Article Title
インド株式|長期にわたる持続的な成長性に注目(2)金融関連分野 Vol.1
2023/01/06

Share

Line

LinkedIn

URLをコピー


概要

インドの金融セクターは、インド経済の成長を後押しする大きな役割を担っており、今後も長期にわたって持続的な成長が期待できるとみています。特に、個人向けの金融サービスは、若い人口が多いことや政策の後押し、デジタルの活用などを背景に成長性が大きいと期待されます。



Article Body Text

個人向けの金融サービスの成長に期待

銀行などをはじめとした金融セクターは、経済活動において重要な役割を果たす産業です。インドの金融セクターもまた、インド経済の成長を後押しする大きな役割を担っており、今後も長期にわたって持続的な成長が期待できる産業の1つであると考えられます。ピクテでは特に、個人向けの金融サービスの成長性に注目しています。

インドは世界第2位の人口大国(2022年時点)ですが、とりわけ若い人口が多いことが特徴です。

2021年推計によると、インドの全人口の年齢中央値は約28歳と、日本の約48歳をはじめ先進国諸国が軒並み40歳前後であることと比べると歴然とした差があります。さらに、主な新興国や周辺のアジア諸国と比べても若いことがわかります。

さらに、15~34歳までの若い労働人口(所得を増やし、消費を拡大していく傾向がより強いとみられる)の比率が高いことも特徴です。

若い人々は所得を増やしていく中で、消費を拡大するだけでなく、貯蓄も拡大していくと考えられます。こうした流れを受けて、個人の各種金融サービスの利用機会は、今後もいっそう増えていくことが予想され、金融セクターの企業にとっては大きな成長機会となると期待されます。

2020年から2021年にかけて、新型コロナウイルスの感染急拡大で経済活動が停止するといった困難な局面に直面しましたが、インドの家計における金融資産(銀行預金、保険、投資信託などを含む)は、2018年4-6月期以降の統計をみると、一貫して拡大を続けています。

政策の後押し|個人の金融サービス利用は今後も大きく拡大すると期待

モディ政権は、金融サービスにすべての国民がアクセスできるようにすること(金融包摂)を重要な政策課題と位置付けています。

前政権下の2009年よりプロジェクトがスタートした個人識別番号制度「アドハー」は、モディ政権下で強力に推し進められました。2017年時点で全人口の99%が登録を完了し、個人識別番号(以下、アドハーID)を付与されています。

また、2014年から実施されている国民皆口座政策「PMJDY」では、これまで金融サービスの恩恵を受けられなかった人々が、アドハーIDを利用して容易に銀行口座を開くことが可能となったほか、口座を通じて保険や融資をはじめ様々な金融サービスも受けられるようになりました。

加えて、2016年に実施された高額紙幣廃止も、大きな追い風となりました。インドは「現金主義」の傾向が強い社会でしたが、高額紙幣廃止を受けて人々の行動変容が促され、大量の現金が銀行口座に流入する結果となりました。

PMJDYの口座数と預金残高をみると、2014年の開始以来、大きく増加しています。2022年8月末時点の口座数は4.6億口座(2015年8月末比で2.6倍)、預金残高は1.7兆ルピー(同7.6倍)へと拡大しました。より多くのインドの人々が金融サービスにアクセスし利用を拡大していく「入口」になると期待されます。

積極的な「デジタル」活用|インドは世界的なフィンテック大国に

モディ政権では、国家の基本的な情報技術政策「デジタル・インディア」を掲げ、インドをデジタル化によって強化された知識経済社会に変革することを目指しています。このうちの重点項目の1つが、「すべての国民に対するデジタルインフラを提供する」というもので、具体的には高速インターネットを整備して公共サービスとして位置付けること、個人識別番号制度(アドハー)をデジタル認証機能として活用すること、携帯電話と銀行口座を活用してデジタル化された金融サービスを普及すること、などが含まれています。

こうした流れの中で、2016年より導入された統合決済インターフェース(UPI)は、インド準備銀行とインド銀行協会が主導するインド決済公社が運用する預金通貨の決済インフラの1つです。個人のアドハーIDと携帯電話番号を紐づけることで、スマートフォンなどを使ってネット上で口座間決済・送金が簡単・即座に行えるようになっています。こうしたモバイル決済の利用は急速に拡大し、キャッシュレス化も進んでいます。

