12月期の売上高は前年同期比+19%(為替変動の影響を除いたベース)、粗利益率は49.8%と前年同期比5.2パーセント・ポイントの改善となりました。また、2024年通期の純利益は、2023年の赤字(中国市場の低迷や米ラップ歌手Ye(旧カニエ・ウェスト)氏との協業ブランドの「Yeezy」の打ち切りなどの影響)から、黒字転換を果たしました。
代表的なスニーカーモデルである「サンバ」をはじめとした欧州らしい薄底でレトロなスニーカー(テラスシューズ)人気復活を背景に、市場シェアの回復に成功しています。同社経営陣は、ナイキなど競合他社に奪われていた市場シェア奪還に向けて、「アディダス」ブランドの再構築のため、継続的なイノベーション、限定版やセレブや他ブランドとのコラボ商品の投入などにより、消費者に新しい価値の提供に注力してきましたが、そうした経営努力が足元で実を結びつつあります。
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