「デジタル」の活用により、既存の金融サービスの利便性や効率性が高まるだけでなく、今までになかった新たな金融サービスが誕生する可能性もあります。2021年に上場を果たしたワン97コミュニケーション(モバイル決済サービス「Paytm(ペイティーエム)」を提供)をはじめ、インドには数多くのフィンテック関連のスタートアップ企業が存在し、世界のフィンテック大国としても注目されています。



●当資料はピクテ・ジャパン株式会社が作成した販売用資料であり、金融商品取引法に基づく開示書類ではありません。取得の申込みにあたっては、販売会社よりお渡しする最新の投資信託説明書(交付目論見書)等の内容を必ずご確認の上、ご自身でご判断ください。
●投資信託は、値動きのある有価証券等(外貨建資産に投資する場合は、為替変動リスクもあります)に投資いたしますので、基準価額は変動します。したがって、投資者の皆さまの投資元本が保証されているものではなく、基準価額の下落により、損失を被り、投資元本を割り込むことがあります。
●運用による損益は、すべて投資者の皆さまに帰属します。
●当資料に記載された過去の実績は、将来の運用成果等を示唆あるいは保証するものではありません。
●当資料は信頼できると考えられる情報に基づき作成されていますが、その正確性、完全性、使用目的への適合性を保証するものではありません。
●当資料中に示された情報等は、作成日現在のものであり、事前の連絡なしに変更されることがあります。
●投資信託は預金等ではなく元本および利回りの保証はありません。
●投資信託は、預金や保険契約と異なり、預金保険機構・保険契約者保護機構の保護の対象ではありません。
●登録金融機関でご購入いただいた投資信託は、投資者保護基金の対象とはなりません。
●当資料に掲載されているいかなる情報も、法務、会計、税務、経営、投資その他に係る助言を構成するものではありません。

お申込みにあたっては、交付目論見書等を必ずご確認の上、ご自身でご判断ください。
投資リスク、手続き・手数料等については以下の各ファンド詳細ページの投資信託説明書(交付目論見書)をご確認ください。

iTrustインド株式



関連記事


日付 タイトル タグ
日付
2024/12/18
タイトル iTrustインド株式|インド株式への投資 ~厳選投資のすすめ~ タグ
日付
2024/12/16
タイトル iTrustインド株式|2025年の展望~中長期的な成長期待に変化なし~ タグ
日付
2024/10/29
タイトル 【動画】iTrustインド株式|インド市場における「真」の成長を捉えるアクティブ運用とは? <塚本 卓治> タグ
日付
2024/10/24
タイトル iTrustインド株式|短期的な値動きには注視。しかし、中長期的な成長期待は健在 タグ
日付
2024/10/15
タイトル iTrustインド株式|2024年年初来の当ファンドのパフォーマンス状況 タグ
日付
2024/10/08
タイトル iTrustインド株式|魅力的な「人口動態」と成長を後押しする「政策」の恩恵を受ける分野に期待 タグ
日付
2024/08/14
タイトル iTrustインド株式|足元のインド株式と当ファンドの基準価額動向 タグ
日付
2024/08/01
タイトル iTrustインド株式|ピクテのインド株式運用チームが体感、インドの「今」 2024(3) タグ
日付
2024/07/29
タイトル iTrustインド株式|ピクテのインド株式運用チームが体感、インドの「今」 2024(2) タグ
日付
2024/07/25
タイトル 【動画】iTrustインド株式|年初来30%を超えるパフォーマンスの iTrustインド株式 <塚本 卓治> タグ
日付
2024/07/18
タイトル iTrustインド株式|ピクテのインド株式運用チームが体感、インドの「今」 2024(1) タグ
日付
2024/06/27
タイトル iTrustインド株式|2024年年初来の当ファンドの基準価額の動向 タグ
日付
2024/06/06
タイトル iTrustインド株式|インド総選挙の結果を受けて~今後の見通しと運用方針~ タグ
日付
2024/04/30
タイトル iTrustインド株式|バリュエーション水準の上昇が警戒される中、大型株には相対的な投資の魅力 タグ
日付
2024/04/24
タイトル 【動画】iTrustインド株式|「成長」が魅力のインド株式<塚本 卓治> タグ
日付
2024/04/04
タイトル iTrustインド株式|2024年年初来の当ファンドのパフォーマンスは引き続き上昇基調 タグ
日付
2024/03/04
タイトル iTrustインド株式|インド株式は割高? ~相対的に高い成長期待があることの裏返し~ タグ
日付
2024/01/26
タイトル 【動画】iTrustインド株式|高まる「インド」の影響力 2024年インド株式市場の見通し<塚本 卓治> タグ
日付
2024/01/25
タイトル iTrustインド株式|2023年の当ファンドのパフォーマンス状況と今後の見通し タグ
日付
2024/01/11
タイトル インド経済、成長見通し改善と注目点 タグ
日付
2023/11/01
タイトル iTrustインド株式|インド経済・企業利益の最新動向 タグ
日付
2023/10/25
タイトル 【動画】iTrustインド|インド株式 新たなる夜明け<塚本 卓治> 2023.10 タグ
日付
2023/10/17
タイトル iTrustインド株式|当ファンドのパフォーマンス状況~2023年年初来、上昇基調が続く タグ
日付
2023/09/25
タイトル iTrustインド株式|ファンド・マネージャーの視点。インド株式、新たなる夜明け タグ
日付
2023/09/13
タイトル iTrustインド株式|問題を抱える企業の株式への投資を避け、一貫して優良企業に厳選投資を行う効果 タグ
日付
2023/08/31
タイトル iTrustインド株式|長期にわたる持続的な成長性に注目(3)インターネット関連サービス タグ
日付
2023/08/14
タイトル iTrustインド株式|アクティブ・アプローチの効果がプラスに寄与。2023年年初来の基準価額は上昇基調 タグ
日付
2023/07/24
タイトル 【動画】iTrustインド株式|インド株式への投資ではアクティブ・アプローチが重要<塚本 卓治> タグ
日付
2023/07/10
タイトル iTrustインド株式|ピクテのインド株式運用チームが体感、インドの「今」(3) タグ
日付
2023/07/05
タイトル iTrustインド株式|ピクテのインド株式運用チームが体感、インドの「今」(2) タグ
日付
2023/06/30
タイトル iTrustインド株式|ピクテのインド株式運用チームが体感、インドの「今」(1) タグ
日付
2023/06/20
タイトル iTrustインド株式|インド準備銀行、サプライズなく据え置き タグ
日付
2023/06/08
タイトル iTrustインド株式|2023年年初来の当ファンドのパフォーマンス状況 タグ
日付
2023/06/02
タイトル iTrustインド株式|デジタル決済の世界的な潮流は、インドでも タグ
日付
2023/05/30
タイトル iTrustインド株式|インド中銀が高額紙幣の流通停止を発表。その影響は? タグ
日付
2023/05/18
タイトル iTrustインド株式|他の株式との連動性が相対的に低いインド株式 タグ
日付
2023/04/13
タイトル iTrustインド株式|インド中銀が市場予想に反して政策金利を据え置き タグ
日付
2023/04/11
タイトル iTrustインド株式|インド株式への投資では、アクティブ・アプローチが重要と考える理由 タグ
日付
2023/03/23
タイトル iTrustインド株式|ガバナンスの取り組みなども含めて真に「質の高い企業」を選別することの重要性 タグ
日付
2023/03/14
タイトル iTrustインド株式|長期に積立投資でリスクを抑えつつ、成長の恩恵を享受 タグ
日付
2023/02/13
タイトル iTrustインド株式|長期にわたる持続的な成長性に注目(2)金融関連分野 Vol.3 タグ
日付
2023/02/08
タイトル インド株式|2023年、波乱の幕開けとなったインド株式。「質の高い企業」への厳選投資のすすめ タグ
日付
2023/01/26
タイトル 【動画】長期投資の有望株 インド株式は積立投資で資産形成 <田中 純平>|iTrustインド株式 タグ
日付
2023/01/25
タイトル インド株式|長期にわたる持続的な成長性に注目(2)金融関連分野 Vol.2 タグ
日付
2023/01/17
タイトル インド株式|長期投資の有望株 ~注目すべき3つの理由~ タグ
日付
2022/12/20
タイトル インド株式|長期にわたる持続的な成長性に注目(1)ヘルスケア関連分野 タグ
日付
2022/12/02
タイトル インド株式|「成長」が魅力 タグ
日付
2022/09/20
タイトル インド株式|引き続き、相対的に堅調 タグ
日付
2022/03/16
タイトル 2022年年初来のインド株式市場とファンドの状況 タグ
日付
2021/09/15
タイトル 上昇が続くインド株式、今後の展開は? タグ
日付
2020/09/25
タイトル インド株式、足元で大きく反発:その背景と今後の見通し タグ
日付
2020/06/24
タイトル 当面の懸念材料があるものの、PBR水準では魅力が高まるインド株式 タグ
日付
2020/05/28
タイトル ファンド・マネジャーからのメッセージ 2020年5月:「これもまた過ぎ去るもの タグ
もっと見